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2024年度夏の青春18きっぷ旅行 2日目その2 その木のぬくもりに用がある(姫路→敦賀→加賀温泉→山代温泉葉渡莉)


前回のあらすじ

寝坊。児島ジーンズストリート。青春18きっぷ2日目開始。早速遅延で予定瓦解。苦肉の策で相生駅から新幹線ワープ。

JR新幹線ひかり510号(N700系)13:00相生発→13:07姫路着

一時的な新幹線ワープは自由席で十分

JR山陽本線だと5駅19分の距離が、新幹線だと1駅7分に短縮される。凄まじい威力、素晴らしい技術。

ちなみに新幹線の料金は青春18きっぷでは賄うことができない。青春18きっぷでは特急や新幹線には乗ることができず、また第三セクターに移管した路線も同様に乗ることはできない(例外はある)。従って相生駅から姫路駅までの区間は乗車券と特急料金を別途料金を支払うことになる。相生駅から姫路駅の間で1,290円。海苔と味玉とチャーシューを追加トッピングしたラーメンくらいの価格。

なお、青春18きっぷは5日分で12,050円のため、1日あたり2,410円分の移動をすると元を取れる計算になる。

JR神戸線・京都線・湖西線・北陸本線 新快速 13:12姫路発→16:15敦賀着

約7分間クソお世話になりました

姫路駅でなぜか駅員に青春18きっぷの日付を3回くらい確認されたが、幸い新幹線乗り場と在来線の乗り場も近かったので無事に乗り換えに成功。晴れてオンスケジュールに回帰。
この路線は4つの在来線を新快速にて約3時間かけて縦断するのだが、基本的には乗換不要で、つまりほぼ座りっぱなしになる。目を引くようなダイナミックでドラマティックな景色は琵琶湖くらいなものだったが、琵琶湖って結構デカいのね。最初見たとき海かと勘違いしてしまった。

パッと見、海な琵琶湖

この道中では特筆することがあんまりないので、ここで一応、敦賀から加賀温泉に向かう行程を説明しようと思う。
前述した通り青春18きっぷでは特急や新幹線、第三セクターの路線には乗ることができない(例外はある)。乗れるのは全国のJRの普通・快速列車だけ(例外はある)。
ところで、加賀温泉駅は北陸新幹線とIRいしかわ鉄道が出入りする駅であり、つまりJRの普通・快速列車は停まらない。2024年3月15日までは北陸本線の一部だったため青春18きっぷで乗り込むことが可能だったが、金沢駅〜敦賀駅の北陸新幹線開業に伴い、IRいしかわ鉄道に移管されてしまったのである。そのため、青春18きっぷを使って加賀温泉まで行こうとすると、敦賀駅で下車した後に北陸新幹線で加賀温泉まで向かう(約40分3,390円)か、第三セクターのハピラインふくい及びIRいしかわ鉄道に乗車して加賀温泉まで向かう(1時間30分1,970円)か、である。俺はできたばかりの北陸新幹線に乗りたい気持ちが強かったので、旅行計画時点で迷わず前者を選択した。青春18きっぷを買う時に一緒に発券を済ませておいた。

姫路まで座りっぱなしで楽チンだなァとか思っていたら、「近江今津で電車の切り離し作業するで。お前が乗っとる車両は回送にするから、敦賀まで行きたいんやったら前方の車両に移るんやで(意訳)」という車内放送が聞こえた。仕方なく近江今津駅で席を立って一度ホームに降りてから前方車両に向かうと、スーツケースを持った旅行客でごった返していた。こんなに敦賀に向かう人がいるのか、北陸ってかなり人気なんだな、と驚いていたけど、これはどうやら本日未明から東海道新幹線が運転を見合わせているのが遠因らしく、新大阪から東京に向かえない旅行客がこの新快速で敦賀を目指して北陸新幹線経由で東京を目指しているようだ。今日はなんだか、いろんな事件が起きている。旅程が大幅に狂ってしまった全ての人に幸あらんことを。

