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堀口VS朝倉2 正式決定 会見で見た堀口の覇気

【KID最後の申し子 下馬評覆すか】

11月13日 13時よりRIZIN26のカード開催会見が行われた。
セットアップが規定路線ではあった堀口VS朝倉2が正式決定した。
「5年間で紡いできたRIZINの集大成をこのカードに託します」
と榊原代表。
堀口の膝の状態も懸念されていただけにこのタイミングでのアナウンスはまさに吉報。
これは見ずして年は越せない激闘必至のメガマッチ。
早くも戦慄が飛び交った同会見を振り返っていきたい。

スペシャルワン 復活 ZOOM越しで魅せた堀口恭司の自信

これまでの愛くるしい堀口はどこにもなかった。その声色と眼光はこれぞ本家本元のリアル「やられたらやり返す」の気持ちの表れだった。
目深に帽子をかぶってあえて表情の露出を限定。戦いは始まっていた。

オッズはまさに去年の8月名古屋当時と形成は逆転。世論は堀口のアンダードッグと見るにあたり記者陣の質問も「ひざの状態は?」「本格的な練習はできているのか?」とその色を隠さない質問が続いた。
それに対し全然問題ない、勝てる練習をしていると「お前らまじでなめんなよ」という雰囲気で応対する堀口。

確かに冷静に考えれば彼の実績を見れば膝が万全と仮定すると客観的に見てまだ彼に分があってもおかしくないのだが海の勢いとて世論はどこか海支持に傾向していることは否めないことに気づかされた瞬間だった。
尋常ではないと改めて感じた。

そもそも単独でアメリカでジムに住み込み練習を行き来するだけでもすごいのだがそこに怪我とコロナが重なった環境で過ごした彼の1年間の苦闘は想像を絶するものであったと思う。
並の人間であれば、それこそヨーロッパサッカーリーグで活躍する名DF長友のアシスタントという名目で移住するにしても、メンタル的に1か月で音を上げてしまう人がほとんどなのだ。
逆に言うとその類のプレッシャーと向き合い、常に乗り越えてきた堀口だからこそそんな世論は眼中にないのだろう。

実をいうと筆者も海の勢いにのまれてしまうのではないかと思っていたのだがこの会見を見てますます試合が楽しみになった。
スペシャルワンたるゆえんを魅せる試合にもなるのではないかと。

山本KIDの1番弟子 本当に魂を引き継ぐ男

最近クレイジービーの勢いが芳しくない。
筆頭の矢地の不調を見ても明らかだが、さらには田村、朴、アーセンと連戦負け続けている。
往年のKIDファンとしては、彼の魂を継承というストーリーを同ジム所属の選手に重ね合わせてみるだけに寂しい思いを感じていた。

ただその魂を受け継ぐ資格のある男が、むしろそうであるべきと会見を見て気づいた男がいた。
堀口恭司。
「もうKIDは本当に召されてしまったのか」なんて、少しでも頭にかすめたことをここを借りて詫びたいと思う。

同会見中を見てどこかデジャブに感じるところがあったのだがそれは両氏に通ずる圧倒的な自信と雰囲気だ。感じるに起因した名目はそれだけ。
とってつけたように感じられるかもしれないが本当だ。
もしかしたら魂の継承に重ねたい筆者のエゴもあるのかもしれない。

KIDが亡くなった当時、「これは見せ物じゃないので」とSNSによる師への思いを封印していた堀口。公にKIDとの親交を吐露する格闘家が多い中で師弟関係として特に師事していた堀口が閉口していたわけだが、そんな彼が一番熱い思いをもっていたことは間違いないのだ。

「やってやりますよ、まぁ見ててよ」というコメントで締めた堀口の声色はやっぱりどこかこれまでと違っていた。海の相手はもしかすると2人なのかもしれない。

歴史的1戦 激闘の行方は

朝倉海も万全で試合に臨む。この1年半で日本格闘技界の先頭に踊りでたスーパーヒーロー。彼のUFCへのストーリーもある。どちらが勝っても最高の試合になることは間違いないのだが同会見でますますどうなるかわからなくなった。幾重にも重なった期待が相当大きいものになっている。まさに代表が煽る通りRIZIN5年の集大成で間違いない。

激闘の行方は果たして・・・

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