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1年前、僕は起業をするのを諦めた。起業したい人に伝えたい必要な超基礎知識

あれってどうなったんだろうと昔からのTwitterフォロワーさんには思われてたかもしれません。あの時から、この苦い思い出を思い出すのをやめていたし、実現できなかったことはコンプレックスでした。
今回、学割まとめアプリ『GAKUWARI』というサービスで起業するにあたり、僕の中のけじめとして、あの挑戦はどう進んだのかご報告とともに思い出すことにしました。そして、僕のような無知で間違わないように、その時、とてもすごい方々から教えていただいた超基礎知識を、まだ何も知らない方に届けば嬉しいです。(起業をしている方や、知識がある方には全く参考になりません。笑)*1年ぶりに思い出して、情報が雑な部分があります。

もう僕は起業しない。

「もう、起業するのを諦めよう。僕には起業は向いていなかったんだ。」

ビジコン参加の頃から期間を含めると約3ヶ月間、僕は熱狂していた。
ご飯を食べる時も、シャワーを浴びる時も、外を歩く時も、授業中も、
起きてる間は常に考え続けた。考えすぎて頭が痛くなる日もあった。

それでも、僕は諦めた。自分が無知だった、本当に悔しかった。
知らないことが多すぎたし、周りが起業をしている環境もなかった。

「自分がこんなに無知なのに、他人を巻き込むわけにもいかない。そして、大学3年の秋、周りは就活をガツガツ進めている。」
そんな迷いが始まった時には、熱狂的な僕はもういなかった。
起業はそんなに甘くない、起業するのは諦めよう。強くそれを思った。
(強く起業を諦めた僕が、今GAKUWARIをしている理由は次のnoteで書きます。)

Nowupon立ち上げ始動。

1年前、関西で開催されたビジネスコンテストで優勝したアイデアを本当に実現させようと走り始めた。

nowuponツイート

当時、常に思っていたのは、
「自分は秀でた能力もないし、知識があるわけでもない。とにかく色んな人に出会って、学ばせてもらおう。そして、強い情熱を持ち続けて、たくさんの人を巻き込みまくろう。」

この考えが良かったのは、
ただの地方大学生がとりあえず発信してみたエンジニア募集のツイートは起業家界隈で活躍していた友人に拡散してもらったおかげあり、20ちょっとのRTと50くらいのいいね、さらに数人のエンジニアさんからDMをいただくことができたこと。あの時は、本当にありがとうございました。

そして、この考えが悪かったのは
あまりにも他人から学ぶこと、他人の力に頼ることに集中しすぎたことであった。超当たり前な、自分で調べ尽くすことが怠るきっかけになり、気づいた頃にはもう色んなことを進めてしまっていた。(後で詳細を説明します。)

結局、僕とビジコンに一緒に出場していた2名、興味を持ってくれた高校生エンジニア2名と高校生デザイナー1名の総勢6名のチームが始動した。

Nowuponとは。

一応、超簡単にNowuponをご説明すると、
「地図上でクーポンがリアルタイムに表示される飲食店検索アプリ」です。
飲食店は、リアルタイムでクーポンを発行できて、
飲食をする人はリアルタイムで表示される超お得なクーポンを手に入れられるというアプリでした。

Nowupon新ロゴ

1年前、新型コロナウイルスの蔓延は止まることなく、支援金もない飲食店が急速に潰れていき、経済的困窮による自殺者数が感染者を上回っている状況でした。この問題を解決することが、Nowuponが最初に掲げたミッションでした。

コロナが蔓延している時、僕がよく聞いた言葉に、
「日本は東京に一極集中している、これを機に地方に分散すべきだ。」

この言葉が、アイデアを思いつくきっかけとなった。
「みんなが、飲食をする時も一極集中している。これを分散することができたら人が密になる環境を減らせるのではないか。」

