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障害者雇用ビジネスと福祉関係者のはなし

最近、地域ネットワークの集まりや福祉関係者との話の中で、「障害者雇用ビジネス」を話題にすることが多くなった気がします。僕から話題にして話し始めることもありますが、周りの福祉関係者の人が色々と思う意見や考えを聞くことも多く、どちらかというとネガティブな話が多めな印象です。

なんでそんな話になるかは結構シンプルな話で、ここ数年で大阪や関西圏に進出してきた障害者雇用ビジネス企業の勢いが目立っていて、例えば、就業生活センターの近くに新規開設されたとか、センターに挨拶来たとか、相談者と見学に行くことになったなど、ネガティブな話ほど盛り上がってしまうというか、障害者雇用ビジネス企業に対する元々のイメージに上乗せするように、新規開拓が目立つ勢いある動きをあまり面白くないと思う関係者は多いようです。

僕、個人的な意見で言えば、前に書いたnoteのとおり、賛成でも反対でもなく、むしろ、自分の子どもに知的障害があったとして、仮に、障害者雇用ビジネスの企業で就職するチャンスが得られるのなら、もちろん親としては「お世話になりたい!」って思うのが自然な気がします。


僕が「お世話になりたい」と仮に思う理由は、きっと、福祉関係者の人が一番よく理解できるのではないでしょうか。就労支援で言えば、まだまだ理解ある企業は少ないし、就職できても職場の無理解でしんどくなる障害のある人は少なくないし、A型で働くといっても経営改善計画の提出を義務付けられる事業所が6割ある…といった就労支援・障害者雇用の業界事情を知っていれば「お世話になりたい」と思う僕の気持ち(仮に、子どもが知的障害だっとしての話ですが…)は、それなりに理解してもらえるようにも思います。

福祉は、理念を大切にします。それは、僕も同じですし、理念先行で自分のチームを盛り上げたく思ってますし、僕の尊敬する先輩や専門家の人たちは、皆、理念を大切にされていて、そこに、強く尊敬もしています。

でも、一方で、理念とは違った「現実」があるのも事実です。就労支援・障害者雇用が業界としてまだまだ未成熟で、発展途上で、参入障壁の低さもあって、様々な新規ビジネスが試行錯誤している段階でもあるんだと思います。

福祉関係者の人にひと言だけ言いたい!、と言うほど偉そうな立場でもないですが、批判のみの意見は少し違和感も感じたりしています。障害者雇用ビジネスは、どうして生まれたか?、どうすれば地域や福祉と共存できるか?、どうすればお互いが歩み寄れるのか?…。

排除の理論ではなく、お互いが目指している社会の形や将来像に向けて、対話を重ねながら切磋琢磨したいものです。

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