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幸せ学 第25回 テストの点が良くても幸せにはなれない

人生はそもそもハードモードである。

人は「生きること」「子孫を残すこと」のために設計されているから、苦しみを感じるようにできている。それを感じないと、生き残ることはできないだろう。とりあえず食べてみて、痺れたら、こりゃだめだ、ってことで別の調理法を試す。たくさんのご先祖の試行錯誤があってわれわれはいろんなものを食べている。もし苦しみ、危機察知がなかったら、とっくに全滅しているだろう。
苦しみはギフト=才能なのだ。

そんなわけで、苦しんで当たり前なのだが、なんとなく最近の人たちは、苦しみに弱い人が多いのではないか?と感じている。
まあ占い心理学カウンセラーというお仕事しているせいかもしれないんだけれども。

20代ぐらいの新人をみていると、能力はとても高いのだが、打たれ弱い。困難なことがあると、すぐ凹んでしまう。
同じ原因なのかはわからないけど、20代男性の4割はデート経験がない、なんて統計データがある。デートを試みて断られるとか、失敗するとかして傷つくのが怖い。それだったらスマホで推しのインスタを見てた方がいい、という感じだろうか。


それはなぜか考えてみると、1つは、テスト勉強ばかりやらされてきて、テストの点数が良いことが全て、と思っちゃってるんじゃなかろうか。

テストは能力を高めたり、測ったりするためのあくまでツールであり、勉強したないようそのものを現実社会で使うことはあまりない。

能力、つまりは脳力と言ってもいい。
それらを使って、問題も答えも用意されていない社会で、生きていかなければならない。
特に今後、お金を稼いで飯を食うためには、テスト通りにやればOKなんてことはまずない。そんな仕事はすべてAI に取って代わられるだろう。無人レジも多くなってきた。野菜だって、機械で管理、自動で水やり、農薬はドローン、どんどん人でがいらなくなっている。少子化で人口は減っていっているが、そのスピード以上に、AI化は進んでいるだろう。
そうなると、答えのない領域で実力を発揮できる人材が求められる。
テストの点さえ良ければいい、というのは幻想だ。もっと大事なことがある、ということを認識していないと。


また、生きることと同じく大事な本能である「性愛」の部分は、どんなにテクノロジーが発達したって、それは競争である。能力が高い方が勝つ。


ではそんな能力を高めるためにはどうしたらいいか。それは単純な話だけど、失敗から学ぶことである。なんでも経験。

打たれ弱い人が多いのは、打たれてないからである。

なんでもかんでもいいよ、いいよ、大丈夫よ、と言われて育ってきた人は、いざ現実社会の荒波に揉まれたときに、スイスイと泳いでいけるわけがだろう。自律、自立。必要な能力が育っていない。


その能力を養うためには、芸術やスポーツはおすすめ。
美意識やスポーツでの競争は、価値がはっきりしている。
その中で、自分の願望と現実のギャップを感じ、苦しみを感じ、そこに立ち向かっていく経験は、きっといろんなところで役に立つ。
自分がときめきを感じるものにぜひ打ち込んでもらいたい。それに集中する時間自体がとても幸せなものだろうし。


また、恋愛を真剣にするのもいいかもしれない。
人の心、そして自分の心と向き合うことは、仕事よりもよほど難しい。


個人で起業するのもいいだろう。
小さくても全然いい。
自ら価値を創造し、提供し、お金を頂戴する。
大変だけど、現実社会のことがよくわかる。


敵を知り、己を知れば百選危うからず。
自分の特性、相手の特性、社会の仕組みなどなど、わかっていれば、どうすればいいのか考え、前に進むことができる。
わかるためには、体験しなければ。


知らない
 知識として知っている
  ——————壁——————
  やったことがある
   日々実践している
    人に伝えられる


知識は今時インターネットや書籍でイージーに手に入る。知識があるだけでは実力あるとは言えない。

体験していること。
行動に移し、実力が発揮できる状態にあること。

テストの点数だけ良くて
中身がスカスカの人は
残念ながらきっとモテないよね。

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