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亀戸から豪徳寺

今日は亀戸梅屋敷に稽古に行く。亀戸梅屋敷寄席の開演前に稽古をつけていただく。今日はあげの稽古と言って、覚えたものを見てもらう稽古。お許しが出た。これからどんどん高座にかけよう。

亀戸梅屋敷は円楽一門じゃないとなかなか伺う機会がないので偵察。楽屋こうなっているんだ、なんて見てみたり。客席に座ってみたり。前座さんに普段の様子を伺ったりする。

一つ驚いたのが、木戸銭が1000円だということ。お安い。ちょっと太刀打ち出来ない安さ。前座二ツ目と真打の師匠が三本。うむ……。

これ以上は何も言わないほうが良さそうだ。

その足で大師匠小さんの墓参に行く。今日は命日だ。実際には会うことが出来なかった大師匠。でも大師匠がいたからこそ今の自分があるわけで、もちろんご挨拶にはもう何度も伺っている。たくさんのお花に囲まれた大師匠に手を合わせて、感謝を心の内で思い、今日は暑いので憚りながらお水を墓石にかけて、一礼。

毎年、豪徳寺駅から大師匠のお墓のあいだの道中で必ず小さん一門の誰かに会うのだが、奇跡的に誰とも会わなかった。入門して初めてだ。これは何かあるぞ。その何かは分からないけど、きっと良いことに違いない。

それにしても豪徳寺、おしゃれになりつつあるな。うちの師匠と初めてきた2010年の豪徳寺はこんなんじゃなかったぞ。

コーヒースタンドそんなにいる?古着屋とか。髭をたくわえた滝藤賢一みたいな人が大抵マスターやってるよ。外国から輸入した機械とか置いてある感じのコーヒースタンド。

いるか。若者が来る街になりつつあるんだもんな。私にとっては、いつでも柳家の師匠方がぞろぞろ歩いている街だからな。古参の師匠方が謎にちょっと高いカウンターからコーヒーを貰うイメージがつかないだけでした。

大阪王将も出来ていた。しかも古くからあるラーメン屋さんの隣だ。厳しい戦いだ。
去年の暮れに師匠と一門の二ツ目で一度だけそのラーメン屋に入ったことがある。個性の強いラーメン屋で、お世辞にも綺麗な店内とは言えない。師匠の顔がどんどん曇っていったのをよく覚えている。
まず、餃子を頼んだのだが、おじさんの店主曰く、醤油を使わずこれにつけて食べなさいとのことで出てきたのがこれだ。

中身は酢コショウ

その辺の水溜りから拾ってきたわけではない。かと言って、もちろんりんごバターでもない。れっきとした酢コショウだ。これには皆んなをこの店に案内した市若さんに冷たい視線が集中したのは言うまでもない。

まあでも、今から店を出るわけには行かない。人数分、ラーメン頼んじゃってるし。

で、しょうがないので言われた通りこれで餃子を食べてみると、意外と美味しい。。意外という言葉を使ってしまうが、普通に美味しい。

そのうちラーメンが届いた。

標津 鮭節らーめん

これがまた美味しい。美味しいのかよ。
鮭節を使ったあまり食べたことのないラーメンだ。
師匠も「おれはこういうあっさりしているのがいいんだ」と機嫌を取り戻した。

私的には旨味が鮭節の一点突破なラーメンで、ちょっと物足りなかったが、とにかく師匠の機嫌が戻ってよかった。

今このお店の食べログみたら、結構高評価だった。
豪徳寺にお越しの際はぜひ。

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