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事業計画書の作り方 #3

こんにちは。
梶川龍之介と申します。

今日もやってまいりました。(1週間ほど仕込んで作成してます。)
前回は、決算書について投稿させていただきました。

そういった会社の経済状況や財政状況をなんとなく理解したところで、
今回は事業計画書の作成方法を記載していきたいと思います。
事業計画書の作成方法やどういう点に気をつけて作成していけばいいのか、オススメの資料のテンプレや参考書はあるのか、など気になると思います。


初めて作成する方は、かなり苦戦するかと思います。
私は、有難いことに本業で新規事業部署に携わっていること、過去にスタートアップピッチなども参加したこともあり、なんとなく事業計画書を作成するにあたっての工程やどんな風に作成していくか、のイメージはありました。

本業にもアウトプットできるよう、いくつか本を読んでから事業計画書を作成に取り掛かったわけですが、まとめるために「何かテンプレートに当てはめて作成できるサービスはないか」と探してみたところ、こんな良いサイトが有りました。
こちらのサイトです。
https://startdash.sony-startup-acceleration-program.com/

これめちゃめちゃ便利です!!!
StartDash(スタートダッシュ)は、新規事業を始めるために必要な準備を効率よく進められる無料のWebアプリです。
Sonyさんが提供しているサービスですので信用もあります。
昔からあるリーンスタートアップもいいのですが、情報粒度が匙加減によるのでちょっと心配。
メンバーで共有しながら進めていくこともできてそれぞれのメモも記載可能ですし、どこにいても共有や見ることが可能です。

このサイト通りに進めていけば、PDFにも落とし込んでくれるので事業計画書がこのサイト一つで完成します。

1人でやる分には自分が事業内容を理解はしていると思うので、早速取り掛かっていただいて問題はありません。
私の場合は、3人だったのでGoogle Docsを使って事業内容(ビジョン・ミッション・バリュー)やターゲットのペルソナやその課題感、自分たちがで展開したいサービス及びプロダクト内容など、仮定と仮設の設定を先に壁打ちして共通認識をもった後に、このサイトで具体的に落とし込んで行きました。

事業計画書を作成するにあたって自分が大切だと思うことを下記に記載していきます。
(いつも前置きが長くなってしまい、すいません...笑)

説得力のある事業計画書とは?

気になりますよね。

そもそも事業計画書を作る前に明確にしておくことがあります。
企画のアイデア出しが始まるわけですが、前提として「ある考え方」が大事です。

事業というのは、世の中の人や社会に対して「不」(不安、不満、不経済的など)に対して解決を与えるもので、今おこっている原因を把握をし、原因に対する解決策が、頭にないとダメです。
そこを理解できていないと解決策を見失い、ビジネスもずれます。
まず、そこの原因は何なのかをまとめてみましょう。

その後、下記の内容をアウトプットしていけると非常に良いでしょう。
僕が作っていて感じた説得力のある事業計画書は、

①成功の「ロジック」がはっきりしている
②自分の伝えたい「情熱」がありふれている
③相手を巻き込む「ストーリー」がある

があるの3つですね。

そもそもこの事業計画書は何のためにあるかというと、
今後、「資本をいれる」「仲間やメンバーを募集する」「提携やアライアンスを組む」場面もあるかと思います。
この商品を買っていただく方に自社のサービスを語れないと話になりません。(当たり前ですが、、、)
多くの関係者との関わりで企業は成長していきますよね。
いかに多くの関係者を事業に巻き込み、共感してもらえるかが、事業を成長させるカギと言っても良いと思います。

正直、何となく事業計画書を作れば良いよねっていう方は周りでたくさんいました。
確かにこれを細かく作ったからといって必ず成功するわけでは、ありません。
僕もスタートアップやベンチャーの成り立ちの本なども勉強しましたが、基本的にほぼピボットするものです。
逆に事業計画書を貫きすぎたりしてピボットできない企業は失敗している印象はあります。

何かの本で読みましたが、事業を初めて5年後にも、あなたは起業したてのころの情熱や夢を、全く同じテンションで持ち続けている自信がありますか?と。事業計画書とは、時を超え、5年後にあなた自身に送られる、熱いメッセージだと。
FacebookのマイクザッカーバーグやAppleのスティーブジョブズなどは、大きな信念を抱き、貫き通していると感じました。

事業計画書は、人が歩く地面を作る感覚に近いのかと思います。
そこの地面がしっかりしていないと人が歩くどころか崩れてしまいます。

なぜこの事業をやったのか、なぜこのようなサービスにしたのか、なぜそこをターゲットにしたのか、今後の展開はどうなるのか、そんな基本的なことを社長が語れないで人はついてきませんし、そんな人からサービスを買いたくありません。
とにかくめちゃめちゃ大事です!

