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F・Sugar 佐藤さんに感謝を込めて。

 Hi There! またまたご無沙汰しております。もう6月なってしまいましたね、もう少し頻繁に記事を書きたいのですが、、反省します。
 さて今回はお世話になった楽器リペアショップF・Sugarのオーナー、佐藤文則さんが3月に急逝されたことで、長年のお付き合いの感謝の気持ちを込めての記事になります。3月に一報を聞きまして、僕を含めてプレイヤーの同業者たちは大騒ぎだった訳ですが、亡くなられた日も通常通りに営業しておられて楽器を触ってらしたとお聞きして、突然のことではありましたが佐藤さんらしい逝き方だなと、不謹慎かもしれませんが、少し安堵致した訳で。。少し早すぎるとは思いますが、最期まで楽器に囲まれて逝かれたのはご本人にとっても本望だったのではないでしょうか。

 佐藤さんとの出会いは2000年まで遡ります。その頃僕が駆け出しのギタリストとして関わっていたアーティストの制作現場でご紹介頂いたのが縁で、佐藤さんの当時のアシスタントの吉田さんと僕が年齢が近かったというのもあって、すぐにF・Sugarに入り浸る(?)毎日が始まりました。実際に各現場で急に必要になったリペアや調整など、細かに素早く対応していただいたり、スタジオまで配達頂いたり、、と同業者の皆さん同様、大変助かりました。
 ただそういった実務的な部分とは別に、僕の場合はギターですが、そのギターの音の部分についての(いわゆるサウンドメイクですね)、今思えば知らない事だらけだった事や考え方、聴き方を佐藤さんと吉田さんには沢山教えて頂きました。
「良いトーン」「芯のある音」「広がりのある音」etc…とは何か、そこで初めて知っていった訳です。シールドやピックアップ、ペダル、アンプ、それらのギアを垣根なく使いこなす術を教わりました。
 F•Sugarではそういった知識や、情報もすごく早く、正確だったのですが、それは元々の母体であるLeo Musicからの情報(来日アーティストたちの機材情報)や、クライアントである日本のトップミュージシャン達との繋がりで得た情報なので、説得力が違いました。
 とにかく佐藤さんの眼力は強く、早くて、Xotic、Free The Tone、RJM、Strymon、Dr.Z、Carr …. これらが大手楽器店に並ぶずいぶん前にF.Sugarにあったのをよく覚えてます。笑

懐かしい旧店舗(引越し時)記事タイトルの写真は旧店舗の地下ブース
1年間仮住まいした隣の建物


新店舗へ戻る引越し


 また忘れてはならない思い出ですが、A.Y.A ブランドとFSP ブランドのエフェクターを始められた時はよく試作機を弾かせて頂いたのを覚えております。Drivesta、A.Y.A Comp、FSP Flat Amp、などは一緒にディスカッションに混ぜてもらって、そうして出来たものが発売後にかなり話題になってたのは嬉しかったです。

FSP ブランドのOD Amp、Flatamp Booster


Michael Thompson もFSP、A.Y.Aを試してました。


コロナ禍の中アルバムを作った事を伝えたら「よくやったな。笑」と褒めて下さいました。


 また、ご一緒している時に起きたびっくりするようなエピソードはもうキリがないくらい沢山あるのですが、中でも二つご紹介しますと、ある時お店にお邪魔したら見覚えのあるあの水色のTyler Studio Elite (Trans Blue)が!、、そうです「世界遺産」のあのメロディのやつです。(もちろんちょっと握らせてもらいました!ネックがめちゃいい感じでした!)笑
そして、ある時はなんだかボロボロの黒いStratocasterが。。Custom ShopのHeavy Relic のブラッキーかな?と思って触ろうとしたら、「お前、それ、本物だから気をつけろ。」と。え?え、えー!?はい頭の中でLayla、流れてきましたね。。

 さてそんな思い出話やミーハー話はエンドレスになってしまいますので、大切な思い出としてしまっておくとして、佐藤さんが仰った言葉に、二つほど強く記憶に残ってるものがあります。70年代からずっと音楽シーンを見て来られてきた佐藤さんの「危機意識」を表しているものとして、音楽を続けている僕たちに気づきを頂けるものとして皆さんと共有してこの記事を締めさせて頂きます。
・「ほとんどの楽器屋はコンビニと同じになっちゃったから、もうネットで十分ってなるよな。」
・「今現場でちゃんとした音なんかアンプで出したら怒られるからな。笑」

さて皆さんはどういう受け止めをされますでしょうか?
 僕はこの先も大事な部分に気をつけて音楽に携わっていきたいと思います。

閉店の片付けを息子さん、吉田さん、PCIの黒川さん、Shin's Musicの鈴木さんと一緒にお手伝いしてきました。ものすごい楽器量!

追伸:最後にお会いした時も新しいブランドや情報に興味津々だったのが印象に残ってます。まだまだお世話になると思っていたのに、もう怒られないのかと思うと寂しい限りです。本当に長い間ありがとうございました。
こちらのPCIさんのweb記事もとても興味深いです。是非併せてお読みください。






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