オーディン由来

オーディンは北欧神話の主神であり、戦争と死を司る神である。戦争で死んだ戦士の魂はオーディンの居城であるヴァルハラに集められ、世界の終末に訪れるとされる最終戦争『ラグナロク』に備えて大規模な演習を重ねるとされている。

ヴァルハラへと至る道、つまり生きている者の世界から死後の世界へと渡る道の間には大きな川が流れており(日本で言う『三途の川』のように、現世と死後の世界との間に川がある神話の類似性は世界各地に見られる)、そこには石橋が掛かっている。橋は生と死を表す白と黒の縞模様に塗り分けられており、橋の上だけは現世でもなく死後の世界でもない、どちらでもない場所であるとされた。その橋は『Odin’s clossing(オーディンの渡し)』と呼ばれていた。

やがて時が経ちそんな神話も忘れ去られた頃。人類は自動車を発明し、そのために大きな道路が作られることとなった。自動車が増えるにつれ、当然自動車と人との事故も増えることとなる。道路を歩いて渡る人のための道が考案された。それはよく目立つようにと白と黒の縞模様に塗り分けられ、古い神話の名前そのままに『Odin’s clossing(オーディンの渡し)』と呼ばれることとなった。さらに時を経てそれは極東の島国にまで伝播する。白と黒に塗り分けられたそれはかの地での呼び方から『オウダン歩道』と呼ばれることとなり、北欧神話の主神の名から取られたはずの『オウダン』という言葉には『横』と『断』という漢字が当てられた。我々がよく知る『横断歩道』の語源である。

……という嘘を思いつきました。

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