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「創造性の学び」を、どう実践していったのか <修了生インタビュー> 多ぁ望 その2

前回に続いて、会社員とグラフィックレコーダーの二足の草鞋を履く
多ぁ望さんの登場です。ソーシャルクリエイターズ・スクール(SCS)での学びをどのように仕事やライフワーク活かしているのでしょうか?


※この記事は、音声メディアVoicyの「芝哲也のクリエイティブ・ジャーニー」より、011 「「創造性の学び」だけで、実践に繋がるのか」をNote記事用に再編したものです。音声で聞きたい方はぜひ、右下のリンクからお聴きください♪

芝哲也のクリエィティブ・ジャーニー 011

創造性の学びを実践するには?

【芝】学んだことを実践するのって、難しいのではないのですか?

【多ぁ望】おそらく、講義によるインプットだけだと、実際の実践は難しいと思います。僕がSCSで素晴らしいなと思ったのは、講義で学んだことを即実践できるプログラムになっていることと、個人ワークやグループワークがあり、スクール外の時間で主体的に取り組むことができるという点です。

これによって、講義、体験、そして課題を安心して学ぶことができます。この安心安全な環境での学びが、非常に学びを加速する仕組みになっているのだと思います。

【芝】ありがとうございます。個人ワークの発表については、意図があっていれています。グループで実践するだけだと、いくつかの良いアイディアが消えてしまうことがあったんです。

グループで実践するだけだと、「自分が良いと思っていたアイデアが消えてしまうこと」(例:メンバーとの調整により、そのアイデアを選択しない)があるんです。「そういったアイデアをどう次に繋いでいけるか」を考えてみて「個人だけで実践した方がやりたいことができるのでは?」と考えるに至りました。

グループで仲良くなっても、プロジェクトが進まなくなることもある。ただ、一緒に作ると仲良くなれる効果もあって、相談しやすくなる部分もあると思う。友達になるのも、プロジェクトを作る過程であると思っています。

結局は「自分で実践していく」必要があるため、講義で学んだことを、まず、「グループワークで体験を経験して課題を解決する」次に「その経験を元にして、個人ワークで実践する」形式にしています。これにより、学んだことを実践に移しやすくなっています。

TAシステムが学びを加速させる

【多ぁ望】先日行われた講義体験の課題についてですが、TAシステム、つまりティーチング・アシスタントのメンバーのサポートによって、非常に頼りがいのある環境になっていると実感しました。

少し手こずったり、つまずいたときにTAの方がいることで、先に進めることができたりと、個人だけでなくグループでも成功体験をしやすい環境が整っていると感じました。

【芝】多ぁ望さんは、受講生を経験後、TAにもトライしていただいています。受講生だった時とTAだった時の違いっていうのは、どんな感じでしたか?

【多ぁ望】初めてのチームワークで何かを生み出すことにワクワクしています。自分はそういうことが得意だと思っています。そういう人がいると、その人がグイグイ引っ張って、面白い結果が出る可能性が高まります。参加者としては、それで十分だと思います。

しかし、TAになると参加者の成長の機会を奪ってしまうことになるので、積極的に引っ張るようなことはせず、参加者が主体的に動けるようにサポートする立場になります。第2期のTAの時には、他のTAと組むことで、口出ししたくなるところをグッとこらえることができるようになりました。そういったことで、とても勉強になりました。

【芝】なるほど、それが会社の改革の時にも役に立ったみたいなこともお聞きしましたが。

【多ぁ望】この実践にどう繋がるかというところ、一番大きいのはそこかなと思っています。スクールの中での安全で安心な場である程度の成功体験を経験できるということは、非常に大きなことだと思っています。スクールの外、つまり自分たちの職場で実践しようとすると、全然安全で安心とは言えない怖い場だと思います。

【芝】そうですね。

【多ぁ望】その中で、学んだことを周りが知らない中で実践するって、ものすごいエネルギーがいりますし、ともすれば反発が起きることもありますね。おそらく普通に起こることだと思います。

【多ぁ望】そんな中でもやっぱりチャレンジするっていうためにはやっぱり応援してくれる仲間の存在、スクールのグループメンバーや、そういった仲間の存在っていうのは非常に大きかったんじゃないかなと思いますね。


仲間がいるサードプレース

【芝】なるほど。今回のテーマは「創造性の学びは実践につながるのか」なのですが、多ぁ望さんはどう思われますか?

