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自然相手とは臨機応変でいること
自然環境リテラシー学実習
川コース第1回
2022/6/4、6/5
こんにちは。
三重大学生物資源学部の3年生です。
まずは自然環境リテラシー学の説明から。
「自然環境」はそのままの意味で、「リテラシー」は ものを書く能力 と捉えてください。
自然の中に身を置き、感じたこと・学んだことを書いて、話して、人に伝えていくことが本実習の肝です。
そんなわけでこの記事を書いています。良ければ、2022自然環境リテラシー学日誌の他の記事もご覧ください。
ほとんど同じことをしていても目の付け所や感じ方が人それぞれで、面白いですよ!
私は、2020年から自然環境リテラシー学に関わり、今年はNELインストラクターとして実習に参加します。
NELインストラクターって?
NELはNatural Environmental Literaryの略です。
インストラクターとは、実習の学生指導者で、受講後1年以上の経験を積んだ人を指します。
NELリーダーは、同じく学生指導者ですが、昨年度実習を受講した人たちです。
リーダー・インストラクターの多くがJSPAのシーカヤックBASIC資格を取得しています。
今年の実習は、各コース第1回目をマリーナ河芸で行います。大学から普通電車で4駅、と昨年からすると距離1/10以下、所要時間1/21の近所も近所。
実習の前に、マリーナ河芸主催のビーチクリーンに参加しました。前の週末もこちらでスタッフ合宿をしていて、その時も別の団体による海岸清掃を行っていたためなのか、ほとんどゴミがありません!個包装の飴の袋以下の小ささのゴミをちまちま集めてまいりました。
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せっせと運ぶ人たち
そしていよいよ実習開始。
自己紹介を終え、ガイダンスを終えて、午前最後はテント張りです。
テントの説明自体は慣れていますが、ガイドレシオならぬレクチャーレシオの最適解はいまだ掴めません。(ガイドレシオとは、アウトドアアクティビティで使われる言葉でガイド対参加者の適正比率を指します。)
1:1では手厚すぎて受講生が考える間がないし、かと言って大人数相手だと細かい所が見せにくいなど問題がある…
心は悩みながら、口では説明し終えて無事にペグも完璧なテントが立ちました。
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昼食後、カヤックと対面し、カヤック自体やPFD、スプレースカート、パドルなどの関係する道具の説明がNELリーダーからありました。熱の入った説明の後は1番きつい仕事、カヤックの運搬が待っています。
海まで、障害物いっぱいの300mほど?の距離をカヤックを持って運ばねばならないのです…。
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辛い仕事を無事やり遂げ、いざ出艇!
とはなりませんでした。波が高くて、初めて向きとは到底言えない海況だったのです。
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そして…
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出艇取りやめ決定後、急遽取った行動がこちら。
水の重さを少しでも感じてほしいと、波打ち際でパドリングの練習を始めました。
その間に先生がマリーナさんと交渉してくださり、ボートを係留している港内で漕がせていただけることになりました。
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浜からの出艇と違うので、初っ端から説明のしようも無い方法で乗艇しましたが、実習初日からカヤックを漕ぐ機会を失わずに済んだのは本当によかったです。出艇後、しばらく緊張で生まれたての小鹿のようにプルプル震えている受講生を見ながらそう思いました。
30分程、軽く漕ぎ、上がった後はシャワー、カヤック運搬とせっせと動いて恒例の1分間スピーチ。その日良かったこと、悪かったこと、思ったことを話す場で、みんなの話を聞くのが毎年毎回とても楽しみです。
その後、レクチャーレシオ1:10の方のテントのペグがなっとらんぞ!となり、やり直し。
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さすがの夏至前の空でももう薄闇になった頃、夜ご飯。
素っ気ないレトルトカレーですが、2年前からずっと個食です。ちなみにテントも1人1張り。公にみんなでカレーを作れる日がそろそろ戻ってこないかなぁ。
そしてここから更にひと仕事。
翌日も同じような海況になる予報を見てスケジュールを大幅に変更しました。実習史上1番早いのでは、と思われる7:15出艇という日程を書き上げて、ようやくおやすみなさい。
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6:30までに朝の仕事を済ませて、出艇準備を始め、7:10にはみんな浜に揃っていました。すごい…
1人は波に巻かれたものの無事に出艇し終え、千里湿地の前の浜へテトラポットを大回りして向かいます。
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テトラポットの外は波とうねりがあるのですが、そこで2人が酔いました。
1晩中続いたらしい騒音で、深く眠れなかったと朝言っていました。らしい、と言うのは私が外では安眠できるタイプなので、少しも気づかなかったからです。
寝不足は船酔いを招きます。
湿地の浜へ急行することにしました。
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上陸して、休憩をはさみ、元気のある受講生からグループレスキューを練習するべく再出艇。NELリーダーの実演&実況解説の後、救助者役と転覆(沈)する人役を1回ずつ練習しました。
Tレスキューのやり方
⓪転覆者は助けを呼び、救助者は駆けつける
①救助者は転覆者からパドルを受け取り、自分のパドルと一緒にデッキネットに引っかける
②救助者の艇のコクピットと転覆者のバウを合わせ、転覆者は自艇のスタン側にまわる
(この時上から見るとTの字になっている)
③救助艇に転覆艇を乗り上げさせ、水を抜いてからひっくり返す
④2艇が互い違いになるようにし、転覆者は自艇のコクピットの後ろに這い上がる
このとき救助者がPFDを引っ張るなどして補助する
⑤転覆者は体の向きを変えてコクピットに足を入れ、周りを整える
救助者は水分補給させるなど、転覆者の安全がしっかり確保できてからパドルを返し、レスキュー完了となる
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その後、湿地で回復していた残りの受講生と交代し、グループレスキューは一旦終了。セルフレスキューもしたいところでしたが、体力と天候と相談して今回は見送ることにしました。
湿地で昼食をとる予定でしたが、それもなくなり、NELリーダーのセルフレスキューを見せてマリーナの浜へ戻ることになりました。
テトラポットを回り始める頃にはかなり波が高くなっていましたが、誰一人沈することなく帰って来れたのには驚きました。反復練習するチャンスだったのに?笑
帰りついた浜は前日の出艇時と同程度の波でしたが、個人的には出艇は大変でも上陸はそれほどでもありませんでした。歯向かうのは大変、流されるのはそうでもないということを実感しました。
12:00でしたが、そのままカヤックを片付けてしまおうとなり、運搬、洗い、点検を集中して済ませました。
今年の実習では、昨年度の反省も踏まえて 道具を大切に扱う人を育てる という裏テーマもあるので、この時間をしっかり確保できて、集中して取り組めたことは嬉しかったです。
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手入れを終えて、ようやくシャワーと昼ご飯。
朝も早かったのに、さぞお腹が空いていたことだろうと思います。
そこからはテントを畳んで、干していた道具を取り込んで、1分間スピーチ。
受講生が帰り、スタッフが残りの仕事を完了したタイミングで雨が降り出しました。完璧。
それではまた。
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