発達障害克服してみた 第三章 序章 発達障害の原因・本質とは何か
この記事は(2022/01/10にリライトしました)
これまで二次障害のうつや、仕事に悪影響を及ぼす様々な発達障害の症状を一般的に考えられているアプローチとは異なる手法で克服してきました。これまで私が主張してきたのは、別に一般的なアプローチを否定するわけではありません。なぜなら医師や研究者たちが研究の末導き出したものですから、間違っているわけではないと思います。私が主張したかったのは、彼らが導き出した原因の上にはさらなる原因が眠っていて、それにアプローチをすることが本質の改善に繋がるのではないかと考えたわけです。
発達障害の場合、一般的に知られる原因としては原因遺伝子による遺伝要因と主に妊娠中の環境要因が両方あるようです。遺伝説に関しては、同じDNA配列を持つ一卵性双生児とDNA配列は異なる二卵性双生児とでは、両方が自閉症・発達障害を持って生まれてくる確率が全く違うことが根拠の一つです。また、環境要因として仮死状態での出産といったものも挙げられています。余談ですが、私自身は父親が発達障害の症状を持っていることに加え、病院の医療ミスで仮死状態で生まれています。正になるべくして発達障害になったと言えるでしょう。
これらの要因に関する説は、様々な角度から専門家の方々が統計を取って科学的に検証したものばかりです。故に正しいはずですし、間違っているとは毛頭言うつもりはありません。しかし、例えば原因として遺伝子説を素直に採用してしまった場合、現代科学では人間の遺伝子を自由自在に書き換えることは技術的にも倫理的にも難しい面があるため、克服は不可能という結論に終わってしまい、本ブログの意義が無くなってしまいます。
また、これまでの生物学ではある病気が起こる時には、必ずその人に原因となる遺伝子が存在するというのが通説でした。しかし、近年ではそのある病の原因遺伝子を持っているにも関わらず、その病を発症しない人たちがいることが分かってきています。先ほど一卵性双生児は全く同じDNA配列を持っていると記しましたが、それにも関わらず一方が20代でガンを発症し命を落としたのに対して、もう一方はガンを発症せず長生きしているという実例があります。もし、遺伝子が全てを支配するならば同じ時期にガンを発症して同じ時期に命を落とすはずです。
このような事実から近年では「エピジェネティクス」と言って、原因となる遺伝子にはその発動を調節するオン・オフのスイッチのようなものがあるということが明らかになっています。しかもこのオン・オフのスイッチに関しては、後天的な生活習慣(食生活やストレス等)によって切り替えが可能であることも分かっています。つまり、発達障害をもたらす原因の遺伝子があったとしても、場合によっては後天的な努力によってその働きを止めることが出来る可能性もあるわけです。現にエピジェネティクスの観点から発達障害の発症の謎を解き明かそうとする研究もあるくらいです。
そのような背景と、自分自身がこれまで二次障害のうつや仕事が出来ない問題を後天的に克服したということからも、遺伝子説を否定するわけではありませんが、違う視点から発達障害の原因を説明できるのではないかと考えるようになったのです。
次回は「違う視点とは何か」について紹介したいと思います。
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