金銭的に余裕がある飲食店はグルメサイトで課金をして上位に表示され、街やテレビには広告がいっぱい、さらに駅近の高い物件にお店を構えることができる。つまり、人々は金銭的に余裕がある飲食店を知るきっかけが多い。そして、実は超美味い、1本外れた個人店は知られるきっかけすら少ない。

実際、学生にアンケートを取ったら、「特に飲食店にこだわりもないから、グルメサイトの上位で見つけた飲食店。みんなで色々考えるんだけど思いつかなくて、結局いつも行く鳥貴族。」みたいな回答があった。

地図上でリアルタイムにクーポンを出すことは、
1. 飲食店はその時限りの超お得クーポンを発行できて、そのお店を知らなかった人に知られるきっかけになる。
2. お店の混雑具合によって、クーポンを出したり出さなかったりで、混雑を調整できる。これによって、密な環境を減らせて感染対策になる。そして、フードロスにもつながる。

よし、これだ。作ろう。

とりあえず、すごい人に会って聞いてみよう。

僕は、すでに他の5名のメンバーと走り始めていた。とりあえず、アプリを作るのが1番最初だと思っていた僕は、デザイナーにアプリのロゴを作ってもらい、エンジニア2名がアプリ開発をスタートしていた。

まだビジネスアイデアが完全に固まっていなかったビジネスチームは、競合分析・マネタイズ・アイデアなどについて毎日のようにミーティングを実施した。

その時、僕は思った。

「でも、起業なんてしたことないし、考えてばかりじゃなくて、すごい人に会って聞いてみた方が早いじゃん」

とにかく熱狂しまくってた僕は、「とりあえず、すごい人に会って、話したい!」どんな手を使ってもすごい人に会うんだと意気込んでいた。
それから、お世話になっている大学関係の方からのご紹介やTwitterのDMなどで、とんでもなく活躍されている起業家様、経営者様、ベンチャーキャピタリスト様とお話しできる機会をいただきました。起業についてほとんど知識がなく、起業挑戦を走り始めた自分にとって、そのような方々とお話しさせていただくのは本当に興奮するものでした。お話しいただきアドバイスをいただいた方々、そしてご紹介していただいた方には本当に感謝しかありません。

とりあえず、資金調達。

「アイデアはある。じゃあ、次にしなきゃいけないのは資金調達だよね!?」

無知な僕は、ビジネスアイデアを作ったら、次にしなければいけないのは資金の調達だと思っていた。お金がなかったら何も始められないじゃん。って
当時、僕の1個上の方が経営する某会社が数十億円の資金調達をして話題になっていた。そして、無知な僕は、何千万、何億円の資金調達ができるのか、とりあえずそのくらい調達しよう!みたいにバカな考えをしていた。

そして、資金調達を目指した僕は国内とシリコンバレーで数十年ベンチャーキャピタリストとしてご活躍されながら、ある会社の代表をされている方とお話しさせていただいた。

僕は、その方にただ熱く勢いだけのプレゼンをして、こう言った。

「このサービスは社会を絶対に変えられる自信があります。投資してください。」

今思うと、根拠も何もないただの熱意だけで、よくそんなビックマウスを言えたもんだと、恥ずかしさとあの時の勢いをちょっと褒めたい部分を感じる。
そして、こう言われた、

「君の熱意はすごい感じたし、応援したい。確かに、今の時点で数十万・数百万くらいの投資なら期待を込めてするのはできるよ。でも、このアイデアだけの時点で資金調達をした方がいいかはよく考えな。アドバイスをするとした、仮説検証をまずしなさい。・・・」

え、アイデアだけで資金調達するものだけじゃないのか。無知な僕は大きな勘違いをしていた。なんとなく、株式会社と資金調達の重要さは理解していたつもりだったが、一度株式を放出してしまうと、もう後戻りできない、仮説検証などをしてから資金調達をした方が良い評価をされるのではないかなどかなり複雑な問題であると知った。
まだ何も知らない起業したい方は、成功者でもない僕がここの部分を説明するよりも、自分でよく調べてみて欲しいです。

