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発達診断で人生の伏線を回収した
予約日までの3ヶ月間は、自分の「困りごと」を言語化し、要約する作業に努めた。診察の際、医者に自分の症状をできるだけ正確に伝えるためだ。
ネットやTwitterで「発達障害」「グレーゾーン」「ADHD」などと検索すると、年代や性別を問わず沢山の当事者たちが自身の様々な「困りごと」を様々な言葉で(時にはイラストや漫画などで)表現している。
それらを読んでいると「これは自分にはない症状だ」というものから、「あるある〜!めっちゃわかる!!」と首がもげそうなほど深く頷けるものもある。
時には、自分では言葉にするどころか認識もできていなかった、でも確実に日常の障害となり自分の人生を阻害してきた正体不明の「何か」を見事に言語化し、気づかせてくれるものまである。
そういう言葉に出会った時、自分の中でストンと「腑に落ちた」感覚がする。これが大変気持ちが良い。大好きな漫画の伏線が回収されたような感動すら覚える。
そして、病気ではなく障害とも言い切れず、かといって「個性」なんて薄っぺらポジティブなオブラートで包むには生ぬるい、この辺鄙な「凸凹」に苦しんでいたのは自分だけでなかったと知ることで幾らか心強くなる。
そんな先輩(?)当事者たちによって言語化された「あるある」や「腑に落ち」に出会うたびノートに箇条書きにしてまとめた。
それをさらに「困り度」の高いものから順に並び替えたり関連性のあるものをくっつけたり、仕事・人間関係・日常生活などシーン別に整理した。
予約当日はそのノートを持参し、診察ではそれを見ながら先生の質問に答えた。
何もそこまでしなくても、と思うかもしれないが、こうでもしないと言うべき事をど忘れしたり、急に言葉が出てこなくなる可能性が自分にはある。
私「ネットで発達障害の事を知って、調べれば調べるほど自分に当て嵌まっていて、もう自分では殆ど確信しているのですが、一度診察を受けたいと思いました」
先生「今は住まいはご実家ですか?お仕事はされてるんですか?」
私「今は実家でニートです。」
先生「これまでに働いた経験は?」
私「あります。でも、長く続けられなくて、10年間で20回近く転職を繰り返しました。」
先生「仕事を辞める時に、何か共通する辞め方や理由がありましたか?」
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