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4月5日 葉桜とコーヒー

 今年の桜は早熟なもので、例年よりだいぶ早い開花だった。金沢が誇る桜の名所「兼六園」も既に散りはじめ。葉桜が映える頃合いだ。兼六園を訪れたあと、近くのカフェに入って、コロンビアのゲイシャ、ナチュラルを注文した。(近頃コロンビアのゲイシャに取りつかれている。ゲイシャのナチュラルは久しい)

店の入り口にダニーハサウェイのレコードが飾ってあったので店主に声をかけた。やはり彼もまたソウルミュージックを愛しているようだ。僕が着ていたバブアー(Barbour)を見て、「僕もバブアー着るんです」と。馬が合いそうだ。またひとつ僕の行きつけが増えた。

珈琲を飲みながらふと感じたのだが、サクラとコーヒーはなんだか似ているような気がする。コーヒーは温度で香りや味が変化していく。桜も蕾から咲き始め、満開時、散り始めてから新緑の季節まで味わいはそれぞれ異なる。両者ともどの段階が優れているという訳ではなく、人それぞれに好みがあるものだ。コーヒーであれば60度位の段階が好みだし、桜に関して言うと、僕は落ちた花びらが集積された状態に最も趣を感じる。

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