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🌟『顔見られたくないからずっとマスクするw』という危うさ🌟

 SNSでマスクに関する書き込みを見ているとこの手の発言に出会うことが少なくありません。SNSのみならず、実際に私の周囲にも同じようなことを言う人に何度も遭遇しました。表情が見えないことの弊害は改めて語るまでもありません。まして発達途上の子どもが人の顔全体、表情を知らずに育って情緒面でどのような影響が出るかを考えると恐ろしくなります。

 その上で、今回はタイトルのような心理がいかに危ういかを改めて、わざわざ、取り上げてみます。

 『顔を見られたくない』。これ自体が正常とは言えないことをまず認識する必要があります。人はお互いの表情をみてコミュニケーションを取るものです。これは人間が人間である限り絶対不変の真理であり、回避することはできないのです。

 ですのでこのマスク社会においても、私たちはなんとかマスクの下の表情を読み取ろうとします。大人の場合はこれまで培った表情の記憶や声のトーンなどでのコミュニケーションの学習があるから、どうにか成り立っていると思います。

 『顔を見られたくないからマスクw(←このwがなんとも言えない)』には違和感を持つ人の方が多いと思います。
 私はとても深刻だと思います。こういう人たちも、最初から『顔見せるなんて絶対ムリ!』というほどひどくなかったはず。特に若者の場合、羞恥心や過剰な自意識、人と話すことへの苦手意識をもつ人は少なくないでしょう。通常であれば社会と交わりプラスの学習を重ねることでそういった苦手意識を乗り越えていき、人とかかわる喜びを学んで行くもの。

 それが根底から覆されたのが今のマスク社会。
 本来であれば自分で克服するはず、克服できた程度の課題に、安易な回避策として突然降って来たマスク。そんな生活が3年も続き、『ちょっと苦手』から『視線恐怖』『対人恐怖』への病的心理が形成されるには十分でした。『顔を見せなくていい安心』を手にしてしまったことで、顔を見せること心理的ハードルはもはや苦痛レベルに高くなりました。
 
 断言します。『ずっとマスクするw』のままでいいはずはないのです。

 顔をみられる不安は持ち続けてはいけない類の不安です。そして解消法は、顔を見せ合うことに慣れていく一択です。
 マスクによる安心は、その場しのぎのお手軽な解決策でしかありません。イライラするからお酒・煙草、眠れないから睡眠薬、不安だから安定剤。安易な解決方法に依存して本来自分が持っていた乗り越える力をどんどん削いいくようなものです。

 もしこの3年で、あなたが『顔見られたくない病』になってしまったとしたら。

 薬はありません。マスクを外してお互いに笑顔を見せ合うこと。安心と喜びを重ねること。それが唯一にして一番の近道なのです。

🌟おわり🌟

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