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木曽熊野ルートS(1) ホットワインで幸せが飽和する。

2023年1月8日〜15日の7泊8日の旅行を終えて、沖縄を除く全都道府県を観光し、ひとつの区切りを迎えた気がした。今回は、この旅行を3パート(木曽編・名古屋編・熊野編)に分けて書いていこうと思う。
というのも、「1月中になんか書けば連続投稿を4ヶ月に伸ばせますよ」とnoteさんからプレッシャーをかけられ、なんか月1で投稿できてたっぽいのでせっかくだし記録を延ばしてみようと思った。

それでは、面白くする自信はとくにないのですが、流し読みする分には耐えうるクオリティにはしたいと思うのでどうぞ最後までお楽しみください。


1/7(土)は渋谷駅の山手線ホーム一本化工事に伴い、外回り大崎〜池袋間が終日運休となった。約53万人に影響があったと見られている。世界一の利用者数を誇る山手線の終日運休を、皆既月食やペルセウス座流星群に騒ぐロマンチストのように、その数日前からアナウンスを聞くたび心躍っていた。平日は仕事をしている私ですので旅行は土曜日から始めるのがセオリーだが、この日は東京が一番面白いだろうと、日曜日から始めることにしたのである。
というのは嘘で、前日にフライデーナイトフィーバーしてしまっただけ。早くも200字もの駄文を書いてしまった。

出発を一日遅らせたことで、まったく立てていなかった計画をぼんやりと立てる余裕が生まれた。すると青春18きっぷを買ったほうが良いという結論になり、新宿の金券ショップに調達しにいった。有効期限は3日後。2回分がほしかったけど、在庫が見つからないから3回分を購入。
あと1回分の用途はそのとき考えよう。旅行に不確定要素を持たせることはときに彩りを見せてくれる。ただ、不確定要素という名の確定要素はつまらない。つまり、今回は妥協でしかない。

どうでもいいが、18きっぷを金券ショップで買うのはなかなか面白いと知った。1回目の利用が12/10大垣、2回目が1/4猪名寺(尼崎市)、発行は新宿。いったいどんなシチュエーションで使ったのか、さっぱり理解できないが妄想は無限にすることができる。
そしてこの紙ペラは、人から人へ受け継がれ、また新たな遠出を始める。

翌朝、長旅がスタート!
あずさに乗りたい気持ちを抑え中央線快速で甲府へ向かう。どうしても食べておきたいものがあった。


ほうとうが食べたいと思い続けて半年が経過していた。実際には、食べたいと思ったのはこのときだけでありそれ以降は忘れていたのだが、中央本線を18きっぷで〜などと計画を立てているうちに、あ、俺ほうとう食べたかったな、と思い出した。ほうとうがすごく好きとかじゃないけど、食べたいものを食べたいときに食べて、美味しくないわけがない。

ほらね。こんなん旨いに決まっている。
そして山梨に来なければ基本的に食べないであろうこの味に、ああ、旅が始まったなーと実感が湧き始めた。

なんか10年間ぐらいずっと考えていることなのだが、旅行を「旅」って言うのは、そこにある種の自己陶酔が感じられて気持ち悪いと思う。だが最近思ったのは、だれかと行く、または王道の観光をする=旅行、ひとりで遠出をする=旅、という棲み分けがいいのではないかと思った。
もっと適当にいうと、キャリーケースを持っている人が「旅」というのは違和感があるので、荷物の量や計画性の有無でも変わってくるなあと。僕は目的地は目安としてはあるけど気分で崩していくし、宿泊地はチェックイン数時間前まで取らない、荷物はリュック1つなので、「旅行」よりは「旅」なのかなと思ったりしてる。
ただ、旅と言って恥ずかしいときは、旅行と言うようにしてる。「旅してきました!」とか、キモいから。

電車まで時間があったので甲府城跡にいった。
ここには2年前にも来たことがあるけど、そのときは人と”旅行”してたので記憶が薄れている。人と旅行すると、目の前の風景よりも「その人」へ意識が強く働いてしまい、結局、「楽しかったかもしれない」というボンヤリしたもの以外なにも残らない傾向がある。
快晴で、富士山と南アルプスが綺麗に見えた。今回「木曽」パートでは日本アルプスがひとつの軸となるので目に焼き付けておく。どの山がなんの山なのかはわからない。

14時くらい、小淵沢駅に到着。山梨の端っこ。さっそく観光地じゃないところで降りる。周りには山しかない。コンビニもない。構内にストリートピアノはある(笑)

ここから60分ほど歩く。目的地をちょっと過ぎると長野との県境があったので、県境で反復横跳びしてみた。その様子はTikTokにアップロードしている。暇かよ。暇でした。



本日のメインは、FOLK WOOD VILLAGE 八ヶ岳。
2022年秋にオープン、アウトドア複合施設で、その一角にはサウナがある。「The Sauna」代表の野田さんが監修しているとのことで興味を持ち訪れる。ここはサウナ日記ではないので詳細は割愛するけど、とにかく素晴らしいの一言に尽きた。
電車に乗って、ほうとうを食べて、TikTokを撮っただけだけど、なんか今日という日がとても良い日に感じる。

日も暮れてしまい駅まで60分歩くのが億劫で、隣接のカフェでタクシーを呼んでもらうことにした。せっかく呼んでくれたのにお金を落とさないのもどうかと思いホットワインを注文。
タクシーは10分で来る。急いで飲んだ。だけど熱くて飲みきれなかった。するとテイクアウト用の容器に移してくれた。
タクシー運転手とぺちゃくちゃ喋った。
久々のタバコを吸った。
小渕沢駅に戻ると、青年がストリートピアノで「主よ、人の望みの喜びよ」を弾いていた。


俺、旅好きだわあ・・・と、思った。

サウナという身体に直接働きかけてくるチートや、ワインでやや酔ってるのもあるんだけど。普段なにも頑張ってない人間なのに、こんなに幸せで、贅沢で、いいんでしょうか?はい、そう恥じないように成果を出すしかないですね。


松本に到着。
サウナのにーちゃんがおすすめしてくれた居酒屋でひとり飲み。山賊焼きがボリューミー。ひとりで食べる量ではない。
だが腹が減っていたので食える。イケる!ビール、続いて日本酒は大雪渓。飲みやすい。
もう幸せが飽和する。だけどどうせ旅モチベはどんどん下がって次第に暗い気持ちになるのはわかっているので、今日くらいは幸せを享受することをためらわないことにした。

いつも旅行中はガールズバーに行くようにしている。それをToDoのように無理やりでもこなしているけど、もうお金もったないしやめよ〜と投げ捨てた瞬間すごく気が楽になった。ガールズバーに行かなくていいんだ!やった!
寒すぎるし明日の計画も立てたいので、21時にはホテルにチェックイン。

最近は軽度の不眠症が発動しており、すると布団の中で仕事の企画の妄想が始まってしまい、アドレナリンが爆発して、明け方まで眠れなかった。
だけど、このときに考えた企画は今の自分の希望のひとつになっていて、眠れなくてよかった。

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