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菊の継承

古今は
或る日では
なかった

篤き焼べては
秋の暗闇

魂落ちえども
契り果たすまで

死はそれほど
高潔ではなく
くれてやる

涙累々、老母は
兄弟のくれた施し
忘れようがない日々

この身が
あの家に
届くのであれば———

もしかしたら
失われた信義なのかもしれない

古いから、時代が違うから
そのような理由で価値観は無くならない
見えなくなるのはいつも我々の方だ
ただ、其処にあるというのに

しかし、失われた何かを
取り戻すのが芸能、芸術
はたまた文化の一つの役割と
信じてやまない

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