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月記 20221001

文章を書く練習として、「日記を書きたいな」といつも思うのですが、しんどいので月記にしました。
仕事で書く日報も苦手なのに、余白の時間で日記なんて書ける訳がない、ということで。
月記であればせめて続けて欲しいなと切に願います。

今日は仕事が休みなので午前中から病院に行き、例の如く本屋を徘徊して帰ってきました。
なので、収穫した本の話です。

『異常【アノマリー】』 著:エルヴェル・テリエ

フランス文学という位置付けで、ぱっと見、SF色が強そうな感覚。
ゴンクール賞を受賞していたり、かなり多くのメディアで取り上げられてたみたいです。(知らなかった。)
ゲームクリエイターの小島秀夫さんがtwitterで絶賛していたので購入してみました。
学生の頃はメタルギアでよく遊んでいたので、どうしても小島秀夫さんのレビューがあると惹かれてしまいます。
よくありそうで、でも引き込むようなキャッチーな書き出しでした。

人を殺すのは、たいしたことじゃない。
必要なのは、観察し、監視し、熟考することだ。それもたっぷりと。

『異常【アノマリー】』 著:エルヴェル・テリエ

どこか、伊藤計劃の『死者の帝国』を彷彿とさせるような書き出しですね。

まず、わたしの仕事から説明せねばなるまい。
必要なのは、何をおいてもまず、屍体だ。

『屍者の帝国』 著:伊藤計劃

ちなみにこの書き出し、夜来風音の『大江戸しんぐられてい』でもオマージュと思われる一文があります。
こちらは書き出しではないのですが、伊藤計劃ファンとしては読んだ瞬間、嬉しかったのを覚えています。

まず彼らの仕事について説明しなければなるまい。
必要なのは何をおいてもまず、和歌だ。

『大江戸しんぐられてい』 著:夜来風音

『大江戸しんぐられてい』は、伴名練編纂のアンソロジーである『新しい世界を生きるための14のSF』に収録されているのですが、個人的にはめちゃくちゃな大作と思っているので是非みんなに読んで欲しいです。
他の作品も面白いものばかりがセレクトされているので、本当に最高のアンソロジーだと思います。

伊藤計畫や伴名練の大好きなところをもっと書き出したいのですが、話が逸れすぎて終わりそうにないので次回にします。
月記とは何か、みたいなことになってしまいますが、そんなことはどうでもいいです。好きなことを好きなだけ書こうと思います。

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上』 著:スティーグ・ラーソン

これは読書好きを公表しておきながら読んだことがなかったので、焦りの中、購入をしました。
全世界一億部を突破ってもはや想像がつかないですが、僕の知らないところでは常識として語られているのだと思います。
そうであって欲しい。

居酒屋とかで、ふと耳を澄ませば隣の席でミレニアムの会話がされている、
街を歩けばミレニアムの広告に溢れている
そんなユートピアに生きているはずなのに無知が故に気付けていなかっただけなんだと思います。
なるほど、カラーバス効果とはこういうことか。(ちがう)

そういえばスウェーデン出身の著者の本を読むのは初めてかもしれません。
SFが多いので日本以外だとやはりアメリカが多かったりします。
レイ・ブラッドベリ、フィリップ・K・ディック、ロバート・A・ハインライン、ロバート・F・ヤング、ジェイムズ・ティプトリー・Jr.・・・
日本で名著とされる海外SFの著者はやはりアメリカが多いんですね。

ロバート・F・ヤングの『The Dandelion Girl』(たんぽぽ娘)も月記のテーマにしたいです。

一昨日は兎をみたの。昨日は鹿、今日はあなた

『The Dandelion Girl』 著:ロバート・F・ヤング

この一文で、この気持ちを理解してくれる人も多い気がします。
もしかしたらCLANNADを想起する人もいるかもしれません。

『思想としてのパソコン』 編著訳:西垣通

ふと、webの歴史が気になって調べていたところ、
ネットで公開されていたある論文が目につきました。
『As You May Think』というタイトルで、DARPAの前身を立ち上げたヴァネバー・ブッシュという方が発表したみたいです。
論文の中では今のweb技術に必要不可欠のハイパーテキストという概念に影響を与えるMemexという装置を提唱しています。

僕は『STEINS;GATE』が好きで何周もしてしまうので、DARPAの前身を立ち上げているというだけでもワクワクが止まりませんでした。
amazonのウィッシュリストにニキシー管を入れているくらいには好きです。

というところからなんだかんだあって、本著に辿り着きました。
大戦中(特に第二次世界大戦)の軍事利用を目的とした技術の発展とその歴史は(そもそも僕が歴史好きだからかもしれませんが)とても興味深く、色々漁ってみています。

DARPA繋がりで、SF好きというのもありImPACTの成果発表が面白く、ちょくちょくみたりするのですが、専門がかなり違うので理解するのが難しく、どこかで解釈した内容をアウトプットしたいなー、とも思ってます。
これも月記のテーマかな。
いつかやりたいけど、できるかな。

にしても、高かった、、、。
色々本屋を回ったのですが、古書ということもあり、中古で一番安くて5000円以上しました。

『バカの壁』 著:養老孟司

言わずもがな、ですね!
大好きです、この本。

学生の頃に教科書か何かで少しだけ読んで、社会人一年目くらいで一通り読みました。
今読んだらどう感じるのだろう?というのもあり、安かったので購入しました。

僕は人間関係を良好に保つのが上手くないので、当時は救いを求めて手を取ったという側面があったと思います。
実際、かなり救われました。
そこから、どちらかというと淡白なイメージを持たれることも多くなった気もしていますが、それで良かったのだと思います。
ある種の処世術です。多分。
随分と、生きやすくなったなぁと感じてます。

ただ、ざっと読み返してみた結果、感じたことは違いました。
それはおそらく求めていることが変わったからで、
人に何かを伝える、くらいは良いかもしれませんが、その先の人を動かしたりするためにはどうすれば良いのだろう?という本来アンコントローラブルであるべき禁忌の領域に興味・関心が踏み込んでいることを自覚したからです。
自分のおこがましさに気付いてしまったというか。

人を動かすという、その技術が素晴らしいものとして評価される世界も沢山あると思います。
だから、難しいですね。葛藤があります。

ざっとまとめ

書き出してみたら、もっと書きたいテーマが沢山出てきてよかったなー、と思いました。
とりあえずやってみる、っていいですね。
あと本は繰り返し同じものを読んでみるものだと感じます。
改めて、自己理解が深まるなと!

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