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米消費者物価、予想下回る 総合の前月比はコロナ以来のマイナスに

この記事では2024年7月11日(水)に発表された6月分の米消費者物価指数(Consumer price index、以下CPI)の要点を解説します。

前回5月分の結果はこちら↓↓


✅ 事前の見どころ

米国の金融政策を司る連邦準備制度理事会(The Federal Reserve Board、以下FRB)のパウエル議長は、今週行われた議会証言で「インフレが2%に向けて持続的に低下しているという確信をさらに得たい」として慎重な姿勢を示しているものの、基本的にはインフレ減速が続くとの見方がベースにあります。

市場の目線は「インフレ減速」から「米景気悪化」に移っており、個人消費や雇用情勢の悪化に警戒感があるものの、9月の利下げ期待をベースに楽観的な見方が優勢。S&P500など主要指数は最高値を更新中です。

今回の事前予想は食品及びエネルギーを除くコアCPIが前年同月比3.4%で横ばい。総合CPIは前回3.4%から3.1%に伸び率が縮小する予想ですが、3.0%の壁の前にレンジでの動きが続いています。ただ、コアCPIの前月比は0.2%、総合CPIは同0.1%と予想されており、いずれもインフレ減速は続く見込み。住居費除くコアサービスのスーパーコアは、前回前月比がわずかにマイナス圏入りし、年初から反発傾向が続いてきた前年比は伸び率縮小の兆候が見られています。

今回の結果にて、少なくとも前月比でのインフレ減速が確認できれば、9月利下げ期待をより強固なものにする一方、インフレが予想を大きく上振れした場合は、7月の連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee、以下FOMC)はもちろん、8月のジャクソン・ホールにおいてもFOMC参加者のタカ派メッセージへの警戒が増します。


✅ 6月分の結果

CPIの結果要点です👇

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