幸、不幸

 不幸になる人間は勝手に不幸になる

 何もない日常にささくれを見つけ出し

 心が折れそうな苦境で自ら道を閉ざす

 そうしていつの間にか、なにも見えなくなっている


 幸せになる人は勝手に幸せになる

 何でもない日常から幸せを見つけ出し

 心が折れそうな苦境から活路を見出す

 そうしていつの間にか、望むほとんどを手に入れている


 幸せな人が不幸せになるのは人が原因である

 不幸せな人が幸せになるのはモノが原因である

 人とモノの間に立つのは、多くの場合、文字である

 幸、不幸の橋渡しとなるような、そんな物書きになりたい

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