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「B2B✗広告運用」 上手くいったことを共有します


はじめに

こんにちは。LayerXのバクラク事業部にてマーケティングチームに所属する小幡です。本記事は「LayerX アドベントカレンダー 2022」の55日目の記事です。昨日は、izuminさんによる「GraphQL で REST API を作る - 技術的な挑戦と、それを支える文化の話 」という記事でした。こちらもぜひご覧くさい!

今年の2月にLayerXに入社してから、早くも10ヶ月が経とうとしています。直近の半年は、toB向けのデジタル広告運用をメインに取り組んでいます。(前職では、toC向けの広告運用をしていました。過去のnoteでtoCとtoBのマーケティングの違いについても書いていますので、ご興味ありましたらご覧ください。 

今回のアドベントカレンダーでは、この半年間、広告と向き合う中で分かってきたtoB広告運用ならではの特徴や成果を出すためのちょっとした「コツ」についてご紹介します。
また、今回は当社が利用している数ある媒体の中でも継続して成果を出せている2つの媒体(Facebook/Instagram広告、Twitter広告)と、それを支えるクリエイティブの3要素に絞った記事としています。
これから広告運用予定のある方、もしくは現在運用中のマーケターの方に届けばとても嬉しいです。また、ぜひ皆様の知見も知りたいので、「こういう方法もあるよ」と教えていただければ幸いです!

以下は、本記事の前提となる用語定義やバクラクについての補足です。

  • 提供サービス

  • 対象のお客様

    • 企業の経理担当の方

  • CVの定義

    • 資料請求、お問い合せ、ホワイトペーパーダウンロードを目的や媒体特性にあわせてCV地点として設定しています。本Noteでは3つに区別をつけずにCVとしています。


Facebook/Instagramについて

1.オーディエンスは広めに設定する方が良い

オーディエンスボリュームは広めに、よりブロード配信に近い形で設定する方法が上手くいきました。類似オーディエンスも1%よりも10%の方が、長期的には良いパフォーマンスがでています。
設定で絞りすぎると早期にCPMの上昇やオーディエンスの枯れにぶつかってしまいます。
自社のアカウントでも、「興味関心」「類似10%」ターゲティングを1つの広告セットで運用しています。テスト配信以外は、基本的に1つの広告セットに集約して運用しています。

使用中のオーディエンスボリューム

2.「情報収集期間」に関する捉え方

機械学習が情報収集中であることを示す「情報収集期間」を脱するためには、50件程度の最適化イベントの発生が必要です。また、情報収集期間が終了しても、予算の変更やクリエイティブの追加などでしばしば、情報収集期間にもどってしまいます。
この「配信」ステータスは巷で重要視されるケースが多く、私もかなり注視して運用していました。しかし、CVが一定程度キャンペーンまたはアカウントに溜まっていれば、情報収集期間とそれ以外の期間で、大きなパフォーマンスの差異はありませんでした。「なんとしても50件貯めないと」「情報収集期間をいち早く抜け出さねば」という、あるあるな焦りは必要ないと感じています。

「配信」列

3.MCVは適切な濃度が大切

最適化イベントにMCV(マイクロコンバージョン)を設定する方は多いと思います。MCVを使用することで、CVを最適化イベントに設定する場合より早いスピードで配信システムに学習させることが可能になります。(上記の情報収集期間を短縮できます)
このMCVですが、一番大切な観点はCVとの適切な「濃度」だと感じています。MCV→CVの遷移率が低すぎると、MCVの最適化をかけても狙い通りにCVが増えないという事態に陥ってしまいます。(私は陥りました…)
例えば、100件MCVがついて、やっと1件本CVがつくような濃度だと、MCVに最適化をかけてもCVは効率的に増えません。MCV: CVの比率は最低でも10:1 (10件MCVが発生した際に1件の本CVがでる割合)くらいに収まるよう、MCVの設定先などを工夫するのが大切です。

Twitter広告について

1.デスクトップ配信に限定する

私のアカウントでは、デスクトップに配信すること(SPへの配信を切ること)で、CVがでるようになりました。SPでは安いCPCで大量のクリックが出るのですが、どうしてもCVを生むことができませんでした。BtoBならではの特徴だと思います。Twitter広告に苦戦中の方は、ぜひこの設定を試してみてください。

デスクトップのみチェック

2.なるべくオーディエンスボリュームを出す 

デスクトップ配信に限定することで、配信対象となるオーディエンスの絶対量はかなり少なくなってしまいます。細かくターゲティングするより、OR条件でターゲットをどんどん追加するのがおすすめです。
私は、「フォロワー類似」「KW」のターゲティングを同じ広告セットで利用しています。こちらでKWとフォロワーをたくさん追加することで、十分なオーディエンスを確保します。また、ターゲティングを設定しないブロード配信は上記と比較して良い成果を残すことができませんでした。
またリターゲティングに関しては、Facebookより高い成果が出ています。後回しにしがちかと思いますが、配信必須です。

使用中のオーディエンスボリューム

3.キャンペーン予算最適化は使わない

複数の広告セットを運用する場合に、自動で予算按分してくれるのがキャンペーン予算最適化です。が、Twitter広告には、落とし穴があります。一度設定すると、最初に設定した予算の桁数を増やすことができないのです。

例えば、最初に10万で設定すると99万までしか増額できないません。この場合、再度キャンペーンを作る必要があり、AIによる学習も再度やりなおしになります。大きなロスなので、ぜひお気をつけください。(私はやってしまった(T_T))


予算最適化箇所。こちらはオフに!

ココが一番大事!クリエイティブについて

1.クリエイティブが成果を大きく左右する

設定面をつらつら書きましたが、こちらの両媒体において成果を一番左右するのはバナーです。過去大ヒットバナーを出すことができた際は、3ヶ月に渡って例月の700%近いCVを獲得できました。一方でもちろん、全くCVしないようなバナーも数多くうみだしてきました(むしろそっちが大半)

運用者は「ヒットバナーを作りながら、それが枯れる前に次のヒットを生み出す」ことが求められます。継続的に新規で、違った角度の訴求軸/クリエイティブを入れずつけないといけないので大変ですが、ここがマーケターの腕の見せどころかなと思っています。

2.息を吸うように他社プロダクト・施策を調べる

そんな中、LayerXで学んだカルチャーが自分の大きな助けになっています。

この「息を吸うように他社プロダクト・施策を調べる」という姿勢で、他社様の広告をウォッチすることは、新規のクリエイティブ企画にとっても非常に有用です。私は参考にさせていただく企業様の広告ライブラリのURLをNotionにまとめ、1クリックで飛べるようにしてまとめています。少なくとも週1ではウォッチすることで、「長く出稿されているバナー」「先週でていたけど、今週でていないバナー」など観察でき、自社に上手く転用することができると感じています。 

広告ライブラリ閲覧用Notion 

まとめ 

以上がこの半年で私が学んだFacebook広告、Twitter広告の運用チップスです。もちろん、まだまだ勉強中。広告運用に関するアドバイスや「ここ間違ってるよ」などありましたら、twitterなどでDMいただけますと大変ありがたいです。

https://twitter.com/Ryu_O_0802

また、弊社ではマーケターを絶賛大募集しております。
LayerXでのマーケティングについては、過去に拙稿で触れております。
少しでもご興味持っていただけた方は、ぜひコンタクトいただけますと幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。

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