【多ぁ望】今回、スクール以外での実践事例を紹介しました。しかし、創造性を学び、知識を習得しただけでは、実践につながらないと思います。

【芝】なるほど。でも多ぁ望さんは、実践できているので、それってどういうことなんですかね?

【多ぁ望】知識を学ぶことも大事ですが、それを実践できる経験を積むことも重要だと思いますその点、SCSはしっかりとした環境が整っていると感じています。先程、安全で心地よい実践の場として説明しましたが、TAによる手厚いフォローやその他の環境が非常に役立っていると思っています。
この体験があることで、「危険な」場所での実践ができるようになると思っています。この経験を通じて、様々な困難に直面し、上手くいかないことや壁にぶつかることがあることを知ることができます。

僕も何度もちょっとくじけかけたことがあります。でも、その時にSCSを通じて助けてくれる仲間がいました。一人じゃなかったのです。たくさんの人に応援してもらえるのは、とても助かりました。自分で答えを見つけるって、なかなか難しいことですよね。でも、立場や職業が全く違う仲間に相談することで、困った時に助けてもらえました。

すごく新しい視点が見えたり、そういった経験によって、私もその壁を突破できたと感じています。本当に実感しています。

【芝】なるほど、一つ目は創造性を身につけるための知識、二つ目は安全で安心な実践の場、そして三つ目には応援してくれる仲間がいると、多ぁ望さんのような実践者になれるのですね。

【多ぁ望】はい。この三つがあってこそ、これまでの成果に繋がったのではないかなと、改めて思いました。

【芝】この三つはすべてに繋がるのじゃないかなと思っています。
「学ぶだけだと、学ぶだけになってしまう。暗記だけしてもあんまり効果が出ないので、アクティブラーニングが大事だ」と昔から言われています。しかし、その際には「練習してから外に出ていくことが大事だ」と考えています。さらに、「後押ししてくれる人たちがいてくれれば、どんな場所でもいろんなことができる」のではないかなと思っています。

SCSでの経験を、ただ創造性の学びと受け止めるのではなくて、他のものにも応用していただけたらいいのかなと思います。

イノベーションの学び方と写真の学び方の共通点

【多ぁ望】先ほどの3人目の応援してくれる仲間について、自分自身を応援してくれることだけでなく、逆に仲間が実践することによって刺激を受けるという観点もあると思います。スクールが終わっても、卒業後には仲間同士で夏のキャンプを開催するなど、とても大切な存在です。

キャンプでは焚き火を囲んで……

キャンプはただのキャンプではなく、仕事やワークを行うこともでき、またそこでつながりを得ることもできました。非常に多くのチャンスを得ることができました。

【芝】これって写真の学び方みたいなのに似ていて、僕は写真家の先生のところで教えてもらったことがあります。みんなで写真撮りに行って、同じ場所に立って、それぞれに撮影してから、先生に講評してもらうことがありました。この時に同じ場所で撮ったはずなのに、全然違う写真が撮れるということに気づきました。そういう視点もあるのだなと思いました。

あの場所で撮ればよかったみたいなことがあるんですね。その場に行って撮ってないのに、まるで自分が撮ったかのような疑似体験ができるみたいです。同時に、撮影した写真を修正してもらうこともあります。

自分のやってもらうのもいいんですけど、他の人を先生が指導したりしているのを見ていると、まるで自分がそれを直ようなことになってくるわけですよね。

他の人が公表していることを見聞きすることで、新しいアイデアを取り入れることができます。この学び方は、クリエイティブ業界でよく行われていることです。しかし、この学び方は、創造性に限定されるものではありません。他の分野でも同様に、アクティブな学び方をすることが大切だと思います。

【芝】ということで、終わりの時間が近づいてきましたが、今回、ナビゲーターとして多ぁ望さんに来ていただきました。本日は、ありがとうございました。

POSTSPICT

多ぁ望さんは、SCSでの経験をふるに使って、ご自身のスキルアップも、自信の仕事での実践にも活用されたんですね。ありがとうございました。SCS3期、現在、2次募集中です。ぜひ、ご活用ください!

Edited by Rumie & Eddie U


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