遊びに来たわけではない②

気持ちよく軽快に「死んでしまいたい」「死んでしまいたい」ってゲームの呪文のように言い続けていたら、いつか何の前触れもなく急に生と死の境界線に立たされた。手術は成功したが明日からが正念場になるとよくわからないことを突然医師に告げられた。一日寝るたびに、このままもう戻ってこないのではないかというような気がした。呪文が成就し思いが叶っちゃうのだろうか。だけど、「死んでしまいたい」とは言ったけど、「死んでしまいたい」なんて本当は思っていない。こんなところに来たくて来たわけではない。こんなところにこんな遊びでくるようなところではない。遊びに来たわけではない。ただ、足がここに向いただけ。気づいたらここにいただけ。

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