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RZP Book Talk Vol.8 『バッタを倒しにアフリカへ』 前野 ウルド 浩太郎 著 | 光文社 刊

子どもがYouTuberになりたい、といったら、何と返しますか?

AIの普及で、今ある職業の半分が無くなる一方、未来の職業の半分はまだ登場していない、と言われています。気が付けばYouTuber、レゴビルダー、プロゲーマー、地下アイドル―かつてない職業が増えています。彼らはいつそれを生業とし、そう呼ばれるようになったのでしょうか?もし皆さんの子どもが想像もつかない新しい仕事に人生を費やす、と言ったら、皆さんはどうしますか?今後その可能性はどんどん高くなるのです。

株式会社manmaの代表 新居日南恵さんは本書を推薦し、運命を切り開く勇気、人生の希望について、次のように話してくれました。

意志あるところに道は開ける

この本は在学中の課題で色々な留学記を読んでいた時期に友人に教えてもらいました。アフリカの空気感、一癖も二癖もある現地の仲間とのユーモラスなやり取りも読みどころですが、なんといっても、バッタの研究なんて絶対お金が貰えなさそうな研究を続け、実際色々苦しい中、逆境にもめげずに前向きに進んでいく。自分が愛するものを追求して、ちゃんと仕事も開けていく、というのに驚かされつつも痛快で、勇気と希望をもらえるんです。自分も諦めずに続けていけば周りも認めてくれる、仕事になる、生きていける、と思わせてくれました。タイトルもカバーもインパクトがありますが(笑)、海外滞在記、留学記の中でも一押しのすばらしさです。

エネルギーをもらおう

我が世の春、冬の時代―私達は人生を春夏秋冬にたとえます。留学記の多くは著者のキャリアにとっての高い壁を乗り越える物語、つまり四季で言えば気力・体力・機会の全てが充実した二度とは還らない夏の記録です。彼らは時に無謀な決意や挑戦をします。もちろん人生は甘くありません。もし挑戦に失敗し、秋、そして冬が来れば、過酷な人生が待っています。多くの人にはできない選択ですが、夏の熱狂にいる人間は忍び寄る秋や冬に備えることはしません。しかし、私達が彼らの記録から勇気と希望をもらえるのは、本の中に閉じ込められたほとばしる灼熱のエネルギーをもらうから、そして彼らと同じ、これから世の中に飛び出してやろう、いつか自分の問いを世界に叩きつけたいと、考えているからではないしょうか?

「自分らしさ」への道

ヤクルトスワローズの監督高津臣吾さんは、かつて同球団の二軍監督時代に、次のように語っています。

「僕は若い打者には「思いっきり振れ!」と言い続け、投手には「速い球を投げろ」としか言わない。僕は二軍監督として、彼らにはとことん「自分らしさ」を求めてほしいと思っている。そして二軍は限界を追求し、可能性を広げていく場所だと思っている」。

「自分らしさ」を自覚すると人は化けます。周りに1人くらいいませんか?謎の分野で自分を追求して、ついにそれで食べている人が。それ程尖っていなくても社会で自分の居場所を見つけられれば、立派な社会人です。

留学記と処女作

処女作や留学記は本として粗削りなものが多いです。しかし、それ以上に尖った言葉や原点の情熱、世界に向けた「その人らしい」言葉に満ちています。これから挑戦したい、飛び出したい、世に問いたいと思う人は、是非、本書のような留学記や作家の処女作を手に取り、彼らの尖った言葉に触れてみてください。

↓↓↓Book Talkに関心のある方はこちらからグループ参加できます。聞き専も歓迎↓↓↓

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【↓↓↓今回のスピーカー新居日南恵さんの活動↓↓↓】

https://www.facebook.com/hinae.niori/


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