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クロッキーとはなんでしょうか?

「クロッキー(仏: croquis)とは速写(速写画)と言い、対象を素早く描画すること、またはそうして描かれた絵そのものを指す。
スケッチ(写生)とも言うが、特に短時間(10分程度)で描かれたものをクロッキーと称する。」-wikipediaより

すでにクロッキーをしている方にとっては今更「クロッキーってなに?」だなんてどうでも良いことかもしれませんね。
ですがここは一度立ち止まってみて、自分のクロッキーに対するを考えを見直してみるのはどうでしょうか?

素描、ドローイング、といったさまざまな呼び方もありますが、そもそもクロッキーという絵のジャンルや定義は存在しません。デッサンやスケッチとの明確な違いもありません。(デッサンとは何か?は長くなるのでここでは語らないことにします)
描き方やアプローチだけでなく、正解というもありません。完成すらさせる必要も無いのです。
時間以外の縛りが無い自由な中で、モデルのいる人体クロッキーですと、モデルを眺めてただ漠然と描いているだけ、ということに陥り易いのも事実です。
それゆえに、その短い時間内で「何を目的に、どう描くか?」をしっかり持つことがとても重要になってきます。

では、クロッキーを描く目的とはなんでしょうか?
人体クロッキー会などの参加者を見ていると、皆さんさまざまな目的を持って参加しているようです。

1、絵画や彫刻制作、または美大受験のためトレーニングをしている。
2、イラストや漫画制作などのキャラクター作成のためのトレーニング。
3、趣味教養として。
4、デザイン、芸術系の仕事のために芸術的なセンスを磨く、維持する為。
5、クロッキーを短時間で制作する作品としている。
6、作品制作におけるアイデア、ヒントを探している。
7、その他

これらを分類すると、大きく二つになります。

■トレーニングとして
1や2に多いのは、目や感覚を鍛え、基礎力をつけるトレーニング目的としている人。鉛筆や木炭を使い、どちらかといえば立体感や陰影など対象を正確に捉えるデッサンとしてのアプローチが多い傾向にあります。
3は、創作活動として楽しんでることがメインですが、大小あれど上手く描けるようになりたいという気持ちはゼロでは無いのかと思います。(ここを読んでいる人は勿論ですよね!)

■表現として
4〜6になると、表現としてクロッキーを行う度合いが大きくなっていきます。描きながら創作のアイデア、ヒントを探していたり、画材を試したり、描いたクロッキーそのものを絵画作品とする人もいます。
こちらの場合は正確なデッサンで捉えるよりも、表現が重要になり、デフォルメや省略をしたり、道具も鉛筆のみならず水彩やパステル、墨汁など様々な画材を使っている方が多いように思います。

勿論ここに挙げた以外の目的もあると思いますが、トレーニングを目的としたタイプであっても表現としての感覚的なアプローチは重要ですし、その逆もしかりです。
たとえ趣味であっても、それをより楽しむには1の基礎力や2の応用力、センスは必要になってくると思います。

これまでクロッキーを描いていた人も、これからクロッキーを描いて見ようとしている人も、いちど何を目的としてクロッキーを描いているかを自分なりに確かめてみてください。
ここに挙げた以外の目的があるかもしれません。
そしてたまに、目的とは別のアプローチをとって見るのもよいでしょう。(クロッキーは自由なのです)

クロッキーにゴールはありません。
とにかく、初心者でもプロでも、チャレンジを楽しみながら、目的と向上心を持って描き続けることが肝要です。

---まとめ---
-クロッキーにルールはない、自由に描いて良い
-漠然と描かず、目的を持った方が良い(上手くなりたい、表現をさぐる)
-たまに別のアプローチを試して見る

ちょっと真面目で堅い話となっちゃいましたが、次回はもう少し具体的なコツやヒントに入りたいと思います。

意見などありましたらぜひ、コメントやメッセージください。

それでは〜


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