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6/2(金)『ハマのドン 横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録』発刊記念イベント テ-マ『主権在民! 日本初のカジノを含む大阪の総合型リゾ-ト(IR)計画に、物申す!!』ゲスト ジャ-ナリスト 松原文枝さん×斉加尚代さん報告レポート

今回のレポートは、ぜひ、読んでいただきたいです。私自身も、イベントを開催したことで、初めて知ることになった大阪の深刻な問題がありました。

.大阪府民から21万人以上のカジノ反対の署名が集まったにもかかわらず、府民が、望んでいた住民投票もされぬまま、日本初のカジノを含む大阪の総合型リゾ-ト(IR)計画が4月に政府の認定を受けました。

今回は、大阪にとって、この選択のままで、本当に良いのか?という思いから、『ハマのドン 横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録』という本に、関心を持ちイベントを企画することを決めました。

カジノ計画を阻止することに追い込んだ横浜市民の活動を追った映画「ハマのドン」の監督でもある、著者の松原文枝さんは、報道ステーション特集「独ワイマール憲法の“教訓”」でギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞されたディレクターでもあります。

松原文枝さん

そして政治の介入による教育の歪みを告発し、ロングラン大ヒット中の映画「教育と愛国」の監督で、「何が記者を殺すのか」著者、斉加尚代さんをお招きして縦横無尽に語っていただく予定でしたが、台風の影響で遅れることになり、急遽、集英社オンラインの今回のイベントの取材で来られていたジャーナリストの木村元彦さんに、第一部の聞き手を務めていただきました。斎加さんは、運行が止まった新幹線をあきらめて羽田に直行して空路で帰阪され、第二部には、間に合って下さいました。素晴らしい判断の末の登場に会場も沸き上がりました。

木村元彦さん
齊加尚代さんと二村知子

原稿を、拝読させていただいた時から、藤木さんの胆力、というものに圧倒されていました。政権与党の自民党に対して、これだけ本当のことが言える人がいるということ。そして、イベントでのお話から、藤木さんの素顔が、カメラが回ってなくても変わらないそのままという面が伝わってきました。

また、藤木さんを良いように演出しすぎ、負の部分をなぜ描かないのか?という批判めいたことをいう方もあるが、人間なのだから、多少色々な側面を持っているでしょう。けれども、国が推し進めるカジノを、止めるなんて簡単じゃない。市民とひとつになってカジノを阻止したという、普通だったらできない、すごいことを、成し遂げたこと、「主権官邸」ではなく、「主権在民」で、カジノを阻止することができるんだ。というところを伝えたかったという点が、松原さんからダイレクトに、伝わってきました。

映画「ハマのドン」にも登場され、〝日本にカジノはいらない〟という言葉に、ものすごい説得力があったNY在住のカジノ設計業者・村尾武洋さんにもオンラインでご出演いただけないか?お願いしていましたが、ご快諾いただくことができました。

行政側が巨額の税金を投入するなんてあり得ない!と、大阪のカジノ計画を危惧し、カジノ業者の餌食にされるのを見ていられない。。。と、いう様子で、語られました。カジノが、いかに大都市の大阪には、不要か、また、開いてしまったらもう、取り返しがつかないということもわかりました。

在米カジノ設計者  村尾武洋さん

【在米カジノ設計者 村尾武洋さんの必見コメント】

行政の方が、設備投資するなんて信じられない。
アメリカの場合は、設備投資からすべてカジノ側が100%出す。
行政側の方は、許可を出すだけで、それ以外は全部カジノ側が出す。
利益の場合だいたい70%行政に戻る。30%が、カジノ側が利益を取る。日本の場合、それが、逆になっている。

行政側が、おぜん立てをして、来てください。となっている。ということは、彼らは、まったく痛くもないわけです。
儲かろうと、儲からないだろうが、お金出してないですから。

このままでは、どうして、儲からないの?となった場合に、
スロットの数を増やしたらいいんじゃない?
カジノをもっと増やしたらいいんじゃない?となる。

行政側は、お金を出した側だから、回収しないといけないから、じゃないと、税金払っている人に、言い訳立たない。そうなったら、ドンドンつぎ込んで、なしくずしですよね。

カジノ側が、まったくお金出していないから、もうや~めたといったらもうそれで終わり。

カジノを作ってしまったら、お金をつぎ込んで、次は奥さんのお金を借りて、次は、クレジットカードで借りて、そのうち会社のお金を、使いこんで。最後は、家族破綻どころではない、ろくなことはないんです。

やりたい人は、マカオや、どこかに行けばいい、わざわざ地元に持ってくるなんて考えられないです。特に、大阪のような大都市にはいらない。

外国の方々は、日本にカジノがあるから行くんじゃない。
アニメや、コミック、着物 日本特有の文化がある、カジノなんて、まったく必要ないです。

「ぼくたちが、もらっているお金は、誰かが、負けたお金」

実際に、カジノを設計されている方の言葉には、何にも勝る説得力がありました。

村尾さんは松原文枝監督のANNの報道を見て、カジノ候補地として、名前が挙がっていた「大阪」と、「横浜」に、手紙を書かれました。居てもたってもいられず、後で後悔するのが嫌だから、と思いを語って下さいました。