会社やサービスごとに適切な資金調達のタイミングがある、さらに、起業するために資金調達が絶対に必要なわけでもないんだ。

MVPで検証しなさい。

「まあ、とりあえず、資金調達はアイデアしかない今の段階ですぐにするべきじゃないな。じゃあ、アプリを今のままお金をかけずに作って、ユーザーの反応を見て色々検証しよう。」

お話をさせていただいたおかげで、資金調達については勉強をし直して、非常に重要なことであることは理解できた。できる限りできることをして、このサービスには価値があるとちゃんと評価されてから、もう一度考えよう。

そして、無知な僕は、とりあえずアプリを継続して作って、サービスがある程度使われるようになって価値を認めてもらおうと考えた。

同じ日に、すぐ、有名なインターネット会社の執行役員をされていて、会社の代表もされている方とお話しさせていただいた。

その方にいただいたアドバイスは、

「まず、MVP版を作って検証しなさい。アプリを作るのは時間はかかるし大変だし、ユーザーを広げるのはとても難しいしことだよ。とりあえずWEB版でもなんでも簡単な方法で検証しなきゃいけないよ。」

MVPってスポーツのことだと思った、Minimum Viable Productの略で、必要最低限の機能だけの製品ってことか。それで、ユーザーにコアな価値の部分を提供して、本当に必要とされるのかなどフィードバックをもらうのか、なるほど。でも、アプリを作ろうとしてるのに、アプリで検証するんじゃないの!?

まずは、自分の仮説を確かめるために、短期的・低コストで検証しなければいけない。アプリを作るのは時間も、お金もかかる。ユーザーがコアな価値に対してどのような反応をするかフィードバックを知らないまま、やっとできたアプリが無価値では意味がない。

どんな方法でもいいから、コアな価値を短期的・低コストで実証して、フィードバックをもらわないといけない。Nowuponだったら、それはweb版を作ること、ノーコードでアプリを作ること、店舗にお願いをして紙ベースでリアルタイムのクーポンを検証させてもらうことであった。

ユーザーの生の声を聞きなさい。

「よし、とりあえず、ノーコードかWEB版で作ってMVP検証しよう。」

僕の無知のせいで、もうアプリ開発は始まっていた。だから、それと同時に早急にMVP検証を行おう。早く、飲食店に行く人たちからフィードバックをもらって、その声を元にアプリを作っていこう。

MVP検証を行う➡︎ その反応を元にアプリを作る➡︎ 使われる価値が見られて評価される➡︎ 資金調達をする
よし、これだ。無知な僕は、これが順調に上手くいけばシナリオ通りだ。と思っていた。

ちょっとして、テレビ広告には人気女優さんを採用していて、ある層にはかなり支持されているサービスの創業者お二方とお話しさせていただいた。

その方にいただいたアドバイスは、

「ユーザーはどんな時にこれを使いたくなるの?マネタイズがすごく甘いと思うけど、飲食店はこれだけの手数料を本当に払うんだろうか?
とりあえず、もっとユーザーの生の声を聞いた方がいいよ。」

飲食店に行く側については、友人の何人かと話をして、なんとなく、こんな需要があるなと思っていたけど、ユーザーの生の声って1番のヒントじゃん!もっと多くの人と話をして聞いてみよう。

あと、手数料を払う飲食店側に関しては、他のグルメサイトの手数料やネットの情報の広告費などを見て、勝手に判断していた。
ほんとにこんな手数料払ってくれるのかな。払ってくれなかったら、ずっと
考えてきたアイデアって意味なかったじゃん。その夜、どうしようもなく不安になって、居ても立っても居られなくなった。気づいたら、たくさん飲食店がある中心駅に向かって
自転車を漕いでいる自分がいた。

