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自分が好きなモノが自分に一番似合うと思うの巻

ファッションセンスがない。
というか流行り廃りに興味がないので、センス自体がどうかは判らない、というのが厳密な意味では正しいかもしれない。

スカートとかモテカワ(古い!古すぎる!)みたいなふわふわ系とか、ヒラヒラしたものも、本当に好みではないので、若い頃「絶対似合うって~」とか言って薦められるのもすごく嫌だった。
ああいうとき「似合わないから」って断ると「そんなことないよ!見てみたいから着てみて!」ってなるんだよね。
本人が嫌いな服って似合わないと思ってるんだけど、どうなんだろう。嫌いな服っていうか、着てる自分を想像するだけでうげーー気持ち悪っ!と思っちゃうから、健全に過ごせない。
自分が健全に過ごせないファッションは、「似合ってる」とは捉えられない。

子どもの頃からスカートが嫌いで仕方がなくて、履いてもキュロットだった。
母は私にスカートを着せたがった。特に人前に出るような場合は。
エレクトーンのコンクールを聞きに行く(予選で私が落ちて、弟だけが出たことがあった)時に、親戚からもらったワンピ―スを着なさい、嫌だ、の争いが勃発して、小学生だった私は泣いて抵抗した。
結局着せられたので気に食わなくて、会場でも半泣きだった。
母は言った。「みっともない。予選で落ちて泣いてると思われるから泣くのをやめなさい!」じゃあワンピース着せるのやめてください!

基本的には昨日書いた記事のように、サッカーをしたり、学校の裏の石垣をよじのぼったり(危ないのでダメです。バレたらしこたま怒られます)、運動神経もないし体育も大嫌いだったけど、外で遊ぶ時には男子に混ざって転げまわっていたし、女子とは服の話も合わないし早熟な子がメイクとか言い出しても興味はないし、ワンピ―スという服については、もう見た目が嫌いすぎた(なんでかは判んない)。
……という気持ちを一生懸命、泣いてまで訴えても、「女の子でしょ我慢しなさい」ときたものだ。それでも日常生活では、無理強いされなかったので、多少は理解してくれていたのかもしれないが。

家の近所に住んでいて、小・中・高と一緒の学校に通った、有体に言えば幼馴染が、中学の入学式の後、制服を着て憂鬱な顔をしていた私を一瞥してこう言ったのを覚えている。
「おまえがスカートはいてんの、初めて見た気ぃする。似合わん」
「そやろな。うちもそう思うわ」

今ではもちろんTPOもあるし、必要とあらばスカートをはくこともやぶさかではない。とはいっても、就活の時と内定懇親会、あとは入社式に社外研修会(1日)のリクルートスーツだけで、社会人になっても基本はパンツスタイルで通した。
あとは友人の結婚式に参列するとあれば、ドレスも着たし、お葬式に出なければならないとなれば喪服も着る(後者はパンツの時もあったが)。
でもそれは様式やマナーとして必要だからという側面があって、そういう場合は別に嫌ではないし、できる範囲で好きなものを着ているのでそこまで負担ではない(喪服の場合は好き嫌いとかそういう話でもそんな場合でもないわい)。

好きなものを好きなように着る。身に着ける。それが一番その本人に似合うし、本人がテンションが上がるのが一番良いファッションだと思う。
私の結論としては本当にそれだけなので、ここで話を終えても問題ないんだけど、もう少し。

ファッションというのは、ことさら第三者の目線、特に異性の目線からも語られるので、またさらにひとつややこしくなってくる気がしている。
「異性にモテるファッション!」とかいうやつだ。メイクもそうだけど。
ほっといてくれよーーって思うし、ほっといてやれよ、とも思う。

私は服よりアクセサリーにお金をかけたいタイプなので、服は1000円しないTシャツなのに、アクセサリーはそれなりの指輪やらネックレスやら、ブレスレットをじゃらじゃらつけて歩いていることが多い。

指輪やブレスレット、時計は特に手腕周りなので、パソコンの前でキーボードを叩くのが仕事だと、常に視界に入ってテンションがあがる。
やっぱり綺麗な色してるなーとか、デザイン最高だなーとか、煮詰まっている時に目に入るとちょっと気持ちが上向く。
でもそれも好きずきだし、よく上司には「そんなに指輪して邪魔じゃないの」と聞かれたりもした。慣れてしまえばそうでもないし、邪魔な時は外すし、それで自分のテンション保てるなら最高っすよと答えていた。

さらにもう一段階進むと、今度は「チャラい」とか「理解できないから受け付けない」とか言ってくる人もいる。基本的には、こういうことは本人に言わなくてもいいんじゃないかなと思いながら、こういうの苦手な人も多いですよねー私は好きなんでーって感じで流す。
直接言わないでくれるなら、いくらでも思っててくださいなんだけど、本当に。

でも一番いやなのは、「指輪やアクセサリーをたくさんつけている人は自己顕示欲が強い(また自己顕示欲か!よく出会うな!)」「自分に自信がない(それはそうかも)」「プライドが高い(うるせぇ)」とかいう言説を鵜呑みにして、「そういう感じなんだ~」みたいなことを言われること。
あなたに対して私はそういう態度をとりましたか?私の何をご存じで?