横浜は、港湾のドン藤木さんに、大阪は、当時の政権、維新の代表に、お手紙を書いて下さったそうです。藤木さんからは、丁寧なお手紙の返信があり、維新の代表の方からは、返信もなかったそうです。(※本でも映画でも大阪にも手紙を出してくださったことは、書かれていなかったので、初めてお聞きした事実でした。)

私が、大阪と違うと一番、感じたところは、横浜のラジオ局の話でした。

藤木さんは、ラジオのスポンサーに、消費者金融の会社は、断っているのだと書かれていました。それは、ラジオを聞いている何百人のうちの一人でも被害に遭ってほしくないからだと、そこには、本当に〝未来の子どもたちへの思い〟が感じられました。大阪の知事は、武富士の顧問弁護士だった方です、言わば消費者金融側の方なのです。ここが、まったく違っているのです。


藤永のぶよさん

【カジノ反対のエキスパートおおさか市民ネットワークの藤永のぶよさん】

3日前に、大阪カジノ認定取り消しを求める住民訴訟で陳述したばかりの藤永のぶよさん、

夢洲というあの場所が悪いと思っている。あの場所をIRであったり、万博にしようとしていることが最大の問題!土壌は、ドロドロだし、入っている土砂もヘドロ入りの浚渫土砂で最悪。

※ 浚渫 (しゅんせつ) とは、川底の土砂や、ヘドロを取り除くこと

そこを、無理にするからお金をかけなければいけないことになっている。
裁判でも、国との交渉においても、実際あの辺りは、浚渫土砂で埋め立てているのに、IRの土砂は、浚渫土砂は入っていないと嘘を言っている。

これは、情報公開請求で、私は、全部手にしているから、嘘は許せない。
私たちは、情報公開請求した資料を元に、闘っていく。向こうは、嘘をつくしかないのだから。

一区は、焼却灰で埋め立てられている。PCB一万袋 3トンに土をかぶせて駐車場にするという計画。ということや、埋め立てのために労働者をアジアからなど、呼ぶにあたって、労働により人体に影響がでないか、BWI(世界の労働者の権利保護のための活動体)のアジア代表が、調査に来られ、案内した。調べた結果、とんでもないことを、知られ驚愕されたとのこと。恐らくアジアから労働者を駆り出さなければならないことを見すえてのことだという。

大阪に、藤木さんのような「ハマのドン」はいませんか?という問いに、

「金儲けのことしか考えてない、ほんまもんの「ワルのドン」は、いるんやけど、藤木さんのような方には、お目にかかったことございませんわ~ 」とのご発言、 あかんやん!! 恥ずかしい話です。

ここで、横浜からご参加の方からの、チャット「大阪には、子どもたちの未来を考える方はいないのですか?」というコメントを読むと場内からは、笑うしかない、自戒を込めた失笑が起こりました。

藤永さんは、笑いを打ち消すように、「私は、子どもたちの未来のために、頑張っているのですよ、万博は半年、IRは、65年も続く、孫や、ひ孫の代まで、借金残るんですよ!このままでは、夕張以上のことになってしまう、正義は勝つと信じて闘います!」と力強く話されたのでした。

大阪に住んでいるのに、メデイアのニュースで聴いたことが無かったので、思わず、報道されていましたか?と聞くと、カジノを進めるにあたり、不都合な質問には答えない、また、それによって問題が生じると、その記者を締め出すということになっているとのこと。それでは、市民に真実が伝わってこないのではないのか?非常に心配になりました。

齊加尚代さん

齊加さんが仰いました。政治家や行政が質問に対して、答えないというのは、説明責任を果たさないということだから、本来、メデイアとしては、受け入れてはいけないことなのです。

けれども、その様な行為に、抗うメデイアが少なくなってきていると、その結果がG7の中でも報道のランキングは最低ということに繋がっているとのことでした。

藤永さんは、大阪は、一切取り上げてくれないから、外国の記者に期待していると訴えられました。海外向けの記者クラブで、訴えたいとのことでした。

【桜田照雄 阪南大教授】

「認定」と「認可」は違う、今、認定はされたが、認定は、「一定の機能を備える施設」として基準を満たした施設に対して行う事実認定 (※ これも満たしていなということで裁判が行われています ) であり、認可は、一定の行為又は、文書の成立あるいは、記載が正当な手続きによってなされたことを公の期間が確認、証明することで、まだ認可には至っていないので、撤回していただく余地は、充分にあるということを教えていただきました。


4月の大阪知事選でカジノストップを訴え続けた辰巳コータロー元参院議員、もご参加くださり、認定といっているが、その実情は、 1000点満点のうち、600数十点これで、本当にやるのか?現在、カジノを反対する、二つの裁判が進んでいることを教えていただきました。

横浜の方が書かれていました。「誰かがやってくれるんじゃないよ。」

そう、自分たちで、しなければならないのです!

大阪にも日本のどこにもカジノはいらん、つくってはいけないという思いにあふれました。

松原文枝さん、斎加尚代さん、木村元彦さん、ありがとうございました。

お忙しいお2人のスケジュールを、一生懸命になって調整して下さった集英社の藁谷さん、ありがとうございました。

アメリカから、オンラインで、ご出演下さった村尾武洋さん、本当にありがとうございました。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。

このイベントのアーカイブ動画は、今も受け付けております。ぜひご覧いただきたいです。
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