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ツアー統括、日本人アーティストとして誇りを持って過ごした1ヶ月。
帰国して早2週間弱が過ぎました。
1ヶ月のツアーも終わってみれば一瞬だったなと思います。
今回はウクライナ、ベラルーシ、モルドバでのツアーを通じて感じたことを記していきたいと思います。
前回のツアーとの比較や違いも記してみたいと思います。
目次
①K-POPの人気が絶大であること!
②日本の音楽を感じるのはアニメから!
③圧倒的に減った海外でライブ、ツアーをする日本人アーティスト!
④客層の若年化!
⑤好きな曲調はダンスミュージック調!
⑥日本はサブスクリプションで音楽を聴く後進国!
⑦基本的にギターアンプはないと思え!
⑧一人よがりのライブは誰も引き付けない!
⑨あとがき
①K-POPの人気が絶大であること!
何よりこれを一番に感じました。
ウクライナの小さな街でもモルドバのような小国でもみんなBTSを聞きTWICEを踊ってる姿を見て小さな街でも人気があるんだなと肌で感じました。
初めて海外でライブをしたのは2015年の夏前。
その時はドイツがメインでのライブでしたがあれから5年。
日本の音楽はこんなにも韓国の音楽に世界では押されているのかと思いました。
あの頃は日本の音楽を好きで聞いてる人が多かった印象でしたが今の若い子達は日本のアーティストをほとんど知りませんでした。
日本の音楽を聴く人は20代半ば以上の人が多い印象で10代は圧倒的にK-POPを聞いて育ってるとの印象を受けました。
②日本の音楽を感じるのはアニメから!
とは言っても日本のアニメの曲は偉大だとも感じました。
今回は「東京喰種トーキョーグール」、「進撃の巨人」の曲をやりましたがこの2曲に関してはみんな日本語で歌えてました。
こちらもウクライナの小さな街、モルドバ、ベラルーシのイベントに来てる方々はみんな知っていました。
なのでアニメ発信からの曲だとまだ日本のアーティストの曲は聞いてくれているのだなと思いました。
しかしアニメの曲という限定的な枠の中でしか聞いている人は居ない様子でそこからそのアーティストが好きになり他の曲も聞いてます!というのは今回のツアーで聞くことはありませんでした。
③圧倒的に減った海外でライブ、ツアーをする日本人アーティスト!
今から10年ぐらい前はヨーロッパで日本のバンドブームが多少ありました。
日本人アーティストを探してヨーロッパで売り出すプロダクション、日本人アーティストをイベントに招待するイベンターが多く居たかと思います。
日本人というブランドがとても強い時期がありました。
とくにヴィジュアル系と言われるジャンルのアーティストに尊敬の念を持つ人たちは多かったかと思います。
しかし少しずつ日本人というブランド価値に影がさし、K-POPに圧倒的シェアを奪われてしまいました。
今も海外で活躍してる日本人アーティストは居ますが過去海外での実績がある人に限られてる現状だと思います。
なので新たに海外で活動したことがない日本人アーティストが海外に出ていくことはとても難しくなったと思います。
しかし単発のイベントであればまだ可能性はあるかと思います。
ですが過去に比べ旅費はそちらで負担して下さいと言われる場面は多いかと思います。
そこまでして海外で一旗あげたいと思う日本人アーティストは韓国人アーティストに比べ圧倒的に少ないと思いますので外に出る日本人アーティストはこれからも少なくなるかと思います。
④客層の若年化!
前回のツアーは2年半前。
その時のツアーよりも客層が若年化しました。
前回も10代は多かったですがそれは10代後半の話です。
今回は10代前半がとても多かったです。
12歳、13歳、14歳の子たちとチェキを撮ることが多かったです。
そして10代前半の子は日本のアーティストをほとんど知りませんでした。
彼女たちはBTSのシャツを着てBLACKPINKのパーカーを着たりしていますが日本人アーティストのグッズを持ってる人はほぼ皆無でした。
私はK-POPを聞くので話が多少出来ましたが知らない人はコミュニケーションを取るとき相手の頭の上にクエッションマークばかり付くかもしれません。
⑤好きな曲調はダンスミュージック調!
