SESの現場でやる雑務
SESで現場に出ていると、月末や月中には工数に関連した雑務があります。そのことについて私の経験を書いてみます。そのことが、いま作っているWebサービスのネタにもなっています。
今の現場では、お客さんとの関係性や、一緒に参画している人がいるので楽なのですが、一番厳しかった現場(=2016年頃の話)での体験が参考になるので書きます。
月中:精算見込のホウレンソウ
SESでは、「下限と上限の稼働時間が月何時間」と契約時に取り決められていて、その時間未満、超過だった場合は精算することになっていると思います。多いのは8時間×20=160時間が基準で、下限は140、上限は180でしょうか。超過した場合、だいたい月単価/160を時間単価として、超過時間×時間単価で精算することになったりします。
例えば月単価80万で標準が160時間、時間単価5千円なら、200時間稼働で10万円の精算です。
最悪なのは、「月末を締めてみたら10時間超過しているメンバが数人いた。」なんてことです。こうなれば(単価が80万レベルの人ばかりではないにしても)十万~数十万レベルの追加料金となってしまうことです。
もちろん、「どうせ数人レベルは精算になることは織り込み済」ということもあるでしょうが、「知らない体」でいて、値引きできればラッキーというマネージャもいます。SESで客先に出ている側のリーダが若手だったらもしかしたらやれると思っている輩もいるんですよね。
そのため、だいたい月の半分が過ぎた頃には、プロジェクト状況を鑑みて、超過の可能性を客先のマネージャに報告する必要があります。例えば「10時間~20時間の幅で超過の可能性になるメンバが〇〇人」という感じです。
参画しているSES側のチーム内で出来うる調整はしたうえでのことになりますが、
精算をとるか
スケジュールを調整して今の稼働のままにするか
客先のプロパーなどにタスク調整するか
こういったところをの判断は、委任している側の裁量で決めることですよね。
情報収集の手間
2、3人であれば大した手間ではないのですが、20人ともなるとなるとそれなりに大変です。人によっては直近の一日分くらいの入力をさぼっていたりします。実務ではちゃんとやる人でも定形業務はいい加減という人、けっこういます。
そういうなかで、毎月の15日近辺で途中経過を把握して、いい加減な人には督促をし、数字が纏まったら状況をヒアリングしてお客さん側のマネージャーに見込みの精算時間を報告なんてことをやっていると午前中は作業もできんのです。
自分の上司にも…
だいたい月に1回か2回くらいはマネージャーといわれる人、部長・課長という役職を待っている人はプロジェクト収支の実績や見込みを報告していたりします。月末の確定値は勿論ですが、月中でも見込みをたてるための暫定値をくれと注文をつけられたりします。
月末:ちゃんと締めて?
月末になるとちょっとタチが悪いです。月中から1日も入力していない奴、最後の1日、2日分が力つきてる奴。最後のほうまで入ってるけど見込みであって実績値じゃない奴。
猛者にもなると月末月初に休んで締めない奴もいます。お前ら本当に社会人か?
なぜこんなくだらないことを電話して今月の稼働時間を聞かなきゃいけないのでしょうね?そういう奴が「休みだから仕事先の人からの電話にでない」奴だと尚たまらんです。
月末:勤務表の代理送付
最近はセキュリティ絡みの話は厳しくなってきていますから、全員が全員、外部にメール送信ができるわけではない現場もあります。そうなると、常駐先から自分の所属会社に勤務表を送ることができず、請求作業もできない。ということにもなります。
そのような時に、メールを送れる人間が代理で勤務表を送るということが行われます。送れないメンバが少なければ良いのですが、色んな会社の多国籍軍を集めて客先に参画していると、毎月2社、3社に代理送信しなくてはならない、なんてこともあります。
雑務は開発作業+αなの
設計や開発作業もやりながら、それでも雑務に襲われます。工数の報告に関することは毎月のことですし、それ以外にも、例えば客先に自社のPCを持ち込んで作業をしているようなら、資産であるPCの棚卸作業も必要です。
客先でセキュリティ関係のe-Learningをやれと言われれば、参画メンバーがちゃんとやったかを取りまとめたりもしますよね。
現場でExcelで管理すれば事足りることであればそれでも良いのですが、工数関係の雑務は外部の人間に集計したものを渡すことが毎月発生します。SESとして生きていく限り、面倒に感じている人、ほかにいないものでしょうか。
C社の担当者のように、自社宛にメール出来ない担当者の中には、現場で勤務表を印刷して、近くのコンビニからFAXで自社に送り、その内容をだれかがシステムに入れたりしているんですって。本当、よくやりますよね。
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