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エッセイ

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毎日どうでもいいことをうじうじ考えている人間っているんですね。そんな人がその日の気分でしたためた浮き沈み激しいエッセイ集です。
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2020年8月の記事一覧

【エッセイ】自己に関する省察

人が自己のままに生きることのできる場所はそう多くない。殆ど全ての場所で誰もが社会的役割を…

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【エッセイ】夜空

思いつめた時、考えてしまう癖がある。自分を責めることもあるし、もちろん誰かを責めることだ…

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【エッセイ】性悪説

僕は馴れ合いが嫌いだ。その中にいると、なんとなく気持ち悪くて、頭の中がぼうっとしてきて、…

6

【エッセイ】幸せはそこにある

今日はついてない日だった。 帰省から帰ってきたんだけれど、まあ、まず寂しい。 それだけで…

5

【エッセイ】適応と恭順

「住めば都」というよく知られたことわざがある。 これは「どんなに辺鄙なところでも住んでい…

1

【エッセイ】ちっぽけな存在

私が最初に死の恐怖にあてられたのは19歳の冬だった。 当時浪人生活を送っていた私は気晴らし…

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【エッセイ】おもいやり

朝、電車に乗った。土曜の朝だった。だからか、車内は平日ほど混雑していなかった。それでも、見渡すと立っていない人はいない程度には混んでいるのであった。 私は、電車のつり革につかまっているとき、目の前の席が空いたのに頑なに座ろうとしない人を見ると、イライラしてしまう性質である。 それは自分が座りたいからという小さな嫉妬心よりは、その人が席に座ればもう少し車両に人が入るのに、と効率ばかりを考えてしまう性分が大きい。 その日も一つ席が空いているのを目にした。世間話に花を咲かす二