そしてK-POPを主として聞く若い人が多いということはロック慣れをあまりしてない層が多いということです。
世界的にロックバンドもEDMを取り入れたアーティストが人気な傾向がありますがそれを目の前で感じました。
日本人の特徴としてライブが楽しかろうがつまらなかろうがその場には居る人が多いかと思いますが私たちが回った場所の人たちはつまらない、飽きたと思ったらスッとすぐいなくなります。
途中で居なくなって「飽きたのかな?」と思ったらノリやすい曲が始まるとまた興味を持ってライブに参加したりします。
私たちはツアー中にセットリストを多少変更致しました。
バスドラ四分の曲がみんな好きなんだなという印象を持ちました。
変拍子の曲や構成がガラっと変わるような曲は今回のツアーではあまり好まれない気がしました。
⑥日本はサブスクリプションで音楽を聴く後進国!
日本はまだCDの需要が多少ある国だと思います。
しかし今回のツアーCDはなかなか売れませんでした。
CDを買う層は20代半ば以上の方々。
10代で買った人は少ないかと思います。
もちろん国の経済状況が他のヨーロッパに比べて違うという理由はあります。
しかしそれ以上に今は音楽を聴くことにお金を払わない、サブスクリプションで音楽を聴く層が増えたということです。
確かにクオリティが高いMVがYouTubeでフルで見れてサブスクリプションで聞ける音楽も多々あるので選択肢がCD以外の部分が増えたことも理由の一つになるでしょう。
世界がそういった音楽の発信に変わってる中、日本は良くも悪くもサブスクリプションに対しての動きがとてつもなく遅かったと思います。
このことも海外でのシェアがK-POPに移った理由だと思います。
⑦基本的にギターアンプはないと思え!
海外あるあるの一つとしてギターアンプがない会場が多いです。
その理由としてバンドがやるような会場じゃない場所が多いからです。
日本はライブハウスがとても多い国ですが国によってはライブが出来る会場が少ない、もしくはないこともあります。
なので場所によってはクラブだったりホールを借りて機材をレンタルするという形が多いです。
ですのでアンプ自体ない場所が多いです。
その時はギターエフェクターからラインで繋げて音を出します。
このことにストレスを感じる人は海外でのライブは向きません。
しかしこういった経験をすることによって日本の環境の良さが分かり帰国して機材が揃って音もしっかり良い空間があることに感謝の気持ちが強くなります。
経験を積むことによって普段の当たり前の環境に感謝をするので私としては是非海外でのライブを経験して欲しいと思います。
⑧一人よがりのライブは誰も引き付けない!
海外でのツアーをしていつも思うことがあります。
見てくれてる人が楽しかったと言えるようなライブにしようと。
俺らがやってることを勝手に見て勝手に楽しんでくれ!という思想も分かりますがやはり見てくれてる人を楽しませることが大切だとツアーを通じて思います。
海外の人は基本的に目をそらさないので演奏してて目が合う場面が多いです。
日本人はシャイなのか目を合わせることが恥ずかしい、気まずいと思うからか目が合うことがそんなに多くないです。
目が合うということはその人をしっかり見てるということなので表情一つで相手の表情が変わります。
楽しませるためにはまずは自分が楽しんでそれを共有してもらうことだと思ってます。
海外でのツアーを経験して一人よがりのライブは全くやらなくなったと思います。
➉あとがき
まだ書ききれないことはたくさんあります。
しかしこの時点で3,000文字オーバーしてるのでそろそろ終わりにしようかと思います。
日本のバンドブームはヨーロッパでは完全に終焉を向かいました。
今後日本人アーティストが海外でのライブやツアーは今までに比べて減るでしょう。
しかしこのグローバルな時代に日本だけでの活動と考えるのはあまりに難しく窮屈だと思います。
音楽に国境はないと思っていても自分で国境を作っているアーティストを私は多く見て来ました。
日本にもかっこいいアーティストはたくさん居ます。
日本でチャンスがなければ外でチャンスを得るのもありだと思います。
そのためにも私たち慟哭~doukoku~は世界に出ていくことを今後も出来る限り続けていきたいと思っております。
私たちが出ていくことによって日本人アーティストという認識を微量ではありますが海外で増やしていければと思います。
長くはなりましたがこれでツアーの統括終了致します。
読んで頂きました皆様ありがとうございました。
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