あなたの応援するクラブ、儲かってますか?

ベガルタ仙台の売上高の話から思いついたので、番外編?だ。
Jリーグは儲かっているのかということにも触れておきたい。

既におわかりの方も多いと思いますが、念のため下図を頭に入れておいてください。

この記事で触れているのは、一番最後の「当期純利益」、最終的な儲けについてです。

◼️ベガルタ仙台

儲かってない。

2018年の最終的な利益を表す当期純利益は、▲7,300万。2017年こそ1,400万の利益を出せているものの、2019年も厳しい内容の決算であることが予想される。

一旦話がそれるが、ベガルタ仙台は株式会社だ。株式会社の最大の務めは、株主への還元である。つまり、ベガルタ仙台が発行した株式を購入してくれている方たちへ、どれだけ配当を出せるかが重要だ。

ベガルタ仙台の場合、発行株式のほぼ半分を宮城県と仙台市が保有しているので、双方に配当金を多く支払うことがベガルタ仙台という企業の最大の目的となる。現状、大した額を払えているとは思えないので、まずは株主への利益還元を強化してから、クラブへのスポンサード体制も検討し直していただくべきだろう。

そういえば、河北新報が2019期中間決算のニュースをだていたような記憶があるので、調べてまた別の記事で触れようと思います。

◼️Jリーグの中で儲かっているクラブ、儲かってないクラブ

2018年度のJ1の当期純利益の平均は5,900万だった。2017年度が3,600万だったので、前年比163%だ。かなり良い数字と言える。

※単位は百万円

上図の通り、この中でダントツで儲かっているのがヴィッセル神戸。スポンサー収入が群を抜いており、その額約62億。人件費も多いが、約44億とバランスが良く、結果として10億5,200万の当期純利益を計上した。

ヴィッセル神戸に続くのが鹿島アントラーズで、2018年度の当期純利益は4億2,600万円。売上高の内訳を見ると、その他収入がスポンサー収入をわずかに上回っており、その額22億6,100万。なにがあったのだろうと考えると、クラブワールドカップの賞金ではないだろうかと推測する。

次いで、川崎フロンターレの3億2,200万。ガンバ大阪の2億5,300万。FC東京、名古屋グランパスが1億台と続いたいた。
やはり、この辺りは、楽天、日本製鐵→メルカリ、FUJITSU、Panasonic、東京ガス、トヨタと母体が大きいクラブばかり。

反対に、儲かっていないクラブはダントツでサガン鳥栖。2018年度決算で、▲5億8,100万の当期純利益を計上した。売上高の柱であるスポンサー収入が22億台なのに対し、チーム人件費が26億円とかなりアンバランスな状態。思い当たるのはフェルナンド・トーレスの加入。どのような形でこのアンバランスを改善していくのか不明だが、2019年度決算は注目したいところ。
サガン鳥栖とまではいかないまでも、人件費額がスポンサー収入を上回ってしまったのがサンフレッチェ広島で、2018年度の当期純利益は、▲2億7,700万円。清水エスパルスも同様で、▲2億5,600万円だった。

◼️最後に

私は会計の専門家でもないし、特段これといった勉強はしていない。
ただ、資産管理のために株式投資を行う上で、有価証券報告書ぐらいは読めないと、どのような銘柄を選べばよいかわからないので、多少調べたぐらいだ。
そんな人間でも、どこからお金を集め、なにに使い、黒字なのか赤字なのかぐらいまではわかる。
加えて、Jリーグが全クラブの情報をまとめ、広報資料用としてわかりやくまとめられているものもあるので、分析に困ることもない。

Jリーグの多くのクラブは12月と1月に決算を迎え、その発表内容をJリーグが集計し5月下旬に公式ホームページ場にて発表される。一部、3月決算のクラブもあるので、全クラブの情報が揃うのはシーズン半ばの7月だ。

皆さんも、ピッチの外に目を向けて自分の応援するクラブを見てみてはいかがだろうか。

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