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会社法のイメージをあれこれ考えてみる

2021年も早3か月過ぎようとしております。

いつぶりの更新かわからないですが2年近くそのままになっておりました。
一度止めてしまうと、書かなくなりますね。

2か月半に及んだ1都3県の緊急事態宣言も今日で最後、ということになりました。私自身は在宅勤務と出社が併用となっている状態ですが、明日以降またオフィスに戻る人が多くなるのかと思ったりしています。
昨年来、多くの人にとって生活の場でもあったオフィス、会社について考えることが多くなりました。そんな会社に関わる法律である「会社法」を考えてみようと思います。


1.会社法のイメージ:一般人と仕事にしている人との違い


「会社法」というとどのようなイメージをお持ちでしょうか。
その名の通り会社に関する法律でありますが、一般的な方にとってはこんな感じではないでしょうか。

・会社のことについて書かれている法律でしょ(内容知らないけど)
・度々改正がされて、ビジネス系の新聞や雑誌(日経とか東洋経済とか)で取り上げるなあ(内容分からないけど)
・いや何も知らないですけど(これが一番多い気が)

会社法に関する仕事をしている方にとってはこういうものでしょうか。


・会社の手続に関わっているけど、何でこういうことをしなくてはいけないのかわかりません(初心者)
・最近改正が多いからキャッチアップと社内への説明が大変(中級者)
・(会社法の権威の)○○先生、○○弁護士があの論点(会社法の特定の問題)について法律系雑誌で説明してるからチェックしないと(上級者)

…とまあ色々挙がりますが、会社法とは関わる人には馴染みがあるものの、関わらない人には全く関係のない法律というのが実際のところ多いのでは、とは思います。


2.会社法の大まかな構成と関わる部門とは


とりあえず会社法の条文を開いてみると、第1編が総則となっております。次の第2編の「株式会社」が一番重要な箇所になるのですが、この編の章立てを見ると

第1章 設立
第2章 株式
第3章 新株予約権
第4章 機関
第5章 計算等
第6章 定款の変更
第7章 事業の変更等
第8章 解散
第9章 清算

となっております。濃淡はありますが、ほぼ全部の章が関わる話ではあります(追記:考えたら解散と清算はなかなかないですね)。

以下第3編は「持分会社」、第4編は「社債」、第5編は「組織変更、合併、会社分割、株式交換」、第6編は「外国会社」、第7編は「雑則」、第8編「罰則」となり計979条にも上ります。加えて、会社法施行規則、会社計算規則といった条文も加えると軽く1000条は超える長編マンガもびっくりの長さです。まあ文字の羅列のみで読むのは大変なのですが。

こんな長い条文仕事で扱わなければ関係ないでしょ、となりそうですが、会社の一年間の業務はこの会社法で決められていることを実践しているものが多く、会社にいる方ならば非常に身近な法律であるのです。

それでは会社の中で会社法に関わる人たちはどこになるでしょうか。

多くはオフィスの本社部門、管理部門が関わることが大半かと思います。
例えば、今は多くの会社で年度末を迎えておりますが、

・もう決算も近いなあ計算書類作らないと(経理)
・もう総会か、総会会場準備もだけど招集通知を作らないと(総務)

といったことが色々な会社で行われておりますし、そうでない場合でも

・コロナの影響でお金の借入が多くなりそう(財務)

だったりします。

一方、会社の中でも営業の方が会社法に普段接することはないでしょうし、よもや技術や研究部門の人が「会社法」という言葉を口にすることはないだろうなあとは思いはしますが、果たしてそうなのでしょうか。

今は新年度に向けて各部門目標を立てて、これから実行ということになると思いますが、

・新しい年度から新規事業を始めたいなあ(営業)
・先端技術を持っている会社と提携したいなあ(技術、研究)

となれば、取締役会での決議は必要となるでしょう。

以上はすべて会社法に書かれていること、あるいはそれに基づいて取っている手続です。

会社法は、直接的にも間接的にも程度は違うにせよ、会社で働く以上、会社の業務の裏付けとなっており必要な知識、であると思います。

とりあえず今回はここまで。

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