気が付く力

どんなことにせよ上達するのに何よりも必要な能力は【気が付く力】だと思う。

もっと簡単に言えば、違いがわかる事。それに気付ける事。それがスタート地点であり、これが出来ない時点で上達はなかなかしない。

上手な人と下手な人。
センスの良い人と悪い人。

違いは何か。それを知るためには[比較する]という作業が必要。
この[比較]も重要で、過大も過少もせずに出来るだけ適切な見方で行う必要があり難しい。

良いと思うものと悪いと思うもの。比較して仮説を立てる。
シンプルに。違いが分からなければ良くもしようがない。
逆に言えば、違いが分かるという事は少なからず現状よりもそこに近付ける事はできるはず。

僕はベースを始めた時にこれに気付かされた。
前にも書いたけど、自分の練習方法の一つとしてCDに合わせて演奏するというものがある。この練習をするとオリジナルのベースラインと自分のベースラインがズレた時にわかる。つまり、違いが分かる訳だ。それが分かれば修正するポイントも見えてくるし、自分が苦手とするパターンも分かる。

あと楽器を練習する上で地味に意識していた事は、楽器を持っていない時の練習法としてベースラインを頭の中で歌うというもの。

凄腕ドラマーの村上ポンタさんが「(フレーズが)歌えないものは叩けない」と言っていたのを知り、ベースに置き換えて考えてみた時に確かに歌えないベースラインは弾けないと思った。

それから、楽器を持たずに音楽を聞いている時には音源に合わせてベースラインを頭の中で歌ってズレを探す練習をしていた。そうすると、自分が間違って覚えていた部分や、細かいニュアンス(タメ・ツッコミ等)の微妙な部分の調整ができるようになる。

いま仕事でPCを教えているけど、こちらも同様で。とくにPhotoshopなどを使っているとこの感覚は顕著。

自分の感覚としてPhotoshopは「(目の前にある素材を)自分の頭の中にある理想に近付ける」ソフトだと思っている。
つまり、頭の中に正解があってそこに向かって作業をしていく訳だ。

そのためには、目の前の素材と自分が作りたいイメージとの差が見えなければ作れない。

【気が付く力】こそ、違いを作るために必要な能力。


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