すとぷりを毛嫌いしている私がすとぷり映画の感想を書く
私はすとぷりに対してネットで話題となった不祥事などから良い印象を持っておらず、毛嫌いしていた。そんな矢先にこの映画が公開され、今まで否定ばかりしてきたがこれを機にすとぷりと向き合ってちゃんと知るのも悪くないと思い映画を見に行く決断をした。今回はあまりすとぷりの知識がない私が実際に映画を見ての感想をできるだけ客観的に分析し書いていく。これから映画を観ようと思っている方の参考になれば幸いだ。
※あくまで個人の感想です。
※ネタバレは極力避けていますが、完全初見で見たい方は閲覧にご注意ください。
総評
映画全体を以下の3つの観点から5段階で評価する。
ストーリー すとぷり関係なく1つの映画として面白いか。
演出 BGM、SEなどの細かい表現はどうか。
キャラクター すとぷりメンバー1人1人の個性を出せているか。
5 たいへん素晴らしい
4 素晴らしい
3 良い
2 まぁ良い
1 残念
ストーリー
4
莉犬(🔴)が通う高校の廃校が決まり、最後の文化祭のメインイベントを決める実行委員に莉犬が選ばれるが他の実行委員メンバーに振り回されてしまい…とういうのがあらすじ。話が進むにつれて莉犬が仲間と打ち解けていく様子が少しずつ丁寧に描写されていており、最終的には今まで遠慮ばかりしていた莉犬が「ありのままの自分」を仲間に告白出来るくらい友情が芽生え、1人の人としての成長が見られる。ただ一方で最後の方が駆け足に感じ特にチーム名である「すとぷり」の由来が非常にあっさりしていたのが残念だった。始まりの物語とタイトルにあるくらいなのでもう少し意味を持たせてもよかったとおもう。少々ご都合主義も多く初めは3点を想定していたが最後のあるシーンで1本とられたため4とした。注意としてこの映画は全体的にすとぷりのメインターゲット層であろう小〜中学生に向けた作風で子供向け特有のテンションが嫌いな人には合わないかもしれない。
演出
4
何気ない場面でもSEにこだわりが見られ、例えば学校のシーンでは吹奏楽の音などが背景でひっそりと聞こえるなどその場にあった演出ができており、1つ1つの仕草にも細かく効果音が入る事で場面場面の雰囲気をよく出せていた。さらにメンバーで海に行くシーンがあったのだが、他のメンバーは皆アロハシャツの前を開けて半上裸になっている(ちょっとうる覚え)なか莉犬だけ終始アロハシャツをあけていなかったのがちゃんと個人を尊重した演出で良かったと思う。また私は知識がないのであれだが恐らくファンを意識した小ネタが劇中で多く見受けられた。しかし歌う場面が多く(歌い手という事もあり仕方ない気もする)特に最後は3曲連続で流れて少し飽きた。1つのアニメ映画としてSEの入れ方に感動したため4点とする。
PS ちゃんとベースとギターの弦がちゃんと別々になっていたのは好評価。
(ギターの弦は6本、ベースは4本)
キャラクター
3
すとぷりを知らない私でもある程度はメンバーの個性を理解出来たが、やはり物語の大半は莉犬が占めており、他のキャラが薄く感じる場面が多かった。主人公なのでしょうがない気もするがもう少し他のキャラの葛藤やキャラ同士の衝突なども見てみたかった。またメンバー以外の脇役も物語にいい味を出しており、彼らとすとぷりメンバーとの交流がストーリーの展開を上手いこと繋げていた。個人的には生徒会室で飼われていた魚(ピラルク?)の顔が定期的にドアップで映るのが好きだった。
メンバー別評価
メンバー1人1人の劇中での活躍を加味し、5段階で評価をした。
莉犬(🔴)
4
入学して3ヶ月で生徒会に推薦された1年。
主人公という事もあり6人のなかでは1番活躍していた。
