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歌え

俺たちは問う。強さとは、悲しさとは、あの日交わした言葉とは。時間ばかりが過ぎてゆく。あの頃の友はもういない。変わりゆくのは俺たちだけか、筋肉は隆光し、狡賢こくなり、女にうつつをのかす。それでも俺たちはまだあの魂の行方を知っている。赤を見ろ!あの暁を!紅蓮に焔を重なり、民の歓喜は神の御加護になるだろう。さあ、見せろその黒を。

さあ、歌え
ブレーメンは響く。若者の高笑いより華やかで、死者の声より陰鬱であり街中を歩きまわるだろう。

さあ、聞かせろ
さあ、見せろ

赤、それは若者の情熱、消えることは老いの証。お前はこの世界の美しさを見えているのか。飢え、苦悶、戦争、俺たちはその若さで全てを超えてゆくだろう。若さは誰かにとって眩い美しさを放ち、誰にとっては嫉妬そのものだった。

さあ、止められない
さあ、奮い立て

黒、若さの意志、知恵は酒に溶かして撃て。全てをこの時に。死は失敗ではなく、天国に導かれる路そのものだった。
俺たちは若さを永遠と呼ばれる死の中に閉じ込め、美しき記憶はそのままだった。

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