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最後の一人暮らし

緊急入院になる、少し前のころ。
毎日毎日が、変化と怒涛の日々でした。
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2016年10月26日

昨日は無事にディサービスに行って、今日は一人で一日過ごした。

すごい!

トイレの失敗もないし、ひとりで徘徊することもない。
話もまとも。

なんだろう?不思議だ。

8時、就寝。オカリナを聞きながら寝てしまった。
私がいなかったのに、お昼も、
用意していたおにぎりを二つとも食べていた。

感謝します。

今日、何事もなかったこと、母が元気でいてくれたこと。

10月28日

昨日の晩はさんざんだった。
10時くらいから朝まで一睡もできなかった。
しんどいの連発。

苦しみ方が半端でないし、一時は救急車か?とも思ったが、
いやどうせ病院行ってもなぁ、と我慢する。

このところまた便秘になっていて、
考えたら日曜日ショートステイで出してもらって以来なので、
5日めになるわけだ。
今日は覚悟を決めて、こくぶ内科へ朝から予約を取りに行く。

ところが帰ってきたら、トイレから「出た!」という声。

それもかなりの量が出たそうで、嬉しそうだった。
それ以来、嘘みたいに「しんどい」を言わない。

ただ、自分でお尻を拭くことができなかったようで、
うんこまみれのままトレーニングパンツをはいていた。
熱いお湯でタオルを絞り丁寧に拭く。
ほとんど骨と皮だけのお尻と太もも。
真っ白で豊かだった
若い日の母の太ももの記憶がなぜか鮮明に出てくる。

その後、病院へ行ったが別段、どうということもない。
一応血液検査だけして帰る。


認知が進んでいるというと、メマリーという薬を処方された。

どうしようかなぁと薬を前に考えている。
進行を遅らせるだけの薬に価値があるだろうか、
副作用には便秘、ふらつき、幻覚とある。

中くらいに進行したアルツハイマーに効くそうだ。
興奮させるアリセプトと違って、沈静化させる薬らしい。
徘徊や幻視など陽性の状態に用いるようだ。

うーん、どうしたものか・・・

使い始めてから
うとうと寝てばかりいるという体験談を本で読む。

病院から帰ってからは極めて穏やかで、
数時間は一人で留守番もできていた。
夕べは苦しむことはなかったが、
眠れないらしくずっと起きている。


夜中の3時ごろ、私の布団で寝たいというので隣へ入れてやる。
しばらく穏やかに眠っていたが、
朝方、床にひいた布団から起き上がることが至難の業。

あんなに細くなっているのに抱き起そうとすると
とても重くて私の手に負えない。

介護の仕事する人が腰痛になるの、わかる気がした。
もう一度ベッドへ戻す。

それからだった、

トイレ、寝かす、トイレ、寝かす、またトイレを数分間に4回繰り返す。
怒るまいと決めていても、つい声が荒ぶる。
横になったと思ったとたん、オシッコしたい、なんだもの。

「今したばっかりじゃない!」と語気が荒くなる。
「ほら、もう出るものないやろ?」といったとたん、

ジャージャー出て、

「ほれみい、出るやんか」と母が自慢そうに言う。

笑える場面であるが、

そんな風になかなか気分が切り替わらない。
イライラモードは自分が作っているとわかっている。
それに気づいている。

まだマシだ。

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