たまに、怒られながらも飲食店を15店舗くらい飛び込みでインタビューをした。
1店舗の店長さんからは好感触だったが、多くの意見は

「この手数料は高すぎて、無理だ。
あと、クーポンをリアルタイムで発行するって忙しくて結構厳しいし、バイトにさせるのも大変だよ。」

まじか、もっと早く聞きに来てればよかった。手数料が高いって言われるのは覚悟していたけど、まずクーポンを発行するのがそんなに難しいって予想もしていなかった。

そして、Nowuponはゼロからアイデアを考え直し、当初とはかなり変わったアイデアになった。より良いアイデアに改善できたのは良かったが、もうアプリを作り始めたり動き始めていた僕たち。もっと早く、生のユーザーの声をたくさん聞くべきだったと気づいた。

競合分析をもっとしなさい。

「ユーザーの生の声も聞いた。
これを元にMVP検証をして、良いサービスを作ろう。あとはやるだけだ。」

ユーザーの生の声も聞けて、飲食店と飲食店に行く側の両方が使いたくなるようなアイデアに変えた。大きな前進だ。MVP検証を行う前に、ある程度こうすべきであろうと仮説を立てることができたし、こんな声が実際あるんだと説得力も増した。

次にお会いしていただいたのは、ITベンチャー企業の代表さんでした。
手には理系の本、経済の本、あの有名なマイケル・ポーターの競争戦略の本を持ってびっしり付箋が貼り付けられていたのが衝撃だった。

その方にいただいたアドバイスは、

「競合分析もマネタイズも甘すぎる。このアプリの強みは何?自分しか思いついていないアイデアなんてほとんどない。このアイデアに似たことをした会社の分析し尽くしたの?競合がどんなことをして、マネタイズをしているか知ってる?」

そして、僕が回答した全てが甘すぎた。
競合がどんなことをしていて、どんなプランを出していてくらいな浅い分析で、実際に裏で何が行われているかやどうやってお金を稼いでいるかははっきりと答えることがきなかった。

自分のアプリの強みも、競合が同じことをした時どうするかも全くわからなくなった。
ユーザーが何を求めているかだけではなく、
過去にあった似たようなサービスや競合をもっと徹底的に調べ尽くすべきなんだ。自分のアイデアが革新的でオリジナルだなんて、そんなことはない。

あー、競合分析もとにかく何もかも勉強不足だ。
積み上げた本を置いて、毎週数冊も読んでるというその方の前では、
あまりの自分の無力さにかなり落ち込んだ。

最後に。

その後も、とにかくやろうと続けました。
ただ、最初に言ったように、こんなに無知な自分が、これ以上に他人を巻き込んではいけないと自覚しました。そして、学ぶことばかりで余裕がなくなり、いつの間にか自分が本当にしたかったミッションにすら熱狂を持たなくなってしまいました。そして、僕は起業を諦め、その時は、今後起業に挑戦することもないだろうなと挫折しました。

改めて、無知な僕と一緒に挑戦してくれたメンバー、貴重なお時間とアドバイスをいただいた方々には感謝しかありません。ありがとうございました。

また、僕の失敗談が誰かの参考になれば嬉しいです。

【起業したい方に超おすすめな環境をご紹介】
僕は今“住める起業家育成プログラム“ U-25 起業家シェアハウスというところに住んでいます。起業が当たり前の環境で、僕が昔初めて聞いた言葉が当たり前のように飛び交います。
環境は本当に大事です、ぜひ、飛び込んでみてください。


強く起業を諦めたはずの僕が、
今GAKUWARIをしている理由は次のnoteで書きます。

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2,500名以上の学生が利用している学割まとめアプリ「GAKUWARI」を運営しています。

アプリのダウンロード 👉 https://apple.co/3uaWFB6

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メールアドレス:info@gakuwari.me
電話番号:050-3155-1501

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