- 運営しているクリエイター
#小説
天使に粗相はできかねる 第一話 「天使」
-1-
「案内人が、ほしいのですが」
小さな村の祝祭日。
色とりどりの紙吹雪、藁を編んでつくった動物の像。
豪華ではないが知恵を絞った工芸品で村は彩られている。
子どもたちには動物を模した水笛、菓子が振る舞われて、
広場では有志の楽器隊が牧歌的な伴奏を奏でている。
子供たちの笑い声が街に花を添えていた。
しかし、それもさっきまでのことだ。
つい先ほどまで穏やかだった村の一角はぴたりと音を止め、
-1-
「案内人が、ほしいのですが」
小さな村の祝祭日。
色とりどりの紙吹雪、藁を編んでつくった動物の像。
豪華ではないが知恵を絞った工芸品で村は彩られている。
子どもたちには動物を模した水笛、菓子が振る舞われて、
広場では有志の楽器隊が牧歌的な伴奏を奏でている。
子供たちの笑い声が街に花を添えていた。
しかし、それもさっきまでのことだ。
つい先ほどまで穏やかだった村の一角はぴたりと音を止め、