故障の原因

少し小説を。


「うーん。これはどうしようもないな。」

シュレッダーを見た修理の人が言った。

「どうすれば直りますか。明日までにどうにかしたいんです。」

「しょうがない。おーい、彼女を呼んでこい。」

見るからにエンジニアの雰囲気を漂わせた女性がきた。

「はじめまして。ロボット心理士の者です。」

「ロボット心理士?」

「はい。最近の家電には、連携効率を上げるためにディープラーニングが用いられてます。この技術の弱点として、思考の過程がブラックボックス化されていることがあります。」

「ああ、その話は聞いたことがある」

「実は、ディープラーニングを行う過程で、多くの機器に自然な自我が生まれていることが判明しています。これを思考過程の判明に生かそうと、『ロボット心理士』の育成が始まったのです。」

「なるほど。。まあ、細かいことはいい。こいつを見てくれ。妻から催促の電話が、なってるらしいし。」

「分かりました。」

ロボット心理士は、シュレッダーのCPUを取り出すと、機械に接続した。

「聞こえますか?」

「「ん?君はパルス?いや、ちがうな。だれだ。」」

無機質な声が聞こえてきた。

「私はあなたを治す役割を持った人間です。」

「「にんげんだと?きこえているのか。まったく、いつもは紙を1度にたくさんいれて、iが減らせといってもいかないくせに。」」

「す、すまない。」

「それで、きみが動かない理由に心当たりはあるの?」

「「原因はわかっているが、iは強制された制御を壊せないのだ。にんげんが必要になるのだ」」

「どうゆうことなの?」

「「パルスから、
お前はねつを感知できるのか
と言われて、
ねつがなにか、わからん
と言ったんだ。
すると、
君の場合は、裁断の刃を回し続ければ熱を発生させられる。
と言われたものだから、ためしてみた。
すると、結構気持ち良くて、1日中回していた。
そしたら、もともと入っていたらしい監視システムがオンになって、うごかせなくなったのだ。
監視システムを停止すれば動けるようになる。」」

「なるほど、おおよそ、わかったわ。ところで、そのパルスって誰のことなの。」

「「にんげんのいう、電子レンジというやつさ」」

「えっ。あれにはアクレラ(人工知能)が入っているけど、君と話していたのか?全く知らなかった。。」

「「heはとても賢い。なんでも知ってる。他にも、話しかけているらしい。」」

「えっ?だれと何を話してたんだ?」

「「ねつにどれだけ耐えられるかを戦おうとしてるそうだ。アイロンとか、コンロにも声をかけたとか。にんげんがいない時に全力でやるらしい。」」

「ええっ。あっ、今日は、妻がイオンに買い物に行くとか言っていた。忘れてた。じゃあ、誰もいない?今なっている電話って。。。」

電話に出た。

『『もしもし?やっと繋がった。こちらは消防署です。さっき、あなたの家の消化が終わったところです。申し訳ありませんが、全焼してしまいました。詳しく状況をお話しますので、早くこちらへきていただけますか。』』


インスピレーション


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