気持ち良い方向へ行くのは簡単
生きづらさを抱えるたくさんの人たち
生きづらさ、という言葉を最近よく聞くよういなりました。
今、私はオンラインで、
「伝える対話力【アサーティブ・コミュニケーション】入門編」という講座を開催していますが、20代から60代まで幅広い参加者がいます。
言いたいことが言えない、
言うと気まずい状態になりそうで言えない、
言わずに、相手に合わせていると
自分がどんどん、情けなく思えてくる、などなど。
そこから広がって、人間関係の問題、職場でのストレス、鬱々とした思い、
そして、なんとなく「生きづらい」という文字が胸の中で何度も点滅する。
中には、パニック障害や、摂食障害に至るケースもあります。
もちろん、生きづらさの原因は人それぞれでしょう。
一概には言えませんが、対人関係が大きく関わっていることは確かだと思います。
コミュニケーションは条件反射
私は、
コミュニケーションは後天的なひとつのパターンであって、生まれつきの性格や資質ではない、
という考え方をしています。
育った環境や周りにいた人たちのコミュニケーションパターンから影響を受けて、
今のあなたのパターンが長い年月をかけて出来上がってきたのです。
いわば、条件反射のようなものです。
そして、その条件付けは誰がやったのか、というと、ほとんどの場合、ご両親などご家族です。
親同士のコミュニケーション、親と祖父母とのコミュニケーション、兄弟とのコミュニケーション、
そんなものから私たちは、こう言われたときは、こう反応する、という練習を果てしなく何度もしてきたわけです。
別の言い方、違う反応の仕方がある、というのは、大人になってそういうモデルを見た時、始めて、知ることになります。
目からウロコの体験
私は昔、ある人に出会って、本当に驚いたことがあります。
何か頼み事をして断られたのですが、生まれて初めて、でした。
あれほどさわやかな「Ｎo」は本当に、始めての体験でした。
ごめんね、とか、恐縮して、とか、そんな気振りが１ｍｍもない、
「あ、私はそれ受けないことにしてるの」
ニッコリと、ただそれだけ。
それはまるで「7月生まれだっけ？」と聞いて
「え、ちがうよ、私は8月生まれよ」とでも言っているような、
シンプルで、ストレートな言い方でした。
そして彼女は断った直後も、もちろんそれ以来ずっと温度差が全く感じられない距離感で、それまでと同じ、寸分変わらなく友達でした。
こんなふうに、断ってもいいんだ、断ることで二人の間が気まずくならなくてもいいんだ、
こんなふうに、自分を表現してもいいんだ、と、本当に目からウロコの体験でした。
コミュニケーションのパターンは変えられる
私たちは、コミュニケーションの取り方を後天的に変化させることができます。
その友人のように、さわやかな「No」を実際に経験してみて、気持ちいいなぁ〜と感じられたら、めっけものです。
私たちは基本的に気持ちの良い方向へ行きたい動物です。
だから、ただ気持ちいい方へ行けばいいんです。真似すればいいのです。
簡単ですよね。少し練習は必要だけれど、気持ち良くなる方向へいくのだから簡単です。
人間関係が変わると、生きづらさは減る
コミュニケーションは伝播します。
私がアサーティブ・コミュニケーションを教えているのは、気持ち良いコミュニケーションをする人が増えると、その人達の周りで、気持ちいいコミュニケーションが自然と広がってゆく、と、信じているからです。
気持ちの良いコミュニケーションを交わすことができると、人間関係は必ず良くなっていきます。
人間関係がよくなれば、生きづらさは減ると思いませんか？
言葉は、人間が作ったものです。気持ちを伝えるビーグル（乗り物）だと言った人もいます。気持ちを伝える道具、言葉のパターンを少し見直すことで生きづらさが減れば、ステキだと思いませんか？
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