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浄土真宗の言葉

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2023年4月の記事一覧

【浄土真宗の言葉】#98 阿難、また問ひたてまつる、「その仏、成道したまひしよりこのかた、いくばくの時を経たまへりとやせん」と。仏のたまはく、「成仏よりこのかた、おほよそ十劫を歴たまへり」

【浄土真宗の言葉】#98 阿難、また問ひたてまつる、「その仏、成道したまひしよりこのかた、いくばくの時を経たまへりとやせん」と。仏のたまはく、「成仏よりこのかた、おほよそ十劫を歴たまへり」

阿難、また問ひたてまつる、「その仏、成道したまひしよりこのかた、いくばくの時を経たまへりとやせん」と。仏のたまはく、「成仏よりこのかた、おほよそ十劫を歴たまへり」
 
 
 
【解説】
 
今回は「阿難尊者がお釈迦様に『その仏さまが悟りを開かれて、どれだけの時が経ったのですか』と質問をもうあげた。お釈迦様は『すでにおよそ十劫が経過している』お答えになった」という内容です。
 
これは『大無量寿経』

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【浄土真宗の言葉】#97 すかされさせたまひ候はずとも、信心の定まらぬ人は正定聚に住したまはずして、うかれたまひたる人なり

【浄土真宗の言葉】#97 すかされさせたまひ候はずとも、信心の定まらぬ人は正定聚に住したまはずして、うかれたまひたる人なり

すかされさせたまひ候はずとも、信心の定まらぬ人は正定聚に住したまはずして、うかれたまひたる人なり
 
 
 
【解説】
 
今回は「人に惑わされることがなくても、信心が定まらない人は正定聚の位に定まっておらず、落ち着きどころがない人である」という内容です。
 
この前には
 
「御信心たぢろかせたまはずして、おのおの御往生候ふべきなり」
(信心を揺らがせることなく、各自、極楽往生を遂げるべきである

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【浄土真宗の言葉】#96 知識帰命なんど云事更以あるべからず。ちかごろ三河国より手作云出したる事なり。相構々々これらの俄信用すべからざるものなり

【浄土真宗の言葉】#96 知識帰命なんど云事更以あるべからず。ちかごろ三河国より手作云出したる事なり。相構々々これらの俄信用すべからざるものなり

知識帰命なんど云事更以あるべからず。ちかごろ三河国より手作云出したる事なり。相構々々これらの俄信用すべからざるものなり
 
 
 
【解説】
 
今回は「知識帰命などあってはならない。三河国で勝手に作られたことで信用してはいけない」という内容です。
 
この中の「知識帰命」とは善知識だのみとも呼ばれ、法を説く指導者にたのみにする(帰命する)という異安心です。
 
つまり阿弥陀仏ではなくて、凡夫であ

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【浄土真宗の言葉】#95 越前の国にひろまるところの秘事法門といえることは、さらに仏法にてはなし。あさましき外道の法なり

【浄土真宗の言葉】#95 越前の国にひろまるところの秘事法門といえることは、さらに仏法にてはなし。あさましき外道の法なり

越前の国にひろまるところの秘事法門といえることは、さらに仏法にてはなし。あさましき外道の法なり
 
 
 
【解説】
 
今回は「越前に広まっている秘事法門は、全く仏法とは言えない、あきれはてた外道の教えである」という内容です。
 
この文の後は、
 
「これを信ずるものはながく無間地獄に沈むべき業にて、いたづらごとなり」
(この秘事法門を信じる者は無間地獄に堕ちる)
 
とあり、たいへん厳しく誡

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【浄土真宗の言葉】#94 それ、弥陀如来はすでに十劫正覚のはじめよりわれらが往生を定めたまへることを、いまにわすれず疑はざるがすなはち信心なり」とばかりこころえて、弥陀に帰して信心決定せしめたる分なくは、報土往生すべからず

【浄土真宗の言葉】#94 それ、弥陀如来はすでに十劫正覚のはじめよりわれらが往生を定めたまへることを、いまにわすれず疑はざるがすなはち信心なり」とばかりこころえて、弥陀に帰して信心決定せしめたる分なくは、報土往生すべからず

それ、弥陀如来はすでに十劫正覚のはじめよりわれらが往生を定めたまへることを、いまにわすれず疑はざるがすなはち信心なり」とばかりこころえて、弥陀に帰して信心決定せしめたる分なくは、報土往生すべからず
 
 
 
【解説】
 
今回は「十劫安心を信じていても、信心決定せねば極楽往生は不可能だ」という内容です。
 
この文の中の
 
「弥陀如来はすでに十劫正覚のはじめよりわれらが往生を定めたまへることを

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【浄土真宗の言葉】#93 当流真実の信心に住して、今度の報土往生を決定せずは、まことに宝の山に入りて手をむなしくしてかへらんにことならんものか

【浄土真宗の言葉】#93 当流真実の信心に住して、今度の報土往生を決定せずは、まことに宝の山に入りて手をむなしくしてかへらんにことならんものか

当流真実の信心に住して、今度の報土往生を決定せずは、まことに宝の山に入りて手をむなしくしてかへらんにことならんものか
 
 
 
【解説】
 
今回は「他力信心を頂いて今度の極楽往生を決定しないならば、宝の山に入りながら素手で帰るのと同じである」という内容です。
 
この前には、
 
「人にあひたづねて、真実の信心をとらんとおもふ人すくなし」
(人にたずねていって真実の他力信心を獲得しようという人

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【浄土真宗の言葉】#92 みな人ごとにわれはよく心得たりと思ひて、さらに法義にそむくとほりをもあながちに人にあひたづねて、真実の信心をとらんとおもふ人すくなし

