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住まいづくりに密接に関わる大工の必需品がズラリ-TOOLS! <地域のつむぎ手の家づくり・番外編/河合工務店:東京都中野区>

【連載について】“地域のつむぎ手の家づくり”って、なに?
家づくりをおこなう住宅会社には、全国一律で同じ住宅を建てる大規模な会社や、各地方でその土地の気候に合った住宅を建てる小規模な会社など、さまざまな種類のつくり手がいます。その中でも、その地域ならではの特色や、そこで暮らすおもしろい人々のことを知り尽くし、家をつくるだけでなく「人々をつなぎ、暮らしごと地域を豊かにする」取り組みもおこなう住宅会社がたくさん存在します。
この連載では、住宅業界のプロ向けメディアである新建ハウジングだからこそ知る「地域のつむぎ手」を担う住宅会社をピックアップ。地域での暮らしづくりの様子をそっと覗かせてもらい、風景写真とともにお届けします。
今回は<番外編>として、住宅会社で働く大工さんに、大切な大工道具を紹介してもらいました。

今回の<地域のつむぎ手>は・・・

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今回、大切な大工道具を見せてくれたのは、東京中野区・河合工務店の坂口正剛さん。今では少なくなった、墨付けから刻みまで一人でこなせる「大工」です。

簡単に説明すると、構造材(骨組み)から内装材まで、カンナや鑿(のみ)を使って切り出せるということ(現在では、特に構造材は、工場であらかじめ機械でカットされたものを組み立てるのが主流なのです)。

そんな坂口さんだからこそ、現場で使う大工道具にもこだわりをもっています。


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1.丸ノコ
素早く直線に材料を切断したいときに使います。握って扱いやすいように、ある程度角度は調整可能です。

2.ジグソー
直線からカーブまで、幅広くカット可能。木工用だけでなく、プラスチック用、ステンレス用など種類によって様々な素材に対応できるのも強みです。

3.インパクトドライバー
回転力+打撃力により、強い力でネジを締めることができます。ビットと呼ばれる先端部分を取り換えることで多様なタイプに対応できます。

4.スクリュードライバー(ロールビス用)
住宅の壁の基礎部分となる石膏ボードを構造の柱に取り付ける際など、等間隔で多数ビスを打つ場合などに用いられます。


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5.玄翁・玄能(げんのう)
大工と言えばコレ!というイメージの、頭部の尖っていない金槌のこと。シンプルな道具だが種類は多く、頭幅の短いダルマ玄能(写真参照)は現場で必需品です。

6.鉋(かんな)
こちらも大工で連想する人が多そうです。この「平台鉋」は最も一般的な鉋で、用途により大きさが異なります。電動工具が普及した現在では仕上げに用いるのが基本。

7.鑿(のみ)
仕口(材料の接合部)の加工に合わせ、幅の異なるものを何本も持っているのが一般的な大工。建築のみならず彫刻にも使われます。

8.鋸(のこぎり)
丸ノコなどの電動工具に出番を奪われつつも、材料が小さい場合や、細かなホゾ(材料と材料を接続するための凹凸)の加工には今でも用いられます。


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9.定規 曲尺(かねじゃく)・留め定規
墨付けに使われる定規はものすごく数があります。木工の現場では複数の材料に同様の長さや角度で線を引く必要があるので、組み合わせて活用するのです。

10.木槌
材料同士をはめ込む際などに利用されます。特に棟上げ(骨組みが出来上がること)前は大活躍する姿が見られます!


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※本記事は、新建ハウジング/新建新聞社が発行した「jimosumu/vol.01」(発行:2018年8月30日)掲載記事を再編したものです。

ライター : 盛山浩平
撮影   : 清水隆史(ナノグラフィカ
編集   : 松本めぐみ(新建ハウジング・統括デスク)




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