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【ツイート深掘り】新井監督、一生ついていきます。

監督初年度って「監督としての初勝利」を否が応でも意識してしまうと思うのよ。実際、色々な監督の談話を聞いても、感慨深げに勝利の味を噛み締めていることが多い。守護神のピッチャーに記念ボールを手渡されたりしてね。記憶に新しいのは立浪和義監督。マルティネスからボールを渡されて、にこやかに受け取っている絵面を見た記憶がある。コメントはうろ覚えだけど、やっぱり監督初勝利は格別の味なんだなぁ、と感じたような。それが普通だと思うの。だからこそ、新井貴浩監督の凄味が増すというかね。まさに泰然自若。その心構えの礎となっているのは「選手を信じ抜く力」だと僕は思っている。ここら辺は栗山英樹監督と重なる点かな。言わずもがな、二人とも大好きな監督さん。とりあえず『栗山ノート』を読もう。野球が好きで言葉に関心がある人ならまず間違いない。

ツイートでは「素でやってるのが伝わる」って表記にしてみたけど、とにかく「シンプル・イズ・ベスト」なんだよね。談話を聞いても。インタビューを聞いても。解説を担当されている頃からそうだった。普段の喋り声よりもちょっと声のトーンを上げたりしてさ。常に「聴き手」への細やかな配慮が感じられて。こうやって文字にあらわすと、当たり前のように思えるんだけど、当たり前のことを、誰よりも真摯に取り組めるのが、新井貴浩なんだろうなあって、思う。「素直さは最大の知性」って、言い得て妙だよな。1カープファンとして、新井監督の雄姿を目で追い続けて、少しでも自分に取り入れていかないとな。言って満足するんじゃなくて・・・。すぐに言葉に走るところがあるからこそ、もっと、背中で示せる人間にならないといけないなって、思った。

「ハツラツさ」と「どっしり感」って形容してみたんだけど、新井監督の何が凄いって、”喜怒哀楽を前面に押し出すスタイルでチームを鼓舞した”、とか評されることもあるんだけど、実際にカープの試合を観ていると「喜・楽」は数多く見るけれど、「怒・哀」は全くと言って良いほど印象に残ってないんだよな。思い出せないもん。ココの凄さをもっとみんなに知って欲しい。一般的に、「プラス・マイナス|ポジティブ・ネガティブ」の感情は比例すると言われている。例えば、+100の喜びを感じる人は、-100の悲しみを感じる、といった風に。でも、そういった素振りが全然見られないのよ。試合を観ていると。

「苦しい時は俺の姿を見てくれ」

「正直に接していくこと。 真心を持って選手と一緒にやっていくということ」“がむしゃら野球”の中でカープ新井貴浩監督が大切にしてきたこと

ナインの前で言い切れる凄さよね。生半可な覚悟では到底無理。と言うか、僕だったら、心のどこかで、気恥ずかしさみたいなものが邪魔をして、言えないな、と思うかも。あと、やっぱり心のどこかで、”言わなくても分かってくれるはず”、みたいな、日本特有の「察する文化」が邪魔をしてくるときもあったり。そういうのが新井監督は全く無い。時には、文字に起こすと、ちょっとクサい感じがする言葉でも、新井監督が言えば、心にズシンと響くというか・・・。つくづく「何を言うか」よりも「誰が言うか」が大切なんだなぁって思う。新井監督が発した言葉を、僕がそっくりそのまま発したとしても、上手く行かないんだよね。やっぱり、人それぞれ、カラーがあるから。だけど、見習うべき点は、大いにある。「人間は苦境に立たされた時にこそ本性が露わになる」なんて言われることもある。監督初年度で、監督初勝利もまだ手にしてなくて、開幕4連敗中で、選手にミスが相次いでいる状況で、”嬉しい”、と感じられるチームリーダー。そんなん、誰だって付いて行くに決まってますやん。プロ野球監督部門で、いや、全ジャンルの監督部門で、理想の上司ランキング1位、取っちゃおうか。

個人的に、前のツイートが1いいねで、このツイートが2いいねなのが、嬉しい。そこまでクローズアップされたわけじゃないから、記憶に残っていないカープファンの方も居られると思うんだけど、僕は、刺さったんだよなぁ。このコメント。どこまでいっても、新井監督は、新井監督なんだなぁ・・・っていうね。

僕も、新井監督を見習って、悪い点を指摘するよりも、良い点を見つけて褒める、そういうスタンスで野球を観戦しようと努めているんだけれども、この大盛穂の打席は、僕の目では、良い点を見つけることが出来なかったのよ。むしろ、”落ちるボールに弱い”、とか、”脆さがあって出塁率が低く俊足を活かし切れていない”、などといった、短所を指摘されるシーンが露呈した打席に思えて。どうしても「ウーン・・・」となっちゃって。白状する。大盛には申し訳ないんだけど、偉そうに「もしも自分が相手の立場だったらどう攻めて来るだろうか?」とか、頭の整理をした上で打席に立っているんだろうか、とか、思ってしまったんだ。

そっからの、新井監督の談話。「ファウルになった打球はタイミングが合ってて良かった」。恥ずかしながら、言われるまで、全然、気付きもしなかった。僕の記憶が正しければ、バックネットに当たるファウル。仰る通り、あそこにファウルボールが飛ぶっていうことは、タイミングは合っていた証拠でもある。打球自体は前に飛んでいないから、ファンの歓声とかは上がりにくい打球だけど、バッターの感触からすると、紙一重だったりするのも事実だ。

僕は、そういった知識はあるにもかかわらず、「さっきのファウルは良かったぞ!」と称賛することはなく、むしろ「さすがにあのワンバンにバットが止まらないと相手バッテリーは楽に打ち取れると感じるだろうなぁ・・・」とか「カウント的にも打者タイプ的にも『次は落ちる球で誘って来るはずだ』と容易に想像出来そうなものだが・・・・」というダメ出しを(心路中でだけど)していた。それがもう、情けないというのか、なんというのか・・・。「良いところを見つけられるファンであろう!」と言っているだけで満足してたんだなぁって。また一つ、新井監督に学ばされたなぁって。

新井監督、一生ついていきます。

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