【浄土真宗の言葉】#92 みな人ごとにわれはよく心得たりと思ひて、さらに法義にそむくとほりをもあながちに人にあひたづねて、真実の信心をとらんとおもふ人すくなし

みな人ごとにわれはよく心得たりと思ひて、さらに法義にそむくとほりをもあながちに人にあひたづねて、真実の信心をとらんとおもふ人すくなし
 
 
 
【解説】
 
今回は「みんな『自分は信心について分かっている』と思っている。真宗の義に背く理解をしいて人に尋ね『真実信心を頂こう』という人は少ない」という内容です。
 
この前は
 
「そもそも、このごろ当国他国のあひだにおいて、当流安心のおもむき、こと

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【浄土真宗の言葉】異安心、異義

【浄土真宗の言葉】異安心、異義

先日まで、獲信者は何をすべきかについて投稿しました。
 
報恩の念仏をとなえることと、阿弥陀仏の本願を広めることでしたね。
 
今回は「気をつけること」「間違った信心(異安心)」について、詳しく投稿していきます。

【浄土真宗の言葉】#91 われも信心決定せず、弟子も信心決定せずして、一生はむなしくすぎゆくやうに候ふこと、まことに自損損他のとが、のがれがたく候ふ

【浄土真宗の言葉】#91 われも信心決定せず、弟子も信心決定せずして、一生はむなしくすぎゆくやうに候ふこと、まことに自損損他のとが、のがれがたく候ふ

われも信心決定せず、弟子も信心決定せずして、一生はむなしくすぎゆくやうに候ふこと、まことに自損損他のとが、のがれがたく候ふ
 
 
 
【解説】
 
今回は「自分も信心獲得せず、弟子も信心獲得せずに、一生を空しく過ごすことは、自損損他の罪である」という内容です。
 
この前には
 
「ちかごろは大坊主分の人も、われは一流の安心の次第をもしらず」
「坊主もしかしかと信心の一理をも聴聞せず」
 
とい

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【浄土真宗の言葉】#90 あはれ、あはれ、存命のうちにみなみな信心決定あれかしと、 朝夕おもひはんべり

【浄土真宗の言葉】#90 あはれ、あはれ、存命のうちにみなみな信心決定あれかしと、 朝夕おもひはんべり

あはれ、あはれ、存命のうちにみなみな信心決定あれかしと、 朝夕おもひはんべり
 
 
 
【解説】
 
今回は「ああ、何とか、生きているうちに誰もが信心獲得してほしいと、いつも思っている」という内容です。
 
この前には
 
「金剛堅固の信心を決定せしめんこと、まことに弥陀如来の本願にあひかなひ、別しては聖人(親鸞)の御本意にたりぬべきものか」
(信心獲得することこそが、阿弥陀仏の本願にかなうこと

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【浄土真宗の言葉】#89 かくのごとく決定してのうへには、ねてもさめても、いのちのあらんかぎりは、称名念仏すべきものなり

【浄土真宗の言葉】#89 かくのごとく決定してのうへには、ねてもさめても、いのちのあらんかぎりは、称名念仏すべきものなり

かくのごとく決定してのうへには、ねてもさめても、いのちのあらんかぎりは、称名念仏すべきものなり
 
 
 
【解説】
 
今回は「そのように阿弥陀仏の本願を疑い無く信受したならば、寝ても覚めても、命ある限り念仏を称えるべきである」という内容です。
 
この文の前には、
 
「末代無智の在家止住の男女たらんともがらは、こころをひとつにして阿弥陀仏をふかくたのみまゐらせて、さらに余のかたへこころをふら

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【浄土真宗の言葉】#88 往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころにいれて申して、世のなか安穏なれ、仏法ひろまれとおぼしめすべし

【浄土真宗の言葉】#88 往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころにいれて申して、世のなか安穏なれ、仏法ひろまれとおぼしめすべし

往生一定とおぼしめさんひとは、仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために御念仏こころにいれて申して、世のなか安穏なれ、仏法ひろまれとおぼしめすべし
 
 
 
【解説】
 
今回は「自分の往生が定まったという人(獲信者)は、仏恩報謝のために念仏し、世の中が安穏で仏法が広まるようにとお思いになるべきです」という内容です。
 
この文の前には
 
「往生を不定におぼしめさんひとは、まづわが身の往生をおぼ

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【浄土真宗の言葉】#87 他力の信をえんひとは 仏恩報ぜんためにとて 如来二種の回向を 十方にひとしくひろむべし

【浄土真宗の言葉】#87 他力の信をえんひとは 仏恩報ぜんためにとて 如来二種の回向を 十方にひとしくひろむべし

他力の信をえんひとは
仏恩報ぜんためにとて
如来二種の回向を
十方にひとしくひろむべし
 
 
 
【解説】
 
今回は「他力信心を獲得した人は、仏恩を報じるため、阿弥陀仏の往相回向と還相回向をひろめるべきである」という内容です。
 
 
まず「他力の信をえんひとは 仏恩報ぜんためにとて」ですが、なぜ獲信者が仏恩に報いるのかというと、獲信者というのは極楽浄土に往生させていただけるからなんですね。

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【浄土真宗の言葉】#86 ここに久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり。至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて、恒常に不可思議の徳海を称念す

【浄土真宗の言葉】#86 ここに久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり。至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて、恒常に不可思議の徳海を称念す

ここに久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり。至徳を報謝せんがために、真宗の簡要をひろうて、恒常に不可思議の徳海を称念す
 
 
 
【解説】
 
今回は「ここに久しく本願海に入り深く仏恩を知った。この恩に報じるため、極楽往生する教えの要となる文を集め、不可思議な功徳をそなえた念仏を称える」という内容です。
 

最初に「久しく願海に入りて、深く仏恩を知れり」とあります。
 
これは浄土真宗の教義か

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