イヤリングもネックレスも好きだから持っているけど、指輪をたくさんつけたいのは、お気に入りの指輪を連れて歩きたいし、外で視界に一番入りやすいアクセサリーだから。気合入れるためだったり、病院に行って落ち込みやすいときに眺めて元気を出したり、そういう「自分への満足」のためにつけていたい。
家の中では外しているから、まあその点をもってして、「自己顕示欲だ!」と言われたら、お好きに解釈してください!!としか答えられないけど、違うんですよ家の中では水仕事ってのがよぉ。

で、また面倒くさいのが、「指輪」ってペアリングだったり結婚指輪だったり、恋愛を連想しやすいということ。
私の好みのアクセサリーはちょっと変わってる(らしい)し、こだわりが強いので、夫(が彼氏だった時も)はサプライズ的にアクセサリーを買うことはない。し、それに文句もない。
独身の頃からずっとボーナスとか貯金とかで、好きな指輪を見つけたら増やしてきた。
そうやって気に入った指輪を手に入れて、うきうきと身に着けて仕事にいくと、「誰に買ってもらったの?」と必ず職場の誰かに言われたものだ。「自分で買いました」「嘘だー」「自分で買ってます」「またまたー」「私が私のために買ってます」しつけーー!!!うぜーーーーー!(失礼)

母ですら「指輪っていうのは、買ってもらうものでしょ」とか言ったことがあって、それはジェネレーションギャップ的なものなのか、いつもの母と私の価値観の違いなのか、ちょっと悩んだこともある(どっちでもいい)。

そういうことを言ってくる人は、価値観が狭い人なんだなと思ったり、恋愛がすべてなんだろうかと思ったり、ファッションというか身に着けるものを選ぶ基準は自分が好きなものかどうかじゃなくて、異性からどう見られるかなんだろうな、と思ったりする。
何度も繰り返しているが、それはその人の基準なわけで、否定する気もないし、どうぞご自由にという気持ちでいる。
だからこちらの価値観や基準も、どうぞご自由に、と認めてくれはしないだろうか……

誓って、私が自分で買ったアクセサリーは自分が好きなデザインだったり色だったり石だったり、とにかく自分が気に入って身に着けたい!と思ったものしか選んでいない。
これを付けた私可愛いからモテるだろうな!なんて思ったこと一回もないわ。たぶんモテたかったら、こんなにジャラジャラつけてない。

婚約指輪だって、いわゆる「婚約指輪」は大きなダイヤとかがついていて綺麗ではあるけど、普段使いするにはちょっと……(ひっかかって面倒そう)と思って、なしにしようかと思ったぐらいだった。
結局、私が指輪好きなのは知ってくれていたし、私もちょうどほしい指輪があったので、普通のファッションリングを買ってもらった。ので、しょっちゅう普段使いでつけている。普通に欲しかったから、婚約指輪とかいう肩書(?)なしで普通にテンションあがってる。ひゃっほう。

服もアクセサリーも、やっぱり自分のために選んで身に着ける方が楽しいよ。パーカーにジーパンしか着てないけど、好きなんだから指輪じゃらじゃらさせて何が悪いんじゃい。
異性の視線や第三者の目線を気にするのが大事な人がいるのは、理解できるしそうしたいならそうすればいいから、自分のために自分の好きなものを身に着けるという価値観も、認めてくれないかなと思う。
したり顔で自己顕示欲が強いんですね、とかやめてほしい。
純粋に好きだから着けてます、好きだから着ています、嫌いだから着ません、はどうしてなかなか理解してもらいづらいのかなぁ。

と、指輪やブレスレットをじゃらじゃらさせながら、大ぶりの石がついた素敵な指輪をして、お上品に笑うおばあさまを病院の待合室で見ていて、ああなるにはやっぱりつける指輪の数を減らすべきか……などと思った1日だった。
好きな服と好きなアクセサリーと、好きなキャラと好きな本と好きなゲームに囲まれて生きていたい!!

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