では、早速作成の方法と考え方について入っていきましょう。

事業計画書の作成ポイントと気をつけたところ


事業計画書を考えた順番

1:企画
自分のやりたい企画(アイデア)を描くパートです。
事業所の出発地点ですね。
何をやりたいのか。

2:事業のコンセプト
企画を誰に対して提供したいのか。
それは、なぜその人が喜んでくれるのか。(メリット)
なぜ、それをあなたから買いたくなるのか。(あなたらしい提供価値)
なぜ、それをあなたはその人を喜ばせることができるのか。(強み)

3:ビジョン
2の事業コンセプトを叶えるためのビジョンです。
よく会社のHPとかにも記載されていますね。
これは会社の描く世界観(自分はこの人たち<現状の課題>に対してこういう姿になって<思想の姿>欲しい)はもちろんですが、具体的に数字まで落とし込無ことが大切です。
5年後にどこにたどり着いているのか、どういう事業展開しているのかなど、会社の理想の姿まで数字で落とし込んでいきましょう。

4:事業戦略
では、次に事業戦略ということで3を達成するための具体的な戦略ですね。
ここでは、社会的背景(政治・経済・情勢・技術)などをしっかりと把握した上で、市場規模の抽出や3C(※1)分析などを行い、顧客に自社が与えられるメリットは何か、弊社の強みを明確にしていくポイントです。
たまにターゲットが絞り込めない、市場規模が理解できないことがあります。私もそうでしたが、その時に使えるのがフェルミ推定(※2)です。

私の中では、ここまでが仮定及び仮説を設定した状態だと感じています。
今までは、あくまで私が思っている単なる想像や今までの経験からくる自身の価値観での話です。
顧客がなぜ問題を解決できていないかを確認する必要があります。そのうえで状況を正しく捉えらえられているか、プロダクトの価値が十分にあり障害物を乗り越えられるか、そもそも仮定した事業コンセプトが合っている かを仮説検証(方法はいくつかあります)を通してファクト(事実)を集めて自身の考えたものとすり合わせしていきましょう。

5:事業戦術
仮説検証が終わったら、4の戦略を戦術にまで落とし込みましょう。
目標を達成するための手段や方法論のことです。
SWOT分析(※3)使って考えると非常にやりやすいです。

商品やサービス説明をまとめて本当に与えたい価値は何か、提供価格はいくらなのか、流通チャネルやITの使い道やビジネスモデルなど具体的に落とし込んでいきましょう。
消費者の購買決定プロセスを説明するには、AMTUL(※4)を参考にして考えると非常にやりやすいです。
また、社内の組織の形態や意思決定の流れや役割分担等も予め、決めておけると良いでしょう。(特に人数が多い場合。)

6:ロードマップ
見込み客の抽出や販売数の計算、売上計画を作成しましょう。
人員計画(採用計画)や人件費、設備計画(資産)、販売費や管理費、融資の利子や、税金など細かい数字から売上原価計画(PLとも呼ばれます)を出しましょう。

7:アクションプラン
実際にここまで終わったら具体的な今後のアクションプランを落としこんでいきましょう。
例えば、商品があるのであれば商品企画、営業活動や広報、法務などやるべきことが項目毎に別れてきますので責任者(項目毎の担当)を決めてスケジュールを記載していきましょう。
そこで進捗具合や都度、改善策等も共有しながら進めていくと良いでしょう。

※1 3C分析とは
Customer:市場・顧客・Competitor:競合・Company:自社
の3者の関係性を明示化する必要があります。外部要因である市場と競合、そして内部要因である自社を照らし合わせると、何が自社の強みと弱みなのかが分かるようになります。
https://ferret-plus.com/curriculums/66
※2 フェルミ推定とは
フェルミ推定とは、一見予想もつかないような数字を、論理的思考能力を頼りに概算することです。
https://www.onecareer.jp/articles/1056
※3 SWOT分析とは
Strength=強み・Weakness=弱み・Opportunity=機会・Threat=脅威
という4つのカテゴリーを視点にして、経営戦略や事業計画の現状分析を行う経営戦略策定方法です。
https://www.kaonavi.jp/dictionary/swot/
※4 AMTULとは
AMTULは、Awareness(認知)、Memory(記憶)、Trial(試用)、Usage(日常利用)、Loyalty(愛用)のそれぞれの頭文字を取った購買行動モデルです。
https://makefri.jp/marketing/6944/

あとは、カスタマージャーニー(顧客の行動を時系列にまとめる)やマーケティングファネル(ターゲットとなるユーザーの意識)など、様々なカタカナワードが出てきますが、基本的に上記内容を落としこんでいけば後々フレームワークに当てはまるだけで組み立てれます。興味のある方は調べてみてください。

納得いく事業計画書の見極め方

計画を作ってみたけれど、経営者がそれをみて心配が山のように込み上げて来るとか、あまりうまくいく気がしないというのは、多分、それがいい事業計画ではないからだと思われます。
事業計画そのものがいいとか悪いとかでは無く、経営者に事業計画がマッチしていないのだと思います。自分が自身を持てない話で、取引先や顧客、投資家などを納得させられる訳がありません。

逆に、計画を作ってみて、上記のようないろいろな角度からの想定問答にも全て答えられて、「これはイケる!」と自身が持てたら、それはおそらく、作った人にとって「いい事業計画書」なのだと思います。
更に、その事業計画書を他の役員や取引先や投資家、専門家などに話してみて、その人たちも同じ気持ちにさせることができれば、それは本当に「いい事業計画書」なのでしょう。


私からは、以上になります。
いかがでしたでしょうか。
事業計画書の作成方法や意識するポイント、作成する流れは、人によって違いはあるかと思います。
自分に合うやり方で進めていただけると良いと思います。

私の事業については、別途ご紹介できればと思いますが、今はまだ内緒にしておきますね。笑

会社は立ち上げてから何年以内に平均何社潰れます、とか色々言われている情報もありますが、しっかり信念を抱いて、事業計画書をしっかり作成して、柔軟に対応しながら、世の中に良い刺激と価値を提供することができれば成功すると思っております。

皆様もこれをみていただいているからにはそれなりに何かを成し遂げたい方であると思います。
頑張りましょう!!!

では、ありがとうございました。
次回は、起業の種類をご紹介できればと思います!

言語化の能力無くて毎回すいません。笑
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