整体・トレーナーなど独立を考えている理学療法士向け


YOKOHAMA STRENGTH&CONDITIONING代表の青木です。

今回は独立を考えている方向けに書いていきたいと思います。

昨今、保険診療機関から独立して起業を考えている方が増えてきています。
当施設にも問い合わせがかなり増えてきています。

背景として考えられるのが、理学療法士免許を持つ人は年々増え、諸先輩方も定年までしっかり働くので企業、組織循環はよくありません。また、SNSも発達し個人による発信力が高まり組織依存することがなくなってきていることも影響としては大きいと思います。


志の高いセラピストはかなり多く、
医療では変わらない、予防を積極的に普及していきたい。
と考える方もいれば、
単純に上がらない年収に悩まれる方も多いと思います。
むしろこちらで悩んでいる方の方が多いのかもしれません。

私も大学病院から地域のクリニック、スポーツ団体など転職を繰り返しながら技能の習得と起業への想いを固めていました。

それでは少し細かくみていきます。

理学療法士としての起業の形

1. 整体
整体として起業される方はかなり多いです。理学療法士はあくまでも医師の指示の元、依頼を受け治療・リハビリにあたるため保険適応となりますが、開業・起業した場合はもちろん保険は使えません。となると、提供するサービスとしては医学ではなくなるため、整体と名乗るしかなく、整体院、筋膜マッサージ院といった名称となります。
 しかしながら、クライアント様、患者様からしますと、何が違うのかわからないですから、整体と言った方が理解が早いことが多いのも事実です。

2. サロン
マッサージ、リラクゼーションサロンをやられている方もいらっしゃいます。運動療法や治療技術だけではなく、全人的にサポートをしたい!という思いの方が多いのかもしれません。ヨガやピラティスを教えていらっしゃる方が多いです。

3. フリーランス
 個人事業主となり、様々なクリニックに行ったり、スポーツ施設と業務提携していらっしゃる方が多いと思います。特定の箱を持たずに、場借りなどをしてサービスの提供をしています。

4. ジム
当施設がこの形となります。医学的知識を基礎に持ち、トレーニングの知識を掛け合わせた形で一般の方へのパフォーマンスの向上に努めています。

5. 訪問看護ステーション・通所施設
 リハビリ特化型のステーションで訪問を行ったり、通所施設を経営されている方もいらっしゃいます。こちらは介護保険制度が適用になるので、保険点数や診療報酬改訂などにかなり左右されますが、軌道に乗れば安定した経営になっています。地域で競合することが多いので、事前に調査が必要不可欠です。

6. その他
 会社の経営、健康事業関係、企画・開発、コンサルテーションなど医学知識をもとに様々なことをしている方もいらっしゃいます。YOUTUBERという方もいらっしゃいますね。

どの形の起業がベストなのか?

考え方は様々あると思います。
私見を交えて言いますと、整体は個人的におすすめいたしません。
診療機関ではないのに、痛みに特化してサービスを提供している方もいらっしゃいますが、痛みがあるということは器質的に問題があることが多いわけです。重大な疾患が見つかることがありますから、医療機関でのサポートが必要不可欠になります。昨今、整体、ストレッチ提供施設を受けている方からの消費者センター相談件数が上がってきています。まったく無資格で民間資格のみでサービスを提供している施設より、基礎に理学療法士免許を持っている方の方が良いとは思いますが、もしもの時の責任はかなり重くなると思います。

サロンという形ですと、リラクゼーションや美容が目的となることが多いと思います。
ご自分も一緒にトレーニングセッションを組むことが多いですから、クライアント様とともに健康に、という方にはとても良いと思います。

最近ではYOUTUBERやSNSで情報発信を続け、ファンをつけ、企画した本や商品を販売している方もいらっしゃいますね。お勤めの施設等で副業や活動が認められている方は積極的に動いてみるのもいいかもしれません。映像編集や企画・構成などかなり大変だと思いますが、動画は資産として積みあがっていきます。


 私は長年、クリニックなどで働きながら、お休みの日にサポート活動を行っていました。そうすることで、経験を積み上げてきました。

独立した中で特に大切にしていること

独立する前から保険診療の外に出るとどうなるのだろう。ということを徹底的に考えていました。結論からお話しますと、接遇面が医療機関と大きく異なります。
異なるというより、医療機関の接遇は接遇と言わないのかもしれません。(とても丁寧な接遇をしていらっしゃる施設、スタッフ様もいらっしゃいます!)
医療機関は年々変わってきているといえども、困っている患者様・クライアント様が施設に来るという一方的な関係で、選択の余地があまりありません。そうすると、ちょっとした接遇がおろそかになる方も出てきます。
 通っていて効果が感じられることはもちろんのこと、また通いたいと思える接遇・環境や雰囲気作り、企画やイベントの発案など、そういうことが必要ですし、そういったことが楽しめる方はとても向いていると思います。

メッセージ


独立してみて思ったことは、とても大変ですが、やりがいがあって楽しい。ということです。資格コレクターになるのもいいですが、資格があればクライアント様を満足させてあげられるかというとそうではありません。
将来のこと、年収のこと、やりたいこと、それぞれ悶々と悩んでいる方、悩んでいるだけでは何も変わりませんよ。
 地域で他に競合がいたとしても当施設のコンセプトを求めて来て下さる方が大勢いらっしゃいます。待っている方は多いのです。

※ 現在、当施設のコンセプトを全国に広げていく仲間を募集しています。2022年千葉店オープンとなります。ご興味ある方はご連絡ください。


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