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1つのコミュニケーション



【質問】

初対面した人の心理・性格的特徴をあなたは

把握をし、良好な関係を築くことはできるか?


 本来のコミュニケーションは①会話→②相手の人間性を把握→③関係性の構築。大雑把ですがこれが一般的なコミュニケーションを取る上での流れと言える。顔から心理・性格を読み取る手順が無い為、上記の質問に対して9割の人は" No "と答えるでしょう。しかし紹介する内容は上記の質問に対して" Yes "と答えらるコミュニケーションがある。それは相貌心理学を使ったものだ。今回は下記の「人は顔を見れば99%わかる:フランス発・相貌心理学入門」という本を読んでみて興味深い内容だったので、皆さんにも解説・紹介をしていく。



 

 結論から述べると相貌心理学に基づくコミュニケーションは「 相手に合わせるのではなく、自分と相手のタイプを知って適切な対応をする 」ということだ。最後のまとめで書きますが、先程記載した①会話→②相手の人間性を把握→③関係性の構築の全てを相貌心理学で補えるわけではない。あくまで1つのアクションとしてコミュニケーションを円滑に進めるものになる。

1:概要

 1937年フランスのルイ・コルマンにより、顔と精神、顔と性格の相互関係を対象に作られたのが相貌心理学だ。日本では一般的には知られていないが、フランスでは心理学の1分野として認知され、教育・ビジネス分野において活用されている。例えばお客とのコミュニケーション、人材育成、もしくは適材適所の人材配置といったマネジメントに応用され、教育分野では学校のカリキュラムの中など、相貌心理学の顔分析の応用が使われている。

 彼は臨床心理学者でもあったので、実証、ケース・スタディを提唱し、自分のメソッドを作るにあたり数多くの分析・実証を繰り返すことで精度を高めた。現在に至り、1億人以上にも昇る顔分析データーの集約を持って論理を体系化し続け、まさに「生きた学問」と言える。相貌心理学のプロフェッサーによる顔分析の精度は、99%の正確性を誇ると言われている。ちなみに、相貌心理学者は現時点で世界に約1200人います。その中でもプロフェッサーは世界に15人で、今回紹介した本の著者が日本で唯一の1人になる。

2:三つのゾーン

 本の内容全てを紹介していると果てしなく長くなるので、ほんの1つだけ抜粋して「 三つのゾーン 」を紹介していく。簡単に説明をすると人の顔を2か所で分割する。「 思考ゾーン 」「 感情ゾーン 」「 活動ゾーン 」と区切った場所の面積で1番広い部分からその人の原動力、モチベーション、つまり何によって満足感を得られるのかが把握できます。下記にそれぞれのゾーンについて記載したが1つだけ注意して欲しい。これは相貌心理学の一部分にしか過ぎないという事だ。これだけで判断する事は出来ない。ここに複合的な要素が組み合わさって相貌心理学となる。これを記載した理由はどんな具合に相貌心理学が構築されているのか認知してもらう為の触りでしかない。

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思考ゾーンの人は、知識と美的センスが満足の源で、知識や教養など視覚から入る情報が好奇心を刺激されて行動の原動力となる。思考ゾーンには、目が含まれる為、自分の目で見た情報には敏感に反応し、特に美しいものを見ることを好む。想像力も豊か。知的想像力を刺激するものに満足感を覚えます。時に想像力が豊かになりすぎて、妄想、空想に走ってしまうという傾向もある。また理論、理屈で物事を考えるのが得意。理想主義者的な面も見られます。
感情ゾーンの人は、コミュニケーションと感情の共有が満足の源で、気持ちの共有、分かち合いが行動の原動力となる。コミュニケーション能力に長けている人が多く、活動範囲を積極的に広げるのを得意とする。同時に自分の存在価値を認めてほしい気持ちが強い。感情で物事を判断するので、客観性に欠けることがあり、良し悪しは別にして何事も好き嫌いで選んでしまう傾向があります。
活動ゾーンの人は傾向として、日本人には少なタイプになる。物欲、食欲など本能に基づく活動が満足の源で、物質的価値や現実的な利益、目標や数字が行動の原動力となる。道具の扱いに長け、日曜大工や料理に編み物などが得意。お金の扱いも上手。物質主義・現実主義で、目に見えない名声より、物やお金など形あるものを求め、使えるか使えないか、実用価値を判断する能力に長けている。これは人に対しても同じ傾向です。

  皆さんはどれに当てはまってでしょう。人の第一印象は3秒で決まると言われ、視覚から入る情報は90%にも及ぶと言われるが、これは自分の内側からの想像にしか過ぎない。しかし相貌心理学に基づく診断をすれば、99%の確率で印象からその人の心理を断定する事ができる。最初にも言ったがこの三つのゾーンだけでの判断ではない。顎の形、眉毛の形、唇の厚さ、目の形など、まだまだ相貌心理学視点からの観察要素は沢山ある。それらを総合してその人の心理、性格を読み取るというものだ。

3:まとめ

軽いジャブとして三つのゾーンだけ触れてみたが、相貌心理学をどう感じただろうか。もし社会人がこの記事を読んだ時、これをビジネスにも活かせるとは考えられないだろうか。商談相手がどんな人なのか。グイグイ詰め寄っていいのか、少し距離を開けて話したほうがいいのか、この人は何を決め手にこの商談に望んでいるのか。これらを読み取れば少なからず、自分のビジネスの成功確率を上げれるかもしれない。接客でも同じことが言えるだろう。ビジネスだけではないく、マネジメントでさえ活かすことが可能だ。人材育成だのやんやと言われる事が多いが、もし後輩・部下の心理を把握した上で臨む事が出来れば、マネジメントもしやすくなるだろう。仕事において、多少のルールなどもあるかもしれない。だが残念な事に私は24歳にして大学3年生(キラーフレーズ)の為、ビジネスにおけるルールややり方など微塵も知らない。しかし「 相手を知る 」というのはビジネスだけではく、コミュニケーションを取る上でも最も重要な事だと考える。その1つの手段としての選択肢が増えるのだから、日本人も知っていて損はないと思う。

 1番始めにも記載したが、相貌心理学は「 相手に合わせるのではなく、自分と相手のタイプを知って適切な対応をする 」であり、1つの手段に過ぎない。コミュニケーションを取る上での①会話→②相手の人間性を把握→③関係性の構築の流れにおいて、⓪顔から情報を読み取るというベースを作る事ができる。

 

 


 




 


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