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セレンディピティ・ブックス・ダイアローグとは...

みなさま、はじめまして。

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本エントリーおよびこのnoteアカウントでは、左から2つ目の事業「セレンディピティ・ブックス・ダイアローグ」についてのご紹介をさせていただきます。

セレンディピティ・ブックス・ダイアローグ (以下SBD) とは、偶然性を意図的にデザインした新しいオンライン読書会の手法です。


セレンディピティとは?


セレンディピティとは、予期せぬ偶然によってもたらされた幸運や、ある特定の何かを探しているプロセスの中で、求めているものではない別の価値あるものを偶然に発見する力を意味します。

セレンディピティという言葉は、小説家であるホレース・ウォルポールが、『セレンディップの3人の王子たち(The Three Princes of Serendip)』という物語から生み出した造語だと言われています。

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この物語の中で、三人の王子はそれぞれの持つ知恵や洞察力によって偶然に幸運を手にしていきます。

見過ごしてしまいそうな小さな偶然に意味を見出す力があってこそ、セレンディピティは生まれます。


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セレンディピティ・ブックス・ダイアローグが生まれた背景


青山ブックセンター様_SBD研修


次世代から地球を借りている我々大人は、彼らに対しよりよい未来や社会を送る責任があります。
工業化社会で成長してきた時代は終わり、消費ではなく創造と循環の意識をもち生活することが重要となりました。
また、より複雑な課題や構造に対し、考え行動していく必要が増しており、答えに対し最短で直線的に向かったり競い合ったりする思考から、見えていない意味にも目を向け、個の多様性を活かし共創するマインドへの拡張が必要な時代になりました。
そのためにも、創造社会を意識した環境で子どもたちが学べる仕組みを創ろうと5年ほど前から親子を対象とした学びのコミュニティを運営してきました。その中で、子どもを取り巻く環境の一つでもある大人のアンラーン(学びほぐし)が、子どもたちの今にも未来にも急務であると感じ、できる限りコントロールを排除した対話の場のデザインによって気づきを内在化する偶発的な読書会手法を開発しました。


セレンディピティ・ブックス・ダイアローグ (SBD) のやり方

SBDは、DAY1とDAY2の2日間のセットです。

セレンディピティ・ブックス・ダイアローグとは (3)


DAY1では、はじめに全体で一つの問い「Central Question」(以下、CQ)が提示されます。
参加者は主催者から、目次が3つだけ書かれた書籍のカードを複数渡され、
まずは一人ひとりが、そのカードの中から、CQについて考える上で学びを得ることができそうな一枚を選びます。

そして、
「なぜ自分はこれを選んだのか?」
その理由を共有しあいます。
一人ひとりが自分の想いに目を向け、声に出してみることが大切です。
大きな理由でなくて構いません。小さな理由にも大事な意味があります。

次はブレイクアウトルームに分かれ、対話(ダイアローグ)をしながらチームで一枚にしぼります。


このようなプロセスを経て、ようやく読書会の課題図書が決まり、タイトルが発表されます。

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自分だけの意思で選ぶ普段は手に取らないような書籍と出合った時の皆さんの表情や反応の躍動感がたまらない瞬間です。

SBDは、限られた最小限の条件からできるだけ意味を見出しまずは自分の考えを持ち、その上で時間内にチームで合意し決定するプロセスをたどります。
ゆえに、迷いながらチームで協力し光を探しあてるような知的冒険感を感じることができます。


DAY2は、2週間ほどの間をあけて開催されます。
その間に、手元に課題図書を用意し、CQを念頭に置きながら各自で読みDAY2を迎えます。

いよいよDAY2は読書会です。

まずは、純粋に書籍を一人で読んだ今の感想を共有します。
これによって、今の自分の考えを自覚することができます。

次にブレイクアウトルームに分かれ、課題図書の内容を基にDAY1で提示されたCQについて対話をします。

ここでも、時間内にチームで考えをまとめることを求められます。

そして全体の場で、CQに対する各チームの考えを共有し合います。

すると、同じ問いであるCQに対し、多様な角度からの意見が集まります。
また、個人の考えも、DAY2冒頭で共有しあった自分だけの考えから大きくアップデートされていることに気がつきます。

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SBDとは何なのか?


セレンディップの三人の王子が単に運に恵まれたということではなく、その偶然の幸運のもとには、王子たちの
・見えない意味を見出す洞察力
・それぞれの個のよさを活かし、小さな意味を大きな価値に転じる力
・そうしたいと思う気持ちを支える努力

がありました。

SBDも同じです。
少ない情報から協力し意味を見出し一冊を選びます。
選んだ一冊は普段自分では選ばない書籍のため、読むためには少しの努力が必要です。しかしこれは、DAY1のプロセスによって「読みたい」「次へつなげたい」という気持ちが芽生えているため、越えていくことができるのです。
そしてDAY2では、複数の人の多面的な視点が持ち寄られ、それぞれ個では小さかった意味が大きな価値に転じていきます。

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SBDは、楽しみながら達成感も感じることができ、チームビルディングにも適しているのです。

Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の4つのキーワードの頭文字からとったVUCAと言われる先の見えない時代の中では、
安易に答えを求めたり選択するのではなく、表面にはまだ見えていない「意味」を探りながら、共に自分や自分たちの解を見出していくことは、とても必要な力になります。


ご参加者の方からいただいた感想


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参加するまでは、ハードル高いんじゃないかと不安でしたが、参加してみたらそんなことは全然なかったです。
リラックスしてお互いのことを開示しながら話し合うことができて、とてもいい時間でした。
リモートワークが増えてから、社員同士の雑談が減ったように感じていましたが、ふとコロナ以前からも雑談の機会は多くなかったということに気づきました。社内でコミュニケーションをとるのにも、これはとてもいいですね。(企業内開催でのご感想)


読書会は今まで数回の経験ですが、これは本当に楽しかった!
まさに「セレンティピティ」に身を任せ、「ダイアログ」を通じて「ブック」と自分の理解を深める。そんなイベントだったように思います。
求めてるものは自分の論理の中では見つかりにくいんだなあ〜と感じました。
全てを偶然や運に頼るのは性に合わないけれど、最後に身をまかせるのは直感や素敵な偶然だというのは、生きてきてずっと「そうなんだな」と思っています。
そんなセレンティピティ≒「偶然」を「意図的に」取り入れる余白は、こういう忙しない世の中でとても大切だということを意識できたことが、何よりの収穫かもしれません。


「オンラインの読書会」というよりも「オフラインのデザインが絶妙なオンラインプログラム」でした。オンラインの手軽さ、敷居の低さを重視しつつ、問いを意識し読書をするという課題(ハードル)もある。
何事も「みんな」の協働を価値あるものにするには、個が独立して問いや対象の本に向き合う時間も必要で、それを経験するいい機会にできる。
そして、2週間ほどの時間を取るからこそ、オフラインの時間にそれぞれが様々に感じ考えることができ、もち寄って対話に臨める。
DAY2での対話は、読んだ内容そのものよりも読みながら感じたことが考えの深さに至るポイントでした。
最初に共有した一人で読んだ感想と、最後に共有した対話後の自分の感想
の違いがかなり面白い!
今回、対話をしながら人生を振り返り、自分の奥底のまだ言葉になっていなかった本音が出てきて、その気づきを口に出し笑って受け入れることができました。
読みながら感じていた想いも、沢山の感想の奥に潜んでいた。言葉にするほどの重要性を自覚していなかった。
けれど対話の時間は、そこを浮き上がらせてくれ気づかせてもらえたと思います。
この気づきを、オンラインでたった2回で掘り起こすって、だいぶすごい!


note記事にもしていただきました 。

みなさま、ありがとうございます!

どうしたら体験できるの?

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SBDは、柔軟にさまざまなテーマや書籍、難易度で開催が可能です。

また、チームビルディングを兼ねた企業研修にも最適です。

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(SBDは商標登録申請準備中です。)

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セレンディピティが生まれる読書会SBD、ぜひご経験ください。


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