JR新幹線つるぎ30号(E7系)16:39敦賀発→17:17加賀温泉着

電車は定刻通りに着いたが、ここで降車する人数がまあ多い。ホームから新幹線乗換口まで向かうのに行列ができていた。新幹線や特急の券売機の前にもかなりの人数が並んでおり、これに並んでいたら心身が消耗してしまう、事前に加賀温泉行の切符を買っていた俺マジで偉い、と思った。思わぬところで自己肯定感が増す。

さて、実はこの時点で昼飯を食べ損ねている。本来なら姫路で30分弱待ちぼうけタイムが発生するはずで、そこでテキトーに済ませておくつもりだった。せっかく新幹線に30分以上乗るのだから、ここは駅弁を楽しむのも一興かなと思い売店(セブンイレブンしか見当たらない)に寄ってみた。が、どのセブンにもあるコンビニ弁当の他にはやたらと売れ残っている謎の箱寿司しかなく、売れ残りの数を鑑みて「やっぱや〜めた!」とコンビニを辞去することになった。観光客でごった返しすぎて買う気が失せてしまったのもある。ちなみに駅弁用の自販機もホームにあったけど、悲しいかな全て完売していた。ホームの自販機駅弁すら完売しているのに売れ残りすぎていた謎箱寿司、アレはなんだったのだろうか。

スッカラカンもいいところ

北陸新幹線の自由席に座って一安心しているのも束の間、周りを大学生くらいの海外ツーリスト御一行様に囲まれる。彼らがどこを目指しているのかは分からないけど、仲睦まじい姿に謎のプレッシャーを感じ、また、強烈な具合で射し込んでくる西陽に少し疲労感を覚えるなどした。この雰囲気、駅弁を買わなかったのはいろんな意味で良かったかもしれない。

よく座席ポケットに刺さっているやつ

葉渡莉と漁火

木のぬくもりを感じるエントランス

なんやかんやすったもんだあって、加賀温泉に到着してホテルまでの無料送迎バスに乗って山代温泉に向かい、本日の宿に到着する。Instagramをサーフィンしているときに見つけた宿が葉渡莉だ。エントランスに一歩踏み込むと奥ゆかしい香りが俺を迎えてくれた。この香りだけで1日の疲れが飛ぶね。

大正ロマン的な和洋折衷部屋
ちょうどいい広さ

案内された部屋は1人で泊まるにはちょうど良い広さ。実家のような安心感がある。実家は洋室だけど。

立派なラウンジ
宿泊施設あるある:卓球台がある

部屋は1人向けだが、宿の各施設を見学して回ると団体客を想定した設備が充実している。エステやマッサージ、卓球台やカラオケルームにクラブまである。なんだろう、もし仮に学生時代に戻れたとして、もう一度卒業旅行するぞ!という話になればこの宿を選んで怒られない範囲で各種悪ふざけを企画したい。学生時代に戻れなくても、仲の良い会社の同僚と来るのもアリかもしれない。休み合わせるの大変だろうけど。

夕飯を考える

この宿では朝食だけ予約しているので、夕飯は自由である。せとうち児島ホテルとは異なり近場に食事処が多いので、どれにしようかな~とウキウキしながら悩んでいたら、フロントスタッフが「おすすめ食事処」を紹介してくれていた。ここは1位の栄冠に輝いている所に行くのが王道だろう。

海鮮丼
ゲソの唐揚げ

結論から言うとめちゃめちゃ美味かった。刺身は全部脂が乗っていて肉厚。エビもプリプリという擬音が似合いすぎるくらい肉厚で濃厚。ゲソの唐揚げもそのままでイカの味が口に広がる。こりゃ1位ですわ、優勝ですわ、全員優勝、全員優勝、全員優勝。
しっかり舌鼓を打ち満足して部屋に戻り、大浴場で身体を清める。葉渡莉には2カ所大浴場があり、今晩はお薬師の湯に浸かった。ジャグジーで全身を心地よく打たれる。極楽である。

晩酌用のリキュール
ささやかながら

風呂上がりに浴衣に着替えて、予め買っておいた梨のリキュールで晩酌をする。売上の一部が能登半島地震の復興に使われるのなら、今回の本来の目的にも合致する。良いんですかね酒飲みながら復興支援なんてしちゃって。また遊びに来るよ。まあ明日も加賀温泉(山代温泉)に滞在するんだけどさ。

今日はこのへんでおしまい

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