他メンバーに振り回されながらもチームとしてまとめ上げ最後は自分の思いを仲間に打ち明けたのだが個人的にもう少し早く打ち明けてもよかったと思う。物語終盤になって急に莉犬の本心がで出てきてえっ?となった。余談だが物語序盤に彼の母親が後ろ姿だけ登場したのだが普通の女性だったため彼の特徴的な耳、尻尾は父親譲りかもしれない。猫のコタローを飼っている。
ころん(🔵)
2
恐らくパソコンかeスポーツ部の2か3年。
出てきた瞬間から賑やかなムードメーカー。
終始騒いで他メンバーを悩ませるがギターを1ヶ月で習得したり異様にバナナに詳しいなど実はすごい面が多々見られる。しかし彼のキャラクター性はまだ全開ではなく、この映画の公式サイトによると「普段と歌声とのギャップが魅力」とあるが尺の都合かその事は劇中でピックアップされなかった。例えるなら「霹靂一閃」が使えない我妻善逸。おちゃらけキャラというはたまに見せるかっこいい所が魅力なのにそれがなくただはっちゃけてるだけなのは残念だった。
るぅと(🟡)
4
軽音部所属の1年。個人的6人のなかで1番のMVP。少しネタバレすると物語終盤、6人でライブをすることになるのだが、その道具の手配及び歌う楽曲(全3曲)の作詞作曲を全て行い、今まで少し逃げていた音楽に真剣に向き合う様になる。しかしながら所々莉犬スキスキ星人と化す。前述した楽曲も莉犬に頼まれたからやっており、他にも「莉犬君に頼まれたから」と莉犬前提で行動をすることが多く、せめてメンバーとの交流を通して音楽との関係を見つめなおして、自分の意志で「楽曲は自分が作る」と言って欲しかった。
さとみ(💗)
3
サッカー部所属の2か3年。しかしながら劇中でサッカーをする場面はなく美術室でモデルをやっていた。さとみ、お前サッカー部降りろ。1番のキザでナルシストな反面自分達のことを先輩付けする莉犬に対してもっと馴れ馴れしくしようと声かけたり、ころんにギターを教えたりと仲間想いな面が見られる。また以外と弱い面もあり莉犬の「さとちゃん」呼びに同様する姿を見せた。しかしこれといって目立った活躍はあまりせずおまけに後述するジェルとキャラ被りしている面もあった。
ジェル(🟠)
3
バスケ、書道、弓道、卓球、サッカーなど数多くの部活動のスケットを行う2か3年。正直さとみよりサッカー部をしていた。手先が器用で劇中ではスペアタイヤの交換をやったり始めて弾くドラムを流暢に弾いて見せたりした。特有のノリで話が展開して行く事も多く、ころんに次ぐムードメーカーだと思う。たださとみと陽キャ属性が似ており、個人的にはこの2人が衝突する展開も見たかった。
ななもり。(🟣)
5
恐らく文芸部の3年。莉犬が最初に遭遇するメンバーだが少々あっけらかんとしており物語序盤ではきっちり物事をこなす莉犬と対比されていた。莉犬が主人公なのもあるがリーダーらしい所はあまり見られずリーダーとしてのななもり。を期待しているファンには少しガッカリかもしれない。電車の切符を買い間違え改札が通れないなど天然な面が見られる他、「地味」と言われてシュンとして落ち込んでしまうシーンは面白かった。こんな彼だが実はメンバーも知らない秘密があり…(この秘密により5)
最後に
私個人的にこの映画は、「すとぷり」の映画としては6人全員の魅力が十分に引き立っていなかったように思うが周りに支えられながら自分を見つめなおしていく主人公の成長物語としては非常に良作だと思う。すとぷりファンの方の評価は分からないが、少なくとも今すとぷりに対してマイナスイメージをもっている方は
「すとぷりだからダメ」と真っ向から否定することをせず1回見てみることをおすすめする。
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