日本サッカーの新たな希望と課題

世界との壁は大きい

2018年ロシアW杯。ベルギー戦。
あの日も世間から飛び交ったこの言葉。
あと一歩。でもそれが遠い。

そして今回もこの言葉が言われた。
あのロストフの14秒からここまでで日本サッカーは大きく前身することができたのか。
今回はそこに着目して書いていく。

[証明された日本の新たな武器]
おさらいとして今回のスペイン戦のu24日本代表の先発メンバーを見てみよう。

まずはGK。谷、大迫はセービングに優れ、
足元の高さも持ち合わせている。
そして谷の方が守備的なのかもしれない。
このあとバックラインの説明もするがここで守備的GKを置くことでバランスが良くなる。


守備ラインはとにかくバランスが良い。
守備ライン=守備ではなく
守備ライン=攻守 をしっかりと再現したメンバーだ。

続いてボランチ
ボランチも非常にバランスが良い。
守備でチームに貢献しゲームをつくる遠藤
攻撃の起点となりゲームをつくる田中。
両選手の共通点は「ゲームをつくる」
これがあるとチームに全体でボールを回しやすく自分達のペースで試合を持って行ける。

2列目
ここのキーポイントは堂安?久保?
五輪前から注目されてた2人。
世界からも注目されていただろう。
しかし自分はこの逆を見て
キーポイントはLMFと考えた。
左前は選手層が厚い。五輪に招集された
相馬、三笘、旗手に加えて今大会招集外だった
遠藤渓太もいる。
これは近年のドリブルの新スタイルが影響してるだろう右利き左サイドで仕掛ける選手が多くなった。右サイドにも堂安、前田もいるが層としては厚くない。

トップ
上田、前田に加え、林も招集。
それぞれの特徴が大きく異なる3人だ。
高さとポジショニングセンスを持ち合わせた上田、スピードでチャンスを演出する前田、ポストプレーのキープ力は世界でも通用する林。
それぞれが異なる武器を持つことでバリエーションを生むことが可能だ。


〇新たな希望と課題

ここまで各ポジション別でそれぞれの特徴を書いてきたが今回の五輪。このメンバーを最大限に生かせただろうか。今大会を通しての
通用部分、課題点を書いていこう。

まずは通用部分
五輪ではオーバーエイジに守備ラインを
2人招集した。吉田と酒井だ。
五輪世代では冨安、中山、板倉、橋岡、瀬古、町田が上げられる。
ここで今大会の総失点数をご存知だろうか。
合計で4だ。予選では失点数1で他国と比較しても最小失点数だ。
これはディフェンスラインが素晴らしいと言っても異論は無いだろう。
これは総合して言うと日本のディフェンスレベルは上がってきてるということだ。
これは近年の組織的守備への指導の多さが関連してると思われる。
高校年代から組織的守備への意識が高まり指導力が増加した。これはこれからの日本代表のひとつの武器として生かせることができる。

続いて課題点
ズバリ「左サイドの使い方」
先程も書いたが左サイドは今大会多くの人材がいて
五輪世代では過去最高のメンバーと言っても過言ではない。
しかしこの左サイドを上手く使えなかった。
相馬や旗手のドリブルも世界に通用したが
三笘のドリブルは通用どころか日本の脅威だった。それを証明したのは最終戦の後半のみ。
「もったいない」という言葉が1番合っているだろう。 

今回も世界の壁を知った日本代表だが
このオリンピックはこれから世界と肩を並べる上でかなりキーとなる大会だったのではないか。 若手の活躍はもちろん課題点だけでなく
通用部分も明確になった。
日本代表にこれから必要なこと、もっと重要視させること、若手がしっかりと体現してくれたと思う。
しかしこの経験を生かすことが大事なのだ。
いくら良いものが体現されても結果に結びつかなければ全く意味が無い。
ロシアW杯で体現されたあのサッカーをこの3年間でいいものに仕上げたのか。
これからの日本サッカーの為にもそこの現実から逃げてはいけない。
一つ一つ課題点を潰していき、通用部分を伸ばすことで「日本らしいサッカー」を生むことができ、さらなる躍進に繋がるのではないかと考える。

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