ライトな死にたい

私は心の中でよく「死にたいなあ」と呟くことがある。本当に死にたいわけではなく、「ちょっと休んでハワイに行きたいなあ」くらいのライトな気持ちだ。
失敗したり、やりたくないことがあると「ライトな死にたい」が発動する。言葉はなんでもいいのだ。なんとなくネガティブな気持ちを最大級のネガティブな言葉で表現した結果そうなっただけだ。

やりたくないけどやらなければいけないことは世の中にたくさんある。たとえば仕事。「やりたくないなら転職すればいい」と言われればその通りなのだが、今よりいい会社に入れる保証はない。辞めてしまえば路頭に迷う。「ライトな死にたい」から自分を騙し騙し、毎日やり過ごしている。

自分の気持ちに振り回されながら仕事をするのは正直疲れるし、ミスにもつながる。
自分の気持ちに蓋をして、淡々と仕事ができればどんなに楽か。しかし、気持ちに蓋をしたり、気持ちを切り替えたりすることは、私にとってすごく難易度が高い。

さらに、他人に対して怒りを表現することも苦手だ。その場では何も言えず、家に帰ってから思い出して怒りが込み上げてくることが多い。怒りを認識するまでに時間がかかる人間なのだ。時間差で湧き上がった怒りは、発散するタイミングを失っているので、根に持ちやすい。そしてその感情は、「ライトな死にたい」の一部として吸収されていく。

「ライトな死にたい」のやり過ごし方としては、月並みだが、映画を見たり、本を読んだり、または、美味しいものを食べたりして気分を紛らわせている。30年近く死なずにやり過ごせているので、今のところこの方法を続けていくつもりだ。もっといい方法があるという方は、是非教えて欲しい。

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