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たまには日記を。解放そして現実を生きる覚悟について。

2022年2月は、毎日書いている日記を付ける余裕のないほど怒涛の日々だった。正確にいうと書く時間はあったけど、精神的に書こうと思わなかった。ここ10年間それを日課としていた僕が日記を手放したことは、日記は僕にとって不可欠なものであるということをより強く意識させる結果となった。

先ほど、久々に私用PCを開いて8時間ほどぶっ続けで日記を済ませると、最近抱いていた記憶力、思考力の低下がどこか解決した気がした。そして2月に起きた出来事が僕にもたらした影響というものが徐々に見えてきた気がした。日記を書くということには、記録行為すべてには、未来への価値のほか現在にも良い影響をもたらすという自明の事実を体現した。

そこで、自分にとって2月の出来事が僕にとってどんなものであったか、ここで第三者に見られてもよいという前提の日記を書くことでより多角的に考えるきっかけとするべくnoteを書いてみようと思う。なお、需要はあいかわらず度外視です。

映画祭・京都途中下車の旅

京都で僕が監督した映画の上映があり、せっかく京都まで行くのならその道中を楽しもうと始まったものだった。

期間としては10日間と大したことないが、今回なによりも大きかったのは普段は馬鹿みたいに飲んでいるお酒をほとんど飲まなかったことにある。旅行の醍醐味であるガールズバーに立ち寄る気分にいっさいならず、名古屋や京都など慣れ親しんだ土地ではそこに住む人のごとく質素に暮らした。

おそらくだけど、大切な映画の上映を控えていることと、このとき旅行に求めていたのは刺激的な非日常というよりは日常からの脱却だったことが起因しているといまになって思う。といいながらも、雪山を登山したりビワイチ(琵琶湖一周)したり、バラエティに富んでいたけれど。気が向いたら後日、旅行記を書いてみようと思います。

映画祭では準グランプリを受賞することができた。これをお読みいただいている方にとっては興味ないことだと思うけど、これを作るにあたり僕は様々なものを失った(後述)ので、撮影時から数えて約3年ぶりの念願の結果となった。

約2年間ほど同棲していた彼女との別れ

旅行から帰宅してから数日後、彼女と別れることになり家に取り残された。正確にいうとそれを望んだのは僕なので「残った」わけだけど。

あたりまえのように一緒にいた人と離れるということは良くも悪くも影響があるに決まっている。不思議なことに、旅行から帰ってきてからの僕のスケジュールは自然と隙間なく埋まっていった。そうして毎日のように仕事をしたり飲んだりしているうちに彼女は気がつけば家を後にした。

彼女が引っ越したその数時間後、僕はあまり親しくない別の女性とダブルベッドで横になり、その人にマシンガントークをしていた。2年間の同棲をしてた彼女に話しているときと変わらない感覚だった。しばらくして、僕は自分のあまりの薄情さに、相手が誰でもいいのかもしれないことに気づき、僕がいままでしていたことは会話ではなくラジオみたいなもんだったんだと思った。

クセでしてしまったけど、もう、しなくていいんだと思った。

その後も、二人暮らし用の広めの家、必要以上のものがないガランとした部屋の余白を埋めるかのように、僕のスケジュールは不思議と埋まっていった。彼女と別れたことを実感できたのは3月になってからである。

人事異動

僕のいる会社は大きな会社で、異動によって仕事内容が一変する。入社してから志望の部署に異動できておらず、同じ業務を永遠と繰り返している。今年こそはと手応えもあり期待していたが叶わなかった。

その理由として、前述した映画撮影をしたことが大きい。このとき強引に会社を休んだため社内評価が著しく低いのだ。それが尾を引いているとは思いもしなかった(考えたくなかった)。こうしてまた一年間は、足踏みせざるをえないことになった。

毎日を鬱々と過ごし、覇気がなくなり、何事にもやる気が起きなかった。食欲がなくなり、念願の減量に成功した。ただ埋まりきったスケジュールは守り、毎日のようにお酒を飲むことで逆転もありえるのではないかとかろうじて希望を維持していた。

今日、ハイボールではなくカフェオレを飲みながら日記を書き、それは所詮、僕のエゴでありラジオであり夢であることを自覚してきた。そう思った瞬間、僕は気が落ち込むことなくむしろ気が楽になった。もう、いろいろと頑張らなくていいのではないかと思った。


3年間、魂を掴んで離さなかった映画から解放され、

2年間、面白いラジオを披露しようとする自分から解放され、

4年間、使命を達成しようと躍起になっていた夢から解放され、

ようやく、現実を生きていく覚悟が持てた気がする。


明日から、しばらくお預けにしていた筋トレを再開しようと思う。

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