相手の心に小さな火を灯す
相手の心に火を灯す
先日、あるセミナー講師からこんなことを聞きました。
教育とは放っておいても、自ら勉強するようになること、
興味を持たせ、その子の中に火を付けること。それが本当の教育です、と。
なるほど、確かにセミナーという限られた時間の中で、教えられる量は本当に僅かなものです。
でも小さな火をつけることができたら、その人はその後も、そのテーマを自分で調べ、さらに深く知ろうとする、学び続けようと能動的になる、まさにそうだと思いました。
言ってみれば、心の放火魔ですね。
無意識にやってきた元気塾
それ、8年前から「自分の主治医は自分」® を合言葉に、地元の元気塾で、私がやってきたことだと気づきました。
情報をどんなふうに見せると興味を持ってくれるか、
私は「びっくりさせる」と表現していたけれど、それは興味を持たせる、ということそのものでした。
ある情報に興味を持つと、次から似たような情報にアンテナが立つようになります。
時々、何ヶ月も後から、こんな記事がありました、と言ってスクラップを見せてくださる方がいます。
それはその人の中に「健康情報へのアンテナ」が立った、
つまり「健康リテラシー」が上がったということです。
「教えられる」から「見つける」
受動的だった人が、能動的になる瞬間でした。
サポーターとしての関わり方
相手を能動的にさせること、それがサポートコーチの関わり方だと思っています。
教育業界も、単なるティーチングだけではなく、火をつけ相手に能動的な行動を起こさせるスキルの大切さを知っている人がいる、当たり前と言えば当たり前だけど、それを再認識して、少し嬉しくなりました。
結局、人が動くのは、本気でその人がやりたいと思った時だけですもんね〜〜〜
ただ「本気でやりたい」と思うためには様々な蓋を外す必要があります。
どうせ無理だ、とか
自分にはできない、とか
本気でやりたかったことを、忘れてしまっている人もたくさんいます。
自分は何が好きなのかわからない、という人もいます。
感情置き去り症候群
自分のことは後回しにして、夫のため、子供のため、そして会社では経営者としての仕事を最優先してきた人がいます。基本的に人から頼られる性格の彼女は、様々な仕事を持ちかけられたり、突発的な仕事を緊急要件で回されたり、とにかく大忙しの毎日でした。
ある日、彼女はアサーティブ・コミュニケーションのセミナーを受け、愕然としたそうです。
要望・依頼された時の対応、3ステップというのがあります。
その1番目のステップは、頼まれた瞬間の自分の感情を確認する、ということでした。
え〜〜〜〜っ?
そんなこと、したことがない・・・・と彼女。
嫌だな、とか、ちょっとしんどいな、とか、そんな自分の感情は置き去りで、彼女が1番に考えることは「どの時間帯を削ったら、どんな工夫をすればその要求に応えられるだろうか」というただ1点のみだった、と。つまり、引き受けることが大前提で、自分にはそれ以外の選択肢はなかったと気づいたのでした。
そりゃ、仕事は増える一方ですよね。
こんな人はたくさんいます。
私は「感情置き去り症候群」と密かに命名してますが(笑)
感情とは
感情とはエネルギーであり、人生を豊かにしてくれるものであり、その人らしさを伝えてくれる大切なものであり、そしてその人を根本の部分で守ってくれているものでもあり、とても大事なサインを与えてくれるものでもあります。
その感情を置き去りにしていると、自分が何を本当に好きなのか、何をしたいと思っていたのか、
人はどんどん、忘れていってしまいます。
思い出すお手伝いが仕事
私たちサポーターは、対話の中で、そんな人たちに思い出すきっかけを作ろうとします。
好きだったこと、好きだったもの、逆に嫌いだったもの、
なにが嫌いだったの?
楽しかったこと、楽しかった日の思い出、
思わず笑って、笑いが止まらなくなった時のこと、
胸がワクワク、有頂天になった出来事、
そして、何に感動したのか、
1番、感動したのはいつ?何に感動したの?
私は、その方が忘れてしまっていた大事な感情を
思い出すお手伝いをするのがサポーターだと思っています。
それは「火を点ける」ということ、または、火が付きやすい環境を作るということ、
なのだろうなぁと今、思います。
さて、皆さんは周りの人にどんな影響を与える人になりたいですか?
なんでかわからないけど、あの人といるとヤル気になるんだよなぁ・・・
不思議と自分に素直になれるんだよなぁ・・・
そう言われたら嬉しくないですか?
あなたが今、学びたいものは何ですか?
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