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漠然とした不安に負けない身体の手に入れ方について【その5 直立感のチェック法】


自己中心的な人の中には、自分の中に「中心感」がないから、他者を巻き込んでそれを補完しようとする人がいます。

この「漠然とした不安に負けない身体の手に入れ方について」シリーズにおいては、このような「自分の中の中心感」という感覚を「直立感」という言葉でくくって説明してきました。中心というより、直立感と言った方が、実習をする際にイメージをつかみやすいと思うからです。今回は、その直立感のチェック法に関してお伝えしたいと思います。

直立感が損なわれると、それを取り戻そうとする働きが起こる
自己中心的な人は、自己の中に中心感がないので、他者を使って、それを補完しようとするというお話を最初にさせていただきました。

しかし、補完はあくまでも臨時措置。臨時措置が常態化するとよくありません。本来は自分の力でなんとかできることをサボっていると、知らないうちに依存症になってしまいます。

自己中心的な振る舞いは、自分の人生をコントロールする力を自ら放棄する行為です。何ものにも寄りかからずに立つという感覚を身に付けたいものです。

直立感のチェック法

では早速、直立感をチェックしてみましょう。今回も、ものすごく簡単な方法をお伝えします。

まず、下の図のように膝を軽く緩めて立ちます。肩幅より少し狭いくらいでもかまいません。

直立感_01

次に誰かに手伝ってもらって、横から押してもらいます。

直立感_02

この時には抵抗せずに、押されるままになってください。押す方の人はその時の感覚を覚えてください。

次にもう一度押してもらうのですが、今度は押される人は抵抗して耐えてみてください。そして押す方の人は、押す力と抵抗する力が拮抗するようにしてから、急に押している力を抜いてください。そうすると下の図のように押されている人は、抵抗していた分、押していた人の方に倒れていきます。

直立感_03

これは、相手の力に寄りかかっているからこうなるのです。抵抗するという行為も実は寄りかかることなんですね。

大地を足でつかんで立つ感覚を育てる

何かに寄りかかっていると、その寄りかかっているものが消えると倒れてしまう。それでは困るので、何ものにも寄りかからず立つという感覚を育てるための方法が無数に編み出されてきました。その一つが、「大地をつかむ立ち方」と私が呼んでいるものです。

では「大地をつかむ立ち方」の実習に入りましょう。今度は、押される人は、下の図のように足の指で大地を掴むように立ってください。そして押す人は同じように押してみてください。


直立感_05

どうですか?押す方の人は分かると思いますが、押される方の人の身体に、何か一本軸が通ったような感じがすると思います。

前回の足半の話でも出ましたが、足の指でしっかりとつかむという感覚はとても大事です。靴の文化に慣れてしまっているので、中々、足の指を使って歩いたり、立ったりする感覚を得る機会がないと思います。意識し、工夫しながら足の指を使うようにしていくと、知らないうちに身体の中に直立感が育ってきます。

やっぱり足半いいですよ(笑)

それではまた!


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