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リモートワーク成功の秘訣! GitLabに学ぶリモート組織のつくりかたを読んで。

前提

僕は今Intial EngineというDXにおけるフルスタックエージェンシーというスタンスで組織やプロダクト、エンジニアリング課題を解決する仕事をしています。
いわゆるコンサル、クライアント系の事業でリモート組織を運営している身にとってこの本の内容が非常に良かったのでまとめました。
リモート運営に苦労している人とか、そもそもこれからリモート組織をつくりあげていくといった人にはぜひおすすめしたい本だったので一読してみてください。

GitLabとは?

GitLabは、バージョン管理システムを提供するグローバル企業です。67カ国以上に2000人を超える従業員を持ち、リモートファーストの文化を持っています。
エンジニアの方であればどこかで一度くらいは使ったことがあるかと思います。

オフィスかリモートか?

そもそもオフィス回帰が主流になっているなか、なぜリモート組織なのか?なんですが、GitLab自体はもとからリモートで始めたグローバル組織で現在は様々な国籍の人が働いています。
日本人のみで運営していたり、Googleのような大規模組織はそもそもリモートネイティブではないのでオフィスだ!となるのも無理はないと思います。
そういう会社にしたら、オフィスでみんな集まってくれた方がもちろん運営しやすいから。
ある程度カルチャーが醸成されてから、途中からワークするリモート組織へ移行するのは非常に困難なのです。もちろん全然不可能ではない。

リモートかオフィスか?の個人的な議論はもはや本質ではなく、その企業がどういう組織でいることを目指しているか次第です。
自分たちはリモートで成果を最大化しながらグローバルに動ける組織になっていきたいので初めからリモートネイティブな組織にしています。
そのためには、成果をきちんと測る必要がありますし、ドキュメントも揃える必要があります。
もちろん言語やカルチャーの問題もあります。
その大変さを抱えてでもやる意味があるか、そういう観点で決めるべきだと自分は思います。

主要なエッセンス

リモート組織にするメリットとは?

この本で挙げられているメリットは以下のようなものでした。
採用は本当に効果がありますし、弊社も実際リモート組織だからこそ日本中に優秀なメンバーがいる状況を実現できています。

  • エンゲージメントの向上

    • サーベイでは94%が会社に誇りをもっているとのこと

  • 採用プレゼンスの向上

  • 多様なメンバーのパフォーマンス

  • 成果にこだわるカルチャーの醸成

    • 必死に働いているふりをしたとしても評価されない

    • 何かしらの成果を出したり、コミュニケーションも積極的にする必要がある

    • → 組織としてはパフォーマンスを計測する必要性が生じる

  • コスト効率化による本質的なタスクへの集中時間の増加

    • 通勤にかかる時間や、思考のスイッチングコストが減少


リモートワークにおける問題

素晴らしく見えるリモート組織ですが、もちろん問題はあります。
これらの問題に対してどう解消していくのかが課題となりますね。
個人でなんとか頑張ることであるとされやすいですが、組織の仕組みで解決していくことが重要です。

  • 働きすぎる

  • テキストコミュニケーションの難しさ

  • 孤独感を覚える

  • 仕事と生活の境界線が薄れる

  • 新入社員や異動したメンバーがチームに馴染めない

  • バーンアウトしてしまう


リモートへの移行プロセス

以下8つのプロセスを実行することでリモート組織の基礎を構築していくことができるとのことでした。

  1. リモート組織に関する認識を改めて明示

  2. リモート責任者を任命

  3. ハンドブックを制定

  4. コミュニケーションガイドラインを明示

  5. ツールの種類を最低限に

  6. 経営陣もリモート

  7. リモート作業環境を整備

  8. インフォーマルコミュニケーションを設計

この中でもなかなか大変なのが3かなと思います。
GitLabのハンドブックは本当すごいボリュームです。
これ本当に読むんかい?と思ったりもするんですけどこれがあることがリモートネイティブな組織にとっては重要なんだなと感じました。

いまではLLM利用して、ハンドブックをさらに読みやすくしたり質問に答えるようなBotをおけたりもしそうですしね。
弊社でもできる限りさまざまな必要項目を取り上げてつくりあげていきたいところです。


リモートワークを活性化させるには

土台ができてくると、さらに活性化させる必要があります。
GitLabではカルチャーはバリューによって形成されるとしており、重要なバリューとバリューの優先順位まできっちり定められています。
バリューは以下の6つ

  • Results 成果

  • Iteration イテレーション

  • Trasparency 透明性

  • Efficiency 効率性

  • Diversity Inclusion & Belonging

  • Collaboration

バリュー1つ1つに対して明確な行動規範モデルが紹介されており、メンバーがどういう行為をしたらいいかがすぐにわかるようになっています。
こちらを見るだけでもものすごい分量です。


またバリュー浸透強化の施策取り組みとしても20個以上挙げられており、当たり前だと思うこともあるけれど改めて参考になります。
https://jp-handbook-gitlab.tech4u.dev/handbook/values/#how-do-we-reinforce-our-values


より良いリモート組織を作る12ステップ

最後にGitLabが提示しているこちらの質問に答えてみて、どこが不足してそうかを確認してみるのがいいかもしれません。

  1. 経営層、上級リーダーはデフォルトでリモートですか?

  2. チームメンバーは自分の労働時間を定義することができますか?

  3. 仕事に関するほとんどのコミュニケーションは非同期が前提ですか?

  4. Valueと活用方法は明確に定義され文書化されていますか?

  5. 各部門の利用ツールは統一化されていますか?

  6. あなたの組織はハンドブックを用いて判断基準に利用していますか?

  7. 雑談などインフォーマルコミュニケーションが仕組み化されていますか?

  8. コミュニケーションの方法、期待値は文書化されていますか?

  9. 各チームメンバーにPCを提供していますか?

  10. 対面での交流機会を用意していますか?

  11. Valueに基づいて採用、賞賛、昇進できていますか?

  12. リモート環境整備、自宅以外での作業にも補助をだしていますか?

https://jp-handbook-gitlab.tech4u.dev/company/culture/all-remote/the-gitlab-test-remote-work/

まとめ

以上のように、GitLabのリモートがなぜうまくいってるのかの真髄は、考えて練り上げられたハンドブックやバリューを明確に定め、それらに沿って運用できていることが挙げられると思います。
このようにリモート組織は、「環境を用意したからはいどうぞ!」という感じでできるものでは到底なく、経営陣の意志とマネジメントの粘り強さとメンバーの協力が必要になってきそうです。

みなさんの組織では、リモートワークにどのような文化や戦略を取り入れていますか?
いろいろ語れると嬉しいです。

フルリモートネイティブな組織で働きたいという方は是